【前書き】 「その1 あなたは間違わない」(2)
2部構成の前書きでごめんなさい。
くどい内容なので、熱帯魚飼育好き以外の方は、次の「その2 孤独な部屋で佇む」からお読みいただければと存じます。
思うに、アクアリストの卵たちの多くが(そこまでいかなくとも、少なくとも一部が)、そのようなトラジディなストリートを知らず知らずのうちにウォーキングしてしまう理由のひとつに、「熱帯魚飼育法の裏に流れる飼育理論、ひいては哲学・倫理を理解していない(とゆーより、教えられていない)が故に、環境や状況の違いに応じた柔軟な(=クレバーな)対応がぜんぜん出来ないクンになってしまってる」というのが挙げられるように思う。
たとえば、旅行やら、車やら、スポーツやらと言った、一般的超メジャー級のホビーには、人それぞれ、状況や体力、資力、趣味に割ける時間、住んでる場所、好み、等々に応じた様々な楽しみ方が提案され、確立されていると言って良い。
だが、アクアリウムというホビーは、それらほどまでメジャーとは言えないが故、それらほど多くの楽しみ方・方法論が整理されていないように思う。
だからこそ、その根底に流れる考え方や哲学・倫理というものも、ほとんど成熟していないように思われるのだ。
加えて、「熱帯魚飼育の理論や哲学・倫理等」を決定的に混乱なさしめている大きな原因のひとつは、それが他の趣味と異なり、生命倫理という(少なくとも我が国の一般人の間では)ほとんど成熟してない思想領域から、切っても切り離せない関係にあることにある。
同じ生命に関する趣味でも、まだ、狩猟や釣りならマシである。
これらは(通常は)「命を奪うこと」がそもそもの前提・目的にあるため、対象となる生命の気持ちとか幸せとか、なんだか小難しいことを(あまり)議論する余地がないからだ。
(と、言い切ってしまって良いのか知らんが、まぁ、本題はアクアリウム論にあるので許ちて♪)
ヘタすれば、最近?流行った、あのシルバースプーン的な畜産業よりも、アクアリウムのほうが生命倫理的には複雑かもしれない。
何故なら、畜産業には「人間が生きるために食べる」という、他に代替し難い大義名分・価値観が存するからだ。
だからと言って、この物語ではそんな生命倫理を大上段に議論したりはしない予定です。
だって、私、そんなん知らんし~♪
でも、少なくとも、飼育に対する考え方なり飼育哲学なりを模索・考察するに当たって、この点を完全には切り離せないのもまた事実だろから、それに必要な最小限度の範囲で、この点も議論しようと思いまち。
こうした点をクリアしてこそ(そこまでいかんくとも、一定の整理ができれば)、無用な混乱と勘違いを回避して、合理的で柔軟な(=クレバーな)熱帯魚飼育ができるとゆーもんだよ、ワトソン君。
だが、正直、こんなことをダラダラ書いてると、多くの賢明なみなさんが「なんだ、つまんね、死ね。」と言って、去って行っちゃうんじゃないかと、ムチャクチャ心配っす。
胃が痛いっす(本当)。
まぁ、哲学やら倫理やらというとクソの役にも立たない机上の空論に聞こえるやもしれないんだけど、敢えて生意気を言わせてもらっちゃうと、それは「その哲学や倫理に対する理解が十分でない」か「その哲学や倫理を実践するような立場・状況にない」か、のどっちかだ。
実際、我が国でも最近は、誰もが哲学や倫理の活用法に慣れ親しむよーになったよね!
いわゆるビジネス本やら勉強法本やら自己啓発本をイメージすると分かりやすいっしょ?
アクアリウムにだって、基本となる考え方なり哲学・倫理なりが必要だ。
これらが欠落してると、物質的・科学的・生物学的知識を使いこなすことができず、宝の持ち腐れ状態に陥ってしまう。
つまりは、まとめると、「誤ってる熱帯魚飼育法はない(かも知れん)が、熱帯魚飼育に対する誤った考え方が結構な悲劇を生み出してる」、とゆーわけだ。
以上の次第だが……。
このようにクドくて読みにくい悪文の私ですが、自慢できるほどでもない飼育人生の中でそれなりに蓄えてきた「なかなか他では書かれない、熱帯魚飼育の秘訣なり鉄則なり」を一生懸命に書いてみたので、
これからアクアリウムにチャレンジしようと思っている方に。
ど~も熱帯魚飼育がうまくいかんなと感じてるそこの君に。
熱帯魚を飼ってはみたが、予想外につまんなくて、程無くして飽きちゃいそうな貴方に。
熱帯魚飼育に興味のない人にも。
そして、空から降ってきた美少女アンドロイドちゃんにも、
是非、しばしの間、私の悪文とぼやきに辛抱して、本稿に目を通してみていただきたい。
それでも、結局のところなんも変わらんかもしれないけど、少なくとも、貴方の熱帯魚飼育に対する考え方の極一部に、ちょっとした変化を与えることができると思うんでやんす。
(ただ、ベテランの方とかプロの方とか、既に自分流のアクアリウム道を極めてる方とかは、「はん、中途半端な初級アクアリストがなんかつまらんこと言ってら~、くだらねー。死ね、死ね、あ~、気持ちわりぃ~。死ね。」って思うだけだろから、こっから先は読まんでくだせぇ、おねげしますだぁ、おらぁ、悪いことしませんですだぁ、ゆんるじでぐだぜぇ~!)
ということで、貴方の大切なお時間のちょっぴしを、貴方のアクアライフをちょっぴしだけ良いものにするために、この私めにくださいまし♪
今も、高天ヶ原にある私の書斎のデスクの脇では、とあるシクラソマが過激に餌くれダンスをしている。
いいもんだ。
あー、いいもんだ。
そんじゃ~、やっとこさ物語のはじまりっちゃね♪
レッツらごー!