ニノハナシ 王は気づく
四人という言葉に若干の不安を覚えつつも、俺は男にいくつかの質問をし、軽い自己紹介も終わらせた。内容を簡単にまとめると、
1,この場所はエルリック国という国で、地球ではないらしく、俺たちはここの王女に召喚されたそうだ。ちなみに世界に名前は無いらしい。
2,この世界には、主に人族・獣人族・魔族の三種族があり、あとは少数の種族が幾つかあるが見る事はほとんど無いらしい。
3,世界を救えというのは、三種族の中で、この世界に不満を抱いている奴らが結束して世界中で暴れまわっているらしい。そう言う奴らのほとんどがトップクラスの実力者で、自分たちでは手がつけられないので勇者たちを呼んだらしい。
4,この世界の大まかな強さはRPGゲームなどで定番のステータスの数値で測られるようだ。ステータスを測定するステジェムというものがあり、後で俺たちには配布されるという。
5,この世界にはスキルがある。これは持ち主だけの、オリジナルのもので同じスキルがかぶる事はほとんどあり得ないらしい。1人の保持数は、大体1〜2個との事だ。例外的に技能系のスキルは多岐にわたるそうだ。
6,男は王様だったらしくフォンス・キング・エルリックというらしい。俺たちを連れて来た彼女はその娘のニース・エルリックだ。
と、こんなものだろう。まぁ抜けていたら追い追い説明していこう。
「では勇者方のステータスを確認しましょうか。ん?人数が1人多い。申し訳ないが、1人召喚に巻き込んでしまったようです。」
王は今更に気づき、自己解決までしてしまった。あぁ。冷や汗が止まらない。