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私にとってレオンって

あの後、気分を変える為に、午後はクロの大好きなウルフベリー採取の時間にした。


お腹いっぱい食べたクロは、口の周りがビチャビチャで、お腹もポッコリと膨らんでいて


(……なんてこと。もともと丸っこいのに、今は殆どまん丸だわ。)


お腹が苦しいのか、ポテポテと歩く姿は、レジェンド級の威厳は皆無だ。ダメな子も愛おしいとは、このことだろうかと……バーバラは悟った。


家へのストック分もしっかり採ったし、すっかりご機嫌な様子で良かった。


「クロ~~。帰りにまたレオンの家に寄ってもいいかなぁ?」


『レオンって、バーバラの家族のひと〜?』


「ふふ。家族じゃないよ」


『じゃぁ何なの〜?』


(何なの?て言われても……私にとってのレオンは………)


「ん〜………憧れの幼馴染かな。」


『幼馴染??』


「そう。小さい時から家が近いからね。一緒に遊んでたんだ〜。ちっちゃな頃からレオンはさ〜、私が困ってると、何で困ってるか知らないはずなのに、絶対私の味方になって助けてくれるの。………だから、憧れのヒーローみたいな存在かな。それに〜やっぱり強いんだよね〜悔しいけど!!」


『ん〜……バーバラにとって大切?』


「そうだね………大切、…かも?」


『分かった〜。それじゃクロも大切にする!』


そっか!クロは身内には攻撃しないって言ってたもんね。どうやら今の回答でレオンも身内判定に合格したみたいだ。

クロに、いきなりレオンとの関係を聞かれたから、ビックリして焦っちゃったよ〜。今まで私にとってのレオンなんて考えたこともなかったから。





「…………………バーバラか?」

レオンの家の近くまできたら、声がした。

レオンも、どうやらちょうど家に帰ってきたところみたいだ。荷物片手に、土埃がついている訓練服を着ている。

レオンが私の足元にいるクロを見つけたのか、スッと目を細めた。


「レオーーーン。おかえり~~。」

にこにことバーバラが手を大きく振りながら急いでレオンのいるところまで走った。


「………ただいま。」

なのに、どうしたのだろう。返事はかえってきたものの、レオンは口元を片手で押さえて、そっぽを向いてしまった。なのに尻尾は嬉しそうにユサユサと動いている。


『バーバラ~~これがレオン??』

クロがコテンと首を傾げて聞いてきた。


「そうだよ〜。あ!!紹介するね。こっちがレオンで〜。こっちがクロ!!」

バーバラはレオンとクロの間に立って、それぞれを指し示した。


『レオン~~。ぼくクロだよ〜。よろしくね』


「!!!!!」

流石のレオンもクロにビックリしたのか、クロを凝視したまま動かなくなった。それも一瞬で終わり、今度はスーーーとバーバラに視線をよこすと、


「どういうことか全部説明しろ」

なんだか地の果てから聴こえてきそうな、決して逆らってはいけない迫力があった。


「は、はい!」

全身がゾクゾクっとして、つい敬語になってしまった……。


バーバラは、スキルのこと、冒険者ギルドのこと、討伐のこと、クロのこと………洗いざらい全部話した。


そして聴き終えたレオンは何故か「ハァ〜……………。」大きなため息をついたのだ。


「……なぁ。このまま冒険者は続けるのか?」


「もちろんだよ!!だってまだ始まったばかりだよ〜。」


「1人でピンチになったんだろ?もし1人で動けなくなった状態になったらどうするつもりだったんだ」


「確かに今回は1人で討伐行ってピンチになったけどさ〜、段々上級になればパーティーを組むと思うし、そうしたら何かあっても仲間もいるし……」


何故だろうか……言えば言うほど、レオンの機嫌が悪くなっていく感じがして、段々と語尾が小さくなってしまった。……なんか圧力感じるよ〜。


「ハァ〜〜〜〜〜……………」

また大きなため息をつかれてしまった。いったいなんだと言うのだ。私、何かしたかなぁ〜?


『ボクがバーバラ守るから大丈夫〜〜』

そこに明るく元気なクロの声が響いた。

キャ~クロが可愛いーーー。


「こんなに可愛いくて強いクロが一緒なんだから大丈夫だよねー。クロ〜ありがとう〜」

そう言ってクロを抱き上げ、思わず頬ずりをしていると、クロもホッペをペロペロと舐めてくれた。本当に可愛い〜。


ビキビキっと音がしたと思ったら、何故かレオンが青筋を立てて、クロを睨んでいる。


「レオン?……どうしたの?私怒られせた?」

バーバラは、さっきからどうしてレオンが機嫌が悪いのか分からなくて、首を傾げて聞いた。


レオンは、金色に輝く瞳でジーーーーーとクロと私をしばらく見つめたあと、ボソリと呟いた。

「……心配しただけだ。そいつは強いのか??」


クロを指差して聞いてきたので、私はこれでもかっていうくらい、クロの自慢話を早口でペラペラと話してしまった。だって、うちのクロは優秀だからね〜。


「………そうか」

そして、今度は何故か真剣に考えこんでしまった。

今日のレオンは少しおかしい……。もしかしたら1日訓練をしてきた後だから、疲れているのかもしれない。それなのに私ばっかり話していた。申し訳ないなぁーって思って


「レオンも騎士団の訓練どう?」


「まぁ。普通だ。」


「何それ〜。春休みなのにもう参加してるんだね〜凄い。また強くなっちゃうじゃん。」


「休むと体が鈍るからな。」


「うへーー。相変わらずストイックだねー。たまには息抜きしなきゃだよ〜。」


「……あぁ」


「そうだ!レオンのスキルって結局どうなったの?別日に試すって言ってたよね?」


「明後日、学園の闘技場でやることになった。」


「わぁ。楽しみだね!!5次元スキルって、どんなスキル何だろ……。」


「……くるか?」


「えっ??」


「見学がてら、もしスキルの検証をするようなら相手になってくれ。」


「いいのっ!!!!いくーーーー!!!!」


バーバラは元気よく手をピーーーんと上げて「ハイ!よろこんで!!」といい返事をした。


お読み頂きありがとうございます。

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