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2〜Riddle

 カーリーがいなくなったと連絡を受けて、俺も出かけようとした時だった。

マテオが、カーリーを連れて上がってきた。


雨に濡れていて、体も冷え切っている。

手にはバーボンのボトルだ。


風呂に湯を張り、まずは風呂に入れる。

森のいつものテーブルで、雨の中酒を飲んでいたらしい。


 カーリーを風呂に入れながら、話をする。


「みんな心配してるぞ」


「わかってる」


「誰にも言わずに、雨の中出かけたのか?

どうした?」


「気分を変えたくて」


意外と冷静だ。

無理して冷静を装っている風でもない。


「どんな気分だった?」


「みんなと、どんな顔して会えばいいかなとか考えちゃって」


「今の君のまま会えばいいんだよ。

たしかに難しいかもな」


「いつまでもこんなじゃダメだよねってわかってるんだけど、なかなか部屋から出られないの」


「そうだな。

部屋を出て、いつものように練習して、みんなと話せば、気は紛れるかもしれないな」


「そんな事を考えていたのか?」


「それだけじゃないけど」


「何が一番辛い?」


「無かったことにしたい」


そう言って、口をつぐんだ。

カーリーの無表情の目から、涙がこぼれた。


「どうやったら忘れられる?」


「君は、どうしたい?」


「アイツを消したい」



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