第204話 蟻人(アントマン)襲来!
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そこから第20階層までは順調に進んでいった。
蟻の弱点が解ったからね。ちなみに蟻の殻は増えていない。まぁ、積極的に集めようとしてないから当然だけどね。
第21階層に来たとき、出現するモンスターに変化が訪れた。
それは2本の腕4本の足の異型。ケンタウロスは半人半馬のモンスターだが、目の前に現れたのはその蟻版だ。
「種族はクラブ蟻人です」
ペンタントちゃんが叫ぶ。
「お初のモンスターだよね?」
「ですです」
ペンタントちゃんが頷く。
まぁキャナルシティダンジョンの地図が公式には第15階層までしか公開されていないことを考えれば当然か・・・
「ギィ」
アントマンが腰に吊った棍棒を握りしめる。
どうやらクラブは棍棒を使うからのようだ。
「うぉりゃ!」
ユウイチローが棍棒を避け懐に潜り込んでアントマンを殴る。
「つっ痛てぇな!」
アントマンがユウイチローの拳を肩で受け止める。
「ゴムの塊を殴ったみたいだ」
ということは打撃系に耐性があるってことか?
「しゃあねぇな」
ユウイチローはズボンのポケットからカイザーナックル(メリケンサックとも言う)を取り出す。
「キツネのダンナが武器を・・・じゃあ私も」
紅桃もポケットからカイザーナックルを・・・猫を模してないか?・・・を取り出す。
「それ、ワン、ツー」
ユウイチローが素早く右ストレートを放つ。
メキョ!
アントマンの外殻に罅が入る。
「紅桃の嬢ちゃんも殴っておけ」
「オーライ!」
ユウイチローに言われて、紅桃が大きく振りかぶる。
バキ!
尖った部分があるので力が集中したのか、アントマンの外殻が粉々に吹っ飛んだ。
「おりゃ!」
紅桃の拳がアントマンの外殻の中にねじ込まれる。
「がぁ!」
アントマンはそのまま黒い塵となり魔石と外殻を残す。
「よし。次は魔法主体でいくぞ」
とりあえず紅桃を外しチビを入れる。
考えてみるとウチは脳筋パーティーだな・・・
しばらく進むと、アントマンとアントという編成に出会う。
今回のアントマンは剣を持っている。
「ソードアントマン?」
ペンタントちゃんに確認してみる。
「はい。どうやら持ってる武器で名前が変わるようです」
なるほど・・・それは対応しやすいな。
「ライトニング!」
ペンタントちゃんが指差しでライトニングを放つ。
バチ!
雷がソードアントマンの肩に当たって逸れる。
え?魔法耐性あるの?
「ふー!にゃ!!」
チビが叫ぶと、ソードアントマンの足元から砂の壁が立ち上る。
「魔法耐性・・・あれ?」
ペンタントちゃんのライトニングを弾いたのに垂直に削れてる?
「ふー」
え?サンドペーパーウォールってオリジナルの魔法だって?
石礫じゃなく砂をこすりつけると・・・あぁだからサンドペーパーね。
弱い魔法だけど数千数万の魔法の砂が襲いかかって魔法耐性を突破した魔法の砂が身を削ったと・・・えげつなー。魔法耐性の破り方がえげつなー。
「ここまで育つと土魔法恐るべしです」
ペンタントちゃんが引きった笑いを浮かべる。
ちなみにドロップは魔石だけだった。
「お?次はバスターソードアント?」
さらに進むと、バスターソードを構えたアントマンが現れた。
なんと、首のところをガッツリ覆った鎧も着込んでいる。
そして後ろにはメイスを構えたアントマンが・・・
「アントマンが二体。後方のはプリースト臭いね」
少くなくともローブじゃないから魔法使いじゃあない。多分・・・
「うりゃ!」
ユウイチローがバスターソードアントマン目掛けて突っ込む。
バスターソードとカイザーナックルのぶつかる音がする。
よくまぁ、バスターソードとかち合う勇気があるな。
「まぁ、すげー強い訳じゃないし?」
ふんとバスターソードの腹を叩く。
バキ!
バスターソードが呆気なくへし折れる。
「いくら大きくても鉄じゃあな」
そういってバスターソードアントマンの腹を殴る。
かはっ
バスターソードアントマンはロから緑色の体液を吐く。昆虫だからね。血液成分が鉄じゃないから赤くないんだ。確か酸化銅だったような・・・
「がぁあ」
メイスを持ったメイスアントマンがメイスを掲げて叫ぶ。メイスが淡い光を放ってバスターソードアントマンを包む。
「甘いな!」
ユウイチローが立て続けてバスターソードアントマンの腹を殴る。そして体がくの字に折れたのを見て、後頭部を殴る。
バスターソードアントマンは黒い塵となり魔石が残った。
「ギィ?」
メイスアントマンはくるりと180度回転するといきなり猛ダッシュで逃げ出す。
「おりょ?賢いな?まぁ、いいか」
ユウイチローは笑う。まぁ、前衛が倒された以上後衛が戦略的転進するのは間違って無いよね。




