第168話 イエヤス復活したってよ
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結局、心ちゃんが消毒のスキルを覚えたのは、上級レベルの僧侶呪文である広域回復を覚えたときと同時だった。
ウォーターアーマと消毒・・・消毒水で汚れを丸洗い?なんか違うような・・・ま、無事にクリーンを習得出来たからいいや。で、クリーンは聖属性魔法で登録された模様。
なお、習得に固執したのは、心ちゃん肉弾戦が多いから汗の匂いが気になっていたんだって。女の子だね。自分?後衛だから汗は気にならないかな?
結局、テイマースキルの上級まで完璧に習得するまでに至ったよ。
なお、スキルには上級の上に最上級、超級とある模様。だって職業レベルがカンストしても職業スキルはカンストしないことが判っている。どんどん増えるから初級、中級、上級と名称も増えるんだよね。
名称も初級、中級じゃなくランク1とかランク2にするという話も上がっていたりする。
まぁ、職業スキルの中級とか上級って野良パーティーを組むときの目安にしかならないから、ソロや固定で組んでいる自分たちにはどうでもいいやという区分なんだけどね。
「そういえば、美里が異次元の扉を手に入れてもうすぐ1年だよね?」
「そういえばそうだね」
「鬼ヶ島ダンジョン開くのかな?」
心ちゃんが言う。
「あれから一度も開いてないんだっけ?」
「ギルドはそう言ってるよ」
まぁ異次元の扉という超レアアイテムがドロップするダンジョンがそうそう開くわけないよね。
因みに異次元の扉経由でも鬼ヶ島ダンジョンには行けなかった。二条城ダンジョンは封鎖されてないから解らないけど、この分では閉鎖後のニ条城ダンジョンにも行けないかもしれない。
まぁ良いけど・・・
「二条城ダンジョンの開拓者ギルドから連絡があります。どうやらイエヤスが復活したそうです」
開拓者ギルドの受付の人から情報を手に入れることが出来た。スマホを見ると確かにイエヤスが復活したとの連絡が入っている。
「ありがとうございます。例の件調べてみますね」
例の件とは、イエヤスを倒したら次はボスは大猿のヒデヨシになるというセラタモトノブの情報の検証である。
もし本当なら、城跡ダンジョンの名アリのボスを再点検する必要が出てくる。
大抵は持ち主が変わっているからね。
「もしかすると、大阪城ダンジョンとか岐阜城ダンジョン。清洲城ダンジョンとか皇居ダンジョンには裏ボスが存在するかもしれないですね」
自分は思いついたことを言う。
「裏ボスとかですか?う~ん。聞いたことないですね」
ニ条城ダンジョンと違って通年潜れるダンジョンだとボスの周回も容易いから、二周目のボスが違うと言うのは発見し易いだろうと言うことだ。
「もしかすると、立てるフラグがあるとか?」
有りそうな話である。魔法で倒すか物理で倒すか、火魔法で倒すか水魔法で倒すか・・・普通、ボスだと倒す方法が偏るんだよね。
「本能寺ダンジョンの魔人ノブナガとか、水魔法で攻めるのが基本ですから、倒す方法でフラグが立つとかあっても良いと思います」
魔人ノブナガって火属性のモンスターで火属性ではダメージが通らない反面、水属性では良く効くというのは有名な話である。当然倒し方も偏る方向にある。
因みに清洲城ダンジョン、岐阜城ダンジョン、安土城ダンジョンにもノブナガはいて、そのどれもが火属性で弱点は水属性だったりする。
「ノブナガは全ノブナガを倒すと最後にパーフェクトノブナガが出てくるとかありませんよね?」
「パーフェクトノブナガですか・・・魔人が第六天魔王になって襲ってきたら目も当てられませんね」
二人で笑う。
「とにかく直ぐにでもニ条城ダンジョンに行ってみます」
「え?すぐ」
「はい。異次元の扉を経由すれば直ぐですね」
受付の人が目を丸くする。あれ?異次元の扉で京都に行ったのってギルドでは公然の秘密では?




