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ダンジョンのある日常~とあるテイマーかく戦えり~  作者: 那田野狐
ダンジョンのある日常

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第12話 イレギュラー・パターンB

閲覧・感想・ポイント評価・ブックマーク・誤字報告・いいねありがとうございます。

 ギリギリと音を立てながらボス部屋の扉を開けていく。

 人型のボスモンスターのボス部屋は、どこもコロシアムのような造形をしていて、部屋の中央まで歩いていって初めて目の前にモンスターが降臨する形だ。

 スポットライトが差し込み、光の帯の中に長剣を杖のように地面に突き立てる人形(ヒトガタ)のシルエットが浮かび上がる。


「ふしゅるるる」


 寒くないのに口から吐く息が白く見える。どうみてもゴブリンじゃないごつい筋肉に覆われた体躯。野太い下顎から伸びる犬歯。額の角。虎皮のトランクス。どうみてもオーガです。


 すべすべ饅頭:『これマジすか?』


『ここの第一階層のボスはゴブリンだよね?』


『どうみてもオーガ』


『Qドラ権は持ってる!』


 こんなイレギュラー運とか要りません・・・


「足で掻き回してのヒットアンドウェイで・・・」


「わふっ!」


 ブン


 オーガが長剣を横凪に払ってくるので、屈んでかわす。


「がう!」


 疾風が棍棒でオーガの向こう脛をひっぱたく。どんなにガタイがよくても二足歩行の人型生物には共通の弱点がある。

 首をはねれば死ぬし、弁慶の泣き所を痛打されれば無茶苦茶痛いし、片足を潰されれば動きはかなり阻害される。


「せい!」


 向こう脛をひっぱたかれて悶絶するオーガの背後に回り、ショートソードをアキレス腱に叩き込む。


 ぶちっ


 何かが切れる鈍い音。続く怒声。オーガの歩く速度が落ちる。


「いくよ!」


 更に歩けないように足に徹底的にショートソードを突き立てる。

 血の変わりに吹き出す黒い粒子。この辺はバーチャルよね・・・


 ザクザクとオーガの両足を切り飛ばし、今度は長剣を握る両手も切り飛ばす。


『エグっ・・・』


 視聴者さんからもどん引きの声が・・・だが仕方ない。今回は上手くいったけど、我が身がこうなった可能性もあるのがダンジョンだ。身代わりアイテムがあっても過程で気を病む人もいる。


『Qドラのほうがモザイク案件だった・・・』


「いや、まあ、盗賊は一撃一撃が軽いから」


 一応言い訳をしておく。背後から急所を一撃ならまだしも、正面から真っ向勝負だから、急所を攻撃すれば庇うし長剣の届く範囲なら足が動かなくても反撃してくるから。


 長剣をかわしオーガの手をザクザク切りつける。

 やがて、カランと長剣を取り落とし、更に攻撃範囲が狭くなる。


「止め!」


 オーガの顔や首にショートソードを叩き込む。


「がはっ」


 口から大量の黒い粒子を吐き出し、オーガがガクンと地面に倒れ伏せる。

 やがて全身を黒い粒子がオーガを覆い尽くし、長剣と虎皮のズボン。野太い犬歯と銀の宝箱を残して消え去る。


『おお、銀箱!』


 コメント欄がざわめいた。銀箱は中級中層以上から出はじめるドロップ品で、中身は確定で50万以上のアイテムが・・・


「ふむふむ・・・罠はタイプピンで大爆発かな?」


 とてもじゃないけど第一階層で出る罠じゃない。


『敵もエグけりゃ罠もエグいな』


「ところがどっこい。実はこのタイプの罠の解除は簡単だったりします」


 そういって盗賊道具から薄い金属板を取り出す。

 金属板を宝箱の隙間に差し込み、ゆっくりと横にずらしていく。

 一カ所・・・二カ所・・・かな?


「宝箱に二カ所。罠を起動させるピンタイプのスイッチがありますね。これが飛び出さないよう金属板で押さえます」


 そういって、金属板の片面にある紙を剥ぐと突起が飛び出さなように宝箱に固定する。


『へえ・・・それって大爆発だけ?』


「いえ。鑑定で罠のタイプ:ピンと鑑定出来たものだけです」


『そっか!ありがとう』


「さて・・・」


 宝箱をオープンする。家康金貨2枚。秀吉銀貨6枚。信長銅貨2枚。指輪に槍。大当たり!

 鑑定で、指輪は力の指輪のプラス2。槍は鋼の槍。これは疾風のパワーアップが捗ります。

 早速職業部屋に向かう事にします。

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― 新着の感想 ―
[一言]  おおぅ……前回は隠れて救援を求めたけど、今回は自力撃破。  これは成長? それとも相性でイケると判断したのかな?
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