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邂逅③

 「次に説明させて頂くのは金銭面についてです。支援等もありますので聞いて下さいね。」


ここは重要だ。働く上でここはしっかりしたい。


 「給与は基本給+出来高、賞与も年に2回。保険料等の差し引きはありません。頑張った分高くなります。シンプルですね。」


わかりやすくていいけどあっちの世界の水準がわからないから何とも言えない。

元の世界と同等なのか、一から十まで知らないのだ。


 「あっちの世界の生活の水準はどの様な感じですか?まだ聞いてなかったので教えてほしいのですが。」

 「その辺りの説明はこの後にしますのでお待ちください。ただ安心して暮せるだけの給与はお渡ししますのでご心配しなくて大丈夫です。」


今までよりは良い暮らしが出来るみたいでひと安心だ。結構カツカツだったもんなぁ…。


 「あと昇給と自己退職ですがこちらはありませんし受け付けません。自己退職は私達の存在や仕事を知っていますし貴方しか出来ない仕事なので受け付けられませんし、基本給は元々高めにしてますので変わりません。ですが出来高の分や賞与には色をつけるべきか部下と会議を行うので頑張ってくださいね。万が一ですが動けなくなるケガや障害を負った場合は自己責任です。貴方のいた世界ほど手厚くは出来ないので本当に気をつけてください。私達の仕事さえしてくれればいいので副職などは大丈夫ですよ。不労所得で稼ぎつつ霊さん達と仲良くするなんてのは問題ないです。」

 「支援についてですが文化形態が違うので貴方の世界のような住宅支援等の支援では無く、常時アドバイザーがつくようになります。問いかければ答えてくれるといった感じです。スマートフォンに話かけたら教えてくれるアレと同じです。」


給与面は問題無さげだが怪我だけは気をつけなければならないな。動けなくなってクビになった時にまた存在を消されるとしたら、クビ=死って事だろ?それだけは絶対に避けたい。

支援についてはそれは支援なのだろうか?それともあっちの世界ではそういうのが発達していないのか?


 「世界が違うので常識もかなり違いますし、彼方では知識は宝ですのでトップクラスの支援になると思います。細かな部分の違いはアドバイザーに頼ってください。」

 「そして、先ほど聞かれてました生活水準ですね。はっきりと申し上げれば貴方の世界より数世紀ほど彼方の世界はまだ発達しておりません。それに加えて彼方には魔法があり、獣人やエルフ等の様々な異人種が入り混じって生活してるので貴方の世界で言えばファンタジーの部類に当て嵌まるかと思います。」


マジかぁ。発達してない予想的中。それにファンタジーの類って。テレビCMやネット広告とかで見てたあの類の世界なのか…。子どもの頃なら喜んでたんだろうけど大人になった今じゃ悲しみしかない。不便な生活は苦しいだけだ。


 「他にも支援をつけてあげたいのですが私の一存だけではそれが限界でした。申し訳ありません。」


私の一存だけではって事は他にも女神サマと同等の神かそれ以上の神がいるって事なのか?

人の命を勝手に決めた上に謝りにも来ないなんて何様のつもりだよ。もし他の神がいるならがん首揃えて謝りに来いってんだ。


 「おおまかな説明は以上になります。質問を~と言いたいのですが時間が押してきてますのでわからない事は後ほどアドバイザーに質問されてください。」


そういうと女神サマは笑ってこちらに両手を広げた。

すると上から光が差してきて


 「では頼みましたよ。期待してますね、新人さん。」


そう聞こえた途端に俺の意識はまた消え去った。

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