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ロボット少女  作者: onepoint
2/7

電気街へ

「はぁ」

 深いため息が漏れる。原因はと言えば昨日壊れてしまったパソコンである。パソコンが壊れてしまってはレポートの提出すら確認することはできない。

 しかし幸運にも今日は土曜日である。裕斗は電気街へと向かっていた。休日だというのに8:30という早い時間に家を出たのは今日の13:00提出の課題もあるため電気街の開店時間9:00には着きたかったからである。。

 この町は大学を中心にできた街であり電気街は自宅からすぐ近くにある。裕斗は自宅でロボットを作っているので、センサやモータなどを買いにここにはよく訪れる。


「よぉ、裕斗」

 店の中から声がかかる。その店は裕斗の行きつけである。コンビニに来るくらいの頻度では訪れているため、店主であるむたさんとは顔見知りである。

「今日は何が入用だい」

 そういって店主が出てくる。相変わらず服は汚れていて、髪も伸び放題である。しかしながらとても長身で鍛えているのか筋肉があるから初対面の人はまず近寄らないだろう。


「むたさんたまにはひげでもそったらどうだい。」

 そういってむたさんに声をかけると、がははっと豪快に笑って

「お前さんだって、いつまでも中学生みたいな服を着てないでおしゃれでもしたらどうだい」

 と言われた。確かに今日は黒いパーカーに藍色のジーンズをはいていてフードをかぶっていて(自分ではかっこいいと思っている)お世辞にもおしゃれとは言えないがどこが中学生ぽいのか。


 ちょっと落ち込んでしまった。が、気を取りなおして地面に落とした顔を上げむたさんに向き直る。

「今日はパソコンを探しに来たんだ。」

 むたさんはしばし中を仰ぎ、何か考えているようだ。

「あいにくうちには在庫はないなぁ。しかしなぁ」

 むたさんがこちらに向き直り伝える。

「実はさっき向こうのほうでなパソコンを譲る相手を探してるじぃさんがいてな。」

「ただでくれるのかい?すごいじゃないか。」


 裕斗は食い気味に聞き返す。ただより安いものはない、ただで手に入るのならそれに越したことはない。誰かにもらわれる前に急いでいかなくては。

「どこにいるんだい、そのじぃさんは」

 聞くと、むたさんはただなぁと言って続ける。

「何やら質問をしてくるそうで、どうやら気に入る答えを返さんと譲る気はないらしい。」


 質問をしてくる?なんだそのじぃさんは変わってるな。と思いながらもまだ誰も譲ってもらってないかもと思うと、ちょっとした疑問なんてどうでもよくなってしまった。


「ありがとう、むたさん。すぐ行ってくるよ。」

 そういうと僕は急いで駆け出した。


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