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過去>>>未来《22》

俺と生徒会長が天龍先輩の部屋に突入すると、生徒会長は『祝福(ブレッシング)』を使って天龍先輩の五感を奪った。


いや、正確には視覚だけを奪ったみたいだ。


その証拠として今まさに目の前で天龍先輩と生徒会長が会話しているからだ。


「やれやれ…。急にどうしたんだい?こんな荒っぽいことして…。」


天龍先輩は生徒会長に引っ張られて部屋から連れ出されながら、呆れたように不満を垂れ流していた。


急いで俺も後を追いかけた。


「怒るなら黒城くんに怒りなさい。彼が外界へ連れていけと私を脅迫したのよ」


生徒会長はサラっと俺に罪を擦り付けてきた。


しかし、天龍先輩は生徒会長の言うことに全く耳を傾けず不満を生産していた。


「僕を案内役に使うのやめてくれないかな?大体いつも君は自分勝手でやりたい放題やって周りのことを考えないくせに規則やらルールには誰よりも厳しくて石頭としか思え…」


突然、天龍先輩が黙り込んだ。


「……」


口を全く動かさない。


まさか…。


「……何かしました?」


俺は恐る恐る生徒会長に声をかけた。


「特に何もしてないわ。強いて言うなら、五月蝿いから触覚も奪ったってことぐらいかしら。」


こええええ……。


2度と逆らうのはやめておこう。


生徒会長は天龍先輩を食堂まで引きずってくると事情を説明した……俺がだけど。


「俺たち、肉が食べたいんです…!!」


生徒会長から開放された天龍先輩は愕然(がくぜん)としていた。


「肉なんかのために僕を連れてきたの?」


肉なんかとはなんだ…


酷い言い草だ。


「…肉くらいなら僕がいつでも取ってきてあげるのに。」


…まさかこの人……。


「貴方、お肉をこっそり下界から取ってきたりしてないわよね?」


生徒会長が天龍先輩を睨みつけたせいで、天龍先輩のいつもの笑顔が引きつっていた。


「……やだなー。あるんけないじゃんか。人聞きの悪いこと言うのはやめ…。ひっ…」


生徒会長の体から神聖力が溢れ出ていた。


「…本当のことを言って協力するなら許してあげるわ。あと、これから抜け駆けは禁止。約束できるかしら…?」


城が揺らぐほどの神聖力だ…。


さすがの天龍先輩も首を縦に振るしかなかったようだ。


「約束する!約束するから落ち着いて!」


「それなら、早く連れて行って貰えないかしら?お腹が空きすぎて辛いのだけれど…」


天龍先輩は大急ぎで『神の抜け道(ディバインアクト)』で何も無い空間を軽くノックして扉を作り中へと入った。


俺と生徒会長は天龍先輩の後を付いて行った。


俺達が入り終わろうとしたと同時に、天龍先輩は思い出したと言わんばかりの表情で後ろを振り返った。


「あっ……。そういえば、3人で扉くぐるのって試したことなかっ…」


天龍先輩が言い終わるよりも前に、身体が謎の浮遊感に包まれて落下して行った。


視界が闇に包まれる…。


そこで俺の意識は途絶えた。

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