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魔剣を売ったら来世で引きこもりにジョブチェンジできた件  作者: kinako
2章『ほんの少しのやる気』
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下界>>>天界《9》

「私、閻魔様苦手なのよ」


生徒会長がとても嫌そうな表情をしていた。


生徒会長が嫌いそうな人って案外まともな人のような気がした。


「閻魔様ってどんな人なんですか?」


「口うるさいのよ…」


「口うるさいとはなんだ…。閻魔は正義感が強くてとても良い奴だと私は思っている」


やはり。


生徒会長は説教でもされたのだろう。


その光景が容易に思い描けた。


「でも、なんで閻魔様なのかしら?」


それもそうだ。


閻魔様と勇者がどう関係しているのだろう?


「閻魔は先代勇者と仲が良くてな。若しかしたら奴なら勇者が最後に居た場所を知ってるかもしれん」


「…それなら行ってみる価値はあるわね」


生徒会長は渋々納得していた。


「どこに行けばいいんですか?」


「この城の裏手に天国への入り口がある。それを通ると閻魔の屋敷まで飛ばされる仕組みになっておる」


…なんで閻魔様の屋敷なんだ?


「天国の入り口なのに閻魔様の屋敷まで飛ばされるんですか?」


「天国に入る者、地獄に入る者、転生する者、全て閻魔が管理しておるからな」


つまり、全ての魂が閻魔の手のひらの上ってことか…


「す、すごいですね…」


上手くコメントできなかったので在り来りな言葉で済ませた。


「さてと、長話も済んだことだ。食事にしよう。」


大天使は俺たちに食事を勧めた。


食卓には野菜が主流の料理が多く、色鮮やかでどれも美味しかった。


しかし、俺は肉を食べたかったのだ。


目の前にある料理に手をつけながら、俺はマリアの料理を思い出していた。


俺達は食事を済ませたあと天国への門に馬車で向かった。


「気をつけるのだぞ…閻魔の奴は嘘つきが大嫌いだ。正直者であることが最善だと思った方がよい。」


「……ありがとう父様」


「大天使様ありがとうございました」


「健闘を祈る」


俺達はお礼を言って天国への門をくぐった。



門を通るとフラフラとした目眩と共に視界を奪われた。


目を開けると、目の前に大きな屋敷が建っていた。


豪華な日本風の庭園と屋敷だ。


それにしても…デカい。


屋根まで俺の身長の5倍くらいはありそうだ。


閻魔様はそれだけ巨大な人なのか…?


俺は疑問に思いつつ生徒会長と屋敷の入り口へと向かった。


屋敷の前には2匹の鬼が立っていた。


身長的には俺と大差ないだろう。


「閻魔様に会わせていただけませんか?」


俺は鬼に向かって話しかけた。


「閻魔様は今出かけておられる。1番奥の部屋で待っておくと良い」


俺達は屋敷の奥へと連れていかれた。


通された部屋は広大な広さだった。


俺達は部屋の入り口の前に座り込んだ。


「こんなに閻魔様ってデカいんですか?」


「えぇ。デカいわよ…」


「ふむ…客人と聞いていたがユライアとミカか」


背後から声が聞こえた。


慌てて振り向くと身長1メートルあるかないかくらいの男の子が立っていた。


「……態度がね」


俺は想像と違いすぎて愕然としていた。

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