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魔剣を売ったら来世で引きこもりにジョブチェンジできた件  作者: kinako
2章『ほんの少しのやる気』
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下界>>>天界《7》

城までの道程を馬車で揺られていたが、街並みはすごく美しかった。


ただ、気になったのは男がほとんどいないということだった。


俺は生徒会長に訪ねようとしたが、それは叶わなかった。


城に着いてしまったのだ。


「着いたわ」


生徒会長が先に降りた。


城の前には橋がかかっており、橋の両側には綺麗な花が植えられていた。


城壁はとても美しかったが窓がほとんどなかった。


「このお城、窓が少ないですね」


「窓がないんじゃなくて、必要が無いのよ」


「え?」


「城の内側から壁に手をかざすと外の景色が見られるようになっているわ。」


「…便利ですね」


お風呂とかは大丈夫なのだろうか…


「お風呂は大丈夫よ。貴方みたいな覗き魔用に壁は別の素材で出来ているわ」


「勝手に心読まないでください!あと覗き魔じゃないです!」


「…ふーん。考えていたのね」


ジト目で見てきたがスルーをした。


「早く行きましょう」


「そうね」


俺達は城の中へと入って行った。


「これはこれは…よくぞいらっしゃいました。私、大天使様に仕える天使。メイと申します。」


俺達を迎え入れてくれたのは白色の綺麗な髪色をした美しい女性だった。


「下界から素晴らしい人材が来ると聞いていたのですが、まさか貴方様とは…。それで、そちらの御方は?」


「黒城未花といいます。生徒会長の付き添いでやってきました」


余計なことは言わずに俺が付き添いということにしておこう…


「そんな事より、早く父様に会わせてもらえないかしら?」


大天使様って生徒会長のお父さんなのか…


「かしこまりました。ご案内いたします」


そう言われて連れてこられたのだが。


「えっと、、、なんでお風呂なんですかね?」


俺達は大浴場に連れてこられた。


「大天使様は客人を持て成すことを怠ったことは無い御方です。後ほどお食事も御用意させて頂きますのでのんびりとおくつろぎ下さい。」


「今は…それどころじゃ…!」


生徒会長が俺の発言の続きを手で制した。


「お言葉に甘えさせてもらうわ。お食事も後程お願いね」


「では、失礼致します」


メイさんが脱衣所から出ていった。


「なんで止めたんですか…?」


「天界の協力無しだと魔神は止められないからよ。郷に入っては郷に従え、ここは大人しくしておきましょう。さて、入るわよ」


「…え?」


「入るわよ」


「いや、それは分かりますけど本当に入るんですか?」


「変に意識しないで…私も入り辛くなるじゃない…」


俺は勢いのまま入ってさっさと出ればよかったと後悔した。


頬を朱色に染めた生徒会長を可愛いと思ってしまったのだ。


よし…無心無心無心…


「あ!じゃあ、交代で入るというのは…」


「それはダメです」


いつの間にかメイさんが俺と生徒会長の間に現れた。


あんたどっから湧いたんだ…


「時間の無駄ですのでお2人でどうぞ…ふふっ…」


笑ってるよこの人…


「では、ごゆっくり」


またもや脱衣所から出て行った。


「気にすることないですよ。じゃあ、俺先に入りますね」


「…待って。一緒に、、、入りましょう…?」


…上目遣いでそれは反則じゃないか?


「は、はい」


大浴場に入ると真ん中に大きな円形のお風呂があり、距離に余裕を持たせつつそれを囲うようにしてシャワーが設置されていた。


俺は生徒会長の姿が見えないように真反対のシャワーを選んだのだが…


正面の鏡に生徒会長の後ろ姿がうつされていた。


耐えろ俺…


耐えるんだ…


俺は体を洗い終えたが、生徒会長と一緒に入るのは無理があったので洗い続けているフリをした。


「入らないのかしら…?」


生徒会長が尋ねてきた。


これ以上は怪しまれるか。


「は、入ります」


俺は前をタオルで隠すと早足でお風呂へと向かった。


「そういえば、こうやって貴方とゆっくり話すのは初めてね」


「そう…ですね」


「妹は元気かしら?」


「元気ですよ。すぐに甘えてきて可愛いです。あと、凄いたくさん食べますね」


「そう…昔と変わってないのね…」


「昔のマリアのことについて、聞いてもいいですか?」


「あの子が自分の事を貴方に話していないのに私の口から伝えるわけにはいかないわ。もし仮に記憶がなくて話せないとかだとしても、忘れた方がいいこともあるのよ。」


「そうですか…」


「でもね、昔のマリアがどれだけ可愛かったかについてなら話してあげてもいいわよ」


「今のマリアの可愛さ教えてあげましょうか?」


初めのうちは可愛いところを挙げていたのだが、そのうち張り合うようになり脱衣所に行く頃には完全に口論となっていた。


「今のマリアの方が可愛いですよ?この前だって俺の食べたい料理作ってくれましたし!」


「いいえ、昔のマリアの方が可愛いわ!お姉ちゃんって呼びながら毎日後ろについてきてたもの!」


「お二人共そのへんにしておいてはどうでしょうか」


「「うわっ!?」」


メイさんがまたもや気配を消して入り口のところに立っていた。


「お食事の御用意が出来ましたのでご案内させていただきます」


俺達は服を着てメイさんについて行った。

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