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魔剣を売ったら来世で引きこもりにジョブチェンジできた件  作者: kinako
2章『ほんの少しのやる気』
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下界>>>天界《2》

最近、俺と天宝寺は部活動に専念している。


やっと落ち着いた学校生活を送れるからだ。


今日も俺は天宝寺と美術室に向かっていた。


「最近平和だねー」


「うんうん。俺は平和が1番だけどね」


「私も上手くなってきたし。いい事だらけだね!」


「え?」


「…え?」


はっ…つい素で疑問に思ってしまった。


「天宝寺は元から上手いからさ、美術のセンスがない俺には全部上手すぎて違いがわからないなーって思ったんだよ」


もちろん大嘘だ。


「えへへ。もっと上手くならなくちゃ!」


…喜んでしまった。


少し罪悪感を感じながら俺たちは美術室の扉を開けた。


「くっくっく…よく来たな!我が下僕達よ!神の信託は始まった!我らが世界を収めるのだ!」


「……あの、、、何してるんですか?」


「神に下界の支配を任された王様が後に魔王になって勇者に討たれるも転生し決して叶わぬ恋に焦がれつつも次世代の勇者として次世代の魔王を討つお話の序章の魔王のモノマネじゃん!?わからないの!?」


「分かりませんし、その神様きっと人選ミスしてるからポンコツですよ」


「じゃあ、神様役は黒城くんで決定…っと。」


「うがぁぁぁぁぁ!」


めんどくさい…


この人といると俺のペースが崩される…


3年の天龍(てんりゅう) 未来(みらい)先輩だ。


とにかくすごく適当なのだ。


その割に考えていることは捉えどころがない。


生徒会長に並ぶ関わりたくない人ランキングNo.1へと初顔合わせの時に登り詰めた。


「なにしてんですか先輩達。そんな安っぽい設定、私は納得しないっすよ」


そういう問題か…?


ボーイッシュな雰囲気をかもち出しながら西条(さいじょう) 美穂(みほ)は指摘してきた。


「待ちたまえ。私の美しい美的感覚が君達のつまらない感性に影響されて腐ってしまうではないか。少し静かにして頂きたい」


「うるさいっすよナルシスト先輩」


この自分大好きな人は3年の成海 志久都( なるみ しくと)先輩だ。


悪い人ではないのだが、自分が好きすぎて周りが見えていない気がする…


「ほう…私の凛とした美声が君達の騒音のような声よりもうるさいと…?」


「そうっす。邪魔っす」


「…うっ……」


…意外と繊細なのか


「はいはーい。皆、静かにしてね~」


いつの間にか教卓に茜先生が立っていた。


「今日は大切なお話があるからね~」


大切な話…?


ロクでもないことに違いない。


「皆、絵を描いてコンクールに出してみないかな~?」


あれ…案外まともだ。


「もちろん“能力”を使ってもいいからね~」


……前言撤回したくなった。


こうして俺たちの絵描きへの道程は始まった。

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