ランキング戦>>>中間試験《2》
天宝寺は猫達とじゃれあっていた。
「ニャンニャニャーニャーニャンニャーオニャーニャー」
猫はそんな鳴き方しないと思うが…
それに対して猫は口数が少なかった。
『…ニャー』
「うぅっ…私嫌われてるのかな…」
「別にそういうわけじゃないと思うけどさ、マリアが懐かれすぎてるだけだと思うよ」
『ニャーニャーニャー』
猫は、マリアの方を見ると途端に口数が多くなった。
「ニャー?ニャニャー!ニャン!」
会話でもしているのか…?
猫と話しているように見えた。
俺は天宝寺と勉強を進めていたが、ある違和感があった。
天宝寺は勉強が苦手な風なことを言っておきながら、どの科目も全く苦手ではなかったのだ。
「天宝寺って勉強苦手じゃないよね?」
「…うん。勉強は苦手じゃないよ。私が苦手なのは……この学校の試験のシステムそのものだよ。」
「試験のシステム…?」
「この学校は、試験期間中に限り“能力”で他人を妨害することが許されるの。生徒手帳に書いてるよ…?」
俺は生徒手帳を開くと試験のルールについて書かれていたページに目を通した。
1『試験期間中に限り‘能力”による他者への妨害を認める』
2.『“能力”によって他者を傷つけた場合、発覚しない限り学校側はそれに関する一切を追求しない。ただし、発覚した場合は生徒会が処罰を行うものとする。』
3.『試験期間中に“能力”を使用しなかった者は全科目0点とする。』
4.『試験中に“能力”を使用した場合、全科目-20点とする』
5.『全科目81点以上の者に限り、ランキングを20位へ繰り上げるものとする。仮にその者が複数いた場合、決闘による総当たり戦で勝ち数が一番多かった者を勝者とする。』
※能力使用を常に把握するために試験期間中は腕輪を配布するので必ずつける事。
なるほど。
これ色々書いてあるけど普通に勉強して81点以上取るのが得策なんじゃないか?
いや…もしかして点数を取れない理由がある…?
「天宝寺。全科目81点って頑張って勉強したら取れなくもないんじゃないの?」
「無理だと思うよ」
「なんで…?」
「だって、試験監督の先生が妨害してくるからね。こっちも“能力”使わないと身を守れないよ。」
「…」
つまり、試験前まで“能力”を最大限に使い点数を稼げる工夫をし、試験中は自分の身を守るために“能力”を使うのが得策…ということか。
妨害されながら思考を働かせるのはよほどの能力者だけだろう。
「でもね、去年は何人かいたよ。81点以上取った人。」
やり方はあるのか…
「、、、、それなら今なんのために勉強してるの…?」
「猫ちゃん達に会いに…?」
「ねえねえ、私の事忘れてない?じーっ」
うっ…マリアがジト目でこっちを見ていた。
「忘れてないよ。おいでマリア」
「えへへ。ぎゅーっ」
「…ふーん」
なぜか天宝寺が拗ねているみたいだった。
「天宝寺もして欲しいの?」
「なっ…そんなわけ、、なくもないけど、、」
「…むぅ」
今度はマリアが拗ねている。
「よし。そろそろ晩御飯にしよう。」
俺は話題をそらした。
「今日はあれ食べてみたい」
マリアの視線の先には、テレビに牛丼が映っていた。
「吉小屋にでも行く?」
「私はそれでいいよ」
「吉小屋ってなーに?」
「あれを食べれるお店だよ。美味しいよ」
「じゃあ、いくっ!」
マリアの笑顔はいつ見ても可愛い。
俺はマリアの笑顔を守るためなら世界を捨ててもいい。
そう思える程に…




