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魔剣を売ったら来世で引きこもりにジョブチェンジできた件  作者: kinako
1章『引きこもりがやる気を見せるまで』
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部活>>>生徒会《終》

放課後、俺は天宝寺と一緒に近くの公園まで来ていた。


「それで、悩み事っていうのは?」


「今から見せるから。ちょっと待ってね。」


そう言うと、天宝寺はベンチの裏側に手を伸ばした。


にゃー…にゃー…


声が聞こえた。


猫の声だ。


天宝寺の両手にはダンボール箱が抱えられていた。


そして、その中では幼い二匹の猫がじゃれあっていた。


「この猫ちゃん達ここに捨てられてたの。だから、毎日餌だけでもって思って…」


確かに、2匹ともじゃれあってはいるが酷く痩せている。


「つまり、天宝寺はこの猫達の新しい飼い主を探したいってことかな?」


「うん。私の家は両親が忙しくてなかなかタイミングが合わなくて。だから、飼っていいか聞く暇がないの。」


「電話は?」


「繋がらなかったよ」


「うーーん。じゃあ、新しい飼い主を探すしかないね。」


とりあえず、この日は餌だけ与えて解散となった。



翌日の放課後、俺と天宝寺の新しい飼い主探しが始まった。


ポスターを大量に作成して俺と天宝寺は手分けして街に貼っていった。


こういう時に俺の“能力”は便利だ。


……もはや最近は全く役に立ってない気もするが。


『飼い主募集中!』と俺の電話番号が書かかれてあり、真ん中には可愛い2匹の猫の写真が貼ってある。


個人情報だだ漏れなのだが、猫達の生活の方が今は大切だ。


写真を見ていると、確かに可愛いが痩せ細っているのが伝わってくる。


きっと誰か電話してきてくれる。


そう思い、俺達は連絡を待っていた。



「…連絡こないねー」


天宝寺は机に突っ伏してしょんぼりしていた。


心無しか今日は食べる量が少ない気がした…多分。


仕方ない。


あまり頼りたくはなかったが…


俺は生徒会長にLIMEを送った。


『あら?貴方からLIMEなんて珍しいわね。』


返信が早すぎて驚いていた。


暇なのか…?


『二匹の猫の新しく飼い主になってくれる人を探しているのですが、探すのに協力していただけませんか?』


『私にどうして欲しいのかしら?』


『有難い生徒会長様の校内放送で飼い主募集を宣伝して欲しいです』


『もちろん見返りはあるのかしら?』


やっぱりそうきたか…


『生徒会に入ります』


『その件に関しては、天龍が勝手に言っていただけよ。でも、そうね。貴方が生徒会に入るのも面白いかもしれないわね。』


『ちなみに部活にも入る予定なので週5休みください』


『それって全休じゃないかしら!?』


『というわけで、よろしくお願いします』


俺のスマホが鳴り続けていたが、終始無視した。


数分後に校内放送が行われた。


生徒会長さん優しい。


『皆様ご機嫌よう。生徒会長の天童雪です。今、捨て猫の新しい飼い主を募集してますの。我こそは、という方が居られましたら是非こちらまでお電話くださいませ。×××-××××-××××』


俺は血の気がサーッと引いていくのがわかった。


あれ…俺の電話番号だよね…?


ポスター見て全部知ってた上でのあの茶番。


一杯食わされた。


「くそおおおおおおおおおおおお」


教室で突然叫び出した俺に対して天宝寺が驚いていた。


「今の校内放送の電話番号って黒城くんのだよね…?」


はっ…とした表情を浮かべると色々と察したみたいだった。


「ごめんね黒城くん」


「いやいや、いいんだよ。猫達のためだからさ。」


しかし、俺の電話が鳴ることはあれど、二匹と聞くと誰しもが断っていった。


これは…詰んだか。


その時だった。


「黒城。話は生徒会長から聞いたぜぇ。二匹の子猫なんだってなぁ!俺が飼ってやるよ!」


突然ウリが全速力で俺の目の前に現れた。


生徒会室にでも行ってたのか…?


「あっ、お断りします」


根は良い奴かもしれないがイメージに合わない。


むしろ断るのはそれだけの理由だ。


それくらいなら俺が飼った方がマシ…


ん?


なんで今までこの発想が出てこなかったんだ?


俺は家での光景を思い出していた。


ごろごろーごろごろー


もぐもぐもぐもぐ


既に1匹いた…


よし、二匹くらい増えても問題ないだろう。


色々と反論しているウリを放っておいて、俺は天宝寺に自分が飼う旨を伝えた。



にゃー…にゃー…


「にゃーにゃー!」


これは3匹にしか見えない。


俺は家に帰ると早速マリアに猫を飼うことを伝えた。


マリアは喜んでいたが、俺はキャットフードや首輪等必要な物を買いに行かねばと頭がいっぱいだった。


「まず一緒にお風呂入るにゃー」


マリアは猫2匹を抱えながらお風呂に特攻して行った。


次の休みの日にマリアと必要な物を買い揃えよう。


そう決めると、俺は次の休みが楽しみになっていた。

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