部活>>>生徒会《0》
俺は家に帰ると目の前に広がる光景に目を疑った。
金髪美少女が山積みされていた大量のネックレスを食べていたのだ。
まだお金に変わっていなかったのか…
いや、それよりも…
ネックレスの残りは数えれるほどしかなくなっていた。
「やほー!ミカくんおかえりー」
「…」
俺は唖然としながら絶望という2文字を心に刻んでいた。
ニコニコと愛嬌ある笑顔を振りまくその少女に、俺は怒りを押し殺しながら殺気を漏らさないように質問した。
「…君は誰かな?」
「私は神の使い、天使なり」
「あっ…そういうのいいです…」
俺は無表情で犬を掴むように首根っこを掴んで玄関から放り投げた。
ふぅ…また増やすか。
俺は鍵を閉めてネックレスを増やすためにリビングへと向かった。
そこである事に気付いた。
あれ…?
首にあったネックレスがない…!?
唯一の資金源がなくなってしまった。
レプリカならまだあるが、レプリカのコピーは25%ほどの品質まで落ちてしまう…
流石に売る時に重さとかでバレるだろう。
俺は更に絶望してしまった。
終わった…俺の学校生活…。
突然、絶望していた俺に救いの手が差し伸べられた。
「ふぉっふぉっふぉっ、話は聞いておったぞ。お主が欲しいのは、このレプリカのネックレスかな?それとも本物のネックレスかな?」
目の前に2つのネックレスが現れた。
声の主は未だに謎である。
というかこの声、さっきの女の子。。。
ネックレス食べてたってことは関係してるのか?
不本意ではあるが話に乗ってやろう。
「本物のネックレスが欲しいです」
「大切にするかね?」
「はい!します!」
「3食おやつ付き昼寝込みでお小遣いもあげると約束するかね?」
ん…?疑問に思ったが、今はネックレスの方が優先だ。
「もちろんです!!」
「そうかそうか。では大切にするんだぞい」
目の前にあった本物のネックレスであろう方からさっきの美少女が現れた。
夢でも見ているのか…?
ほっぺたをつねったが痛い。
現実だ。
いや、誰かの“能力”という可能性もある。
「約束は守ってもらうからねっ!」
美少女は愛嬌のある笑顔を俺に向けた。
その笑顔を見てると疑うのが馬鹿らしくなってくる。
だから、その少女の発言を信じてみよう。
そして俺は改めて質問をした。
「…君は誰かな?」
「私は“ネックレスの妖精”だよ。てへっ」
「あっ…そういうのいいです…」
俺は再度玄関から放り投げた。
私は一人この部屋で目が覚めた。
いつもはガラス越しに見る世界。
さっきまで夢の中で自由に動いていたけど、それも夢の中でしかなかったから、今自分に実体があることが信じられなかった。
だけど、消えてしまいそう…
体がどんどん透けていく。
私の実態が消えても、首飾りの中に戻るだけ。
ミカくんともお話はできないけど、ガラス越しから見ることが出来る。
それだけで幸せだった。
お腹すいたなぁ…最後に、何か食べてみたいな。
生物らしい食事。
くんくん…美味しい匂いがする。
私は匂いにつられて歩き出した。
私はネックレスの山の前で足を止めた。
ふおお…美味しそう…。
でもこれ、共食いになってしまうのでは…
いや、、、違う。
ミカくんの“能力”を前に魔王城で私に使った時、神聖力は込められていても“聖剣の力”そのものはコピーされていなかった。
だって、魔王が…触ることが出来たっ!
つまりこれを食べても共食いにはならない…
ミカくんって5割の劣化コピーだから、これだけ食べたら数年、いや…数十年は補給なしでも動けるかも…。
ミカくんに聖剣のこと黙ってたら、きっと私が戦闘にはならないだろうし。
大丈夫よね。
うんうん。
ではでは、頂きます。
がぶがぶ。
私は、口いっぱいに頬張りながら涙を浮かべてミカくんの帰りを待っていた。




