1、はじまり
初投稿です!!
張り切っていますが、いつも空回りなちぃこですので(汗)なにとぞ読みにくいところがあるかもしれませんがご了承を……。
みなさんのお暇つぶしになれば幸いです。
世間って、なんでこんなに複雑なんだろう。
もっと自由に生きてもいいんじゃないかって、思いたくなる。
敬子が入院してっていうから、私は急いで市の病院に駆け込んだ。
大学の頃からの友達で、よく飲みにも行っていたし、つい最近には2人で韓国旅行に行った仲だった。
またどんな理由での入院なのか、不安を覚えた。
しかし、病室に駆け込めば、上半身を起こし、ベッドに座っている敬子がいた。
安堵の息が漏れる。
「敬子……」
「ああ、鈴ちゃん。どったの」
「『どったの』じゃなないわよ……。あんたが入院したっていうから急いで……」
「すみません」
男の人の声がした。もちろん声の主は誰だかわかっている。
敬子の彼氏の、優人さんだった。
「僕が大げさな電話しちゃったから」
「あぁ、いえ、そんな。気にしないでください」
「ちょっとぉ、あたしと優人では態度違うじゃなぁい」
敬子の不機嫌そうな声も、いつも通りで安心した。
「ちょっと疲れが溜まってただけだよ」
敬子の仕事は新聞記者。自分ではまだまだ未熟者って言ってるけれど、過労で倒れたところをみると、結構忙しいらしい。
残業も日常になっちゃうなんて、私には考えられないね。
「じゃあ、また明日も来るわ」
「うん。ごめんね、なんか」
「ううん。じゃ」
ひらひらと片手を振り、わたしは敬子の病室を出た。
一応「明日も」って言ったけど、反対に迷惑かな。
ふとした疑問。
しかしそれさえも、病院を出てすぐ傍にあった花屋さんを見て、私は決心した。
そうだ、なんか花とか持って行ったらいいじゃーん。
小さな、少しほの暗い照明で、おしゃれな花屋さんに目を惹かれた。
外はもう暗くなっていて、時計を見ると7時を回っていた。
ちょっと見てくか……。
何気ない思いつきだった。
別にこの時、まっすぐ家路に帰っていたって不思議ではなかった。
また明日来ようって、タクシーを呼んだっておかしくなかった。
なのに。
この時間を私は後悔することになる。
虚しい、哀しい結末なんて、見たくないのに。
まだ始まってないですよね、何も。
あのー、これからですので、
どうぞよかったら続きにお付き合いください。