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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

空と海の恋仲系日常

空と海の初心な挙動

作者: 高杉

今回は海の言動の一つ一つに注目してほしいです。

事前注意はありませんが、BLが本当に苦手な方にはあまにオススメできません。


この作品は「空と海の冬の花」の続きとなっています。

なので、先にこちらを見ることをオススメします。

http://ncode.syosetu.com/n8124br/



「あのさ・・・。いつまで、こうしてんの?」

恥ずかしさに耐え切れず、俺は口を開く。

「こう。って?」

空がいやらしく聞いてくる。

「だから、その。ぎゅっとしてるの」

「いつまでしてたい?」

「・・・・・・」

軽く質問攻めにあいそうな予感。

空が調子に乗るとかなりやっかいなので、少し申し訳ないと思いながら空を優しく突き放す。

空は俺の気持ちをよく分かってくれる。だから突き放したことも怒ってないと分かってくれると思う、多分。

「それじゃあ、遅いし。俺もう帰るわ」

「え?あの・・・えっと・・・」

まだ帰ってほしくない。もうあたりは真っ暗で遅い時間なのに、失礼なのは分かってるけど。でも、もうちょっとだけ一緒にいたい。

反射的に手が出ていた。

俺が繋ぎとめるかのように空の手首を握っている。こんな恥ずかしいことをしているのに続く言葉が出ず、余計恥ずかしくなり俯いてしまう。

すると空はそんな俺の気持ちを察してくれたのか、優しく言葉をかけてくれる。

「まだ、いてほしい?」

「・・・うん」

呟くように答える。

「もう遅いから、ちょっとだけだよ」

空は笑顔で言ってくれる。甘えていけないと分かっているつもりだが、空が優しくしてくれるから、ついつい甘えてしまう

「っていうか空。なんでこんな遅くなったの?」

俺は俯けていた顔を上げて聞く。

「あぁ、花買ってて。そのラッピングしてくれるとこ、ちょっと遠いから」

確かにラッピングは凝っていて、とても安物とはいえない風貌だ。

「ふーん。で、なんで赤いチューリップ?」

「花言葉。『愛の告白』」

耳まで火照り、赤くなっていくのが分かる。

「あのさ・・・。何で、お前はそう。率直に言うっていうか」

ってかなんで今になって、あんなこと。蒸し返すっていうか・・・。

空は何も言わず楽しそうに俺の頭をわしゃわしゃと撫でる。

そんなことをしていると、家の中からかーちゃんの声が聞こえた。

「海ー!夜ご飯できたよー!」

空に頭を撫でられながらかーちゃんの声が聞こえる。なんだか不思議っていうか、よけいに恥ずかしいっていうか。

「それじゃ・・・」

俺はそう告げて、家の中に戻ろうとして、そこで気づいた。さっき、引き止めるために握った空の手首から手を離していないことに。

戸惑い赤面しながら、手を離す。しかし、羞恥心で挙動がおかしくなってしまう。

それを見ていた空が、やけに落ち着いた声で言う。

「何?照れてんの?」

「・・・・・・仕方ないじゃん」

照れ隠しに言ったつもりなのに、余計恥ずかしい。でもこの言葉以外出てこなかったから仕方ない。

そうして俺が答えると、空が急にキスしてきた。

驚きのあまり目を見張るが、空と目が合うのが恥ずかしくって目を瞑る。

数秒間のキスがとても長く感じられた。キスしてくれるのは嬉しい。けど・・・

「・・・あのさ。俺前に、キスするときは言ってっていったじゃん」

「そうだね。でもさっきだけ忘れてた」

「なんだよ、それ」

さっきのキスでまだ熱い頬を心地よく感じながら、ちょっとした冗談に二人で笑う。

「それじゃあ、帰るね」

「もう?」

俺が聞くと、空はまた俺の頭を撫で、そして俺に問う。

「キス。していい?」

ずるい。そう思いながらも、少し背伸びした俺は幸せに満ちていた。

まだ不器用な海が一生懸命に恋愛に向き合う姿。

伝わったでしょうか?


まだまだ恋愛になれない海ですが、これからも応援よろしくお願いします!


そして、文中の「蒸し返す」という言葉。

これが意味を持つのは今後書いていく作品を読んでからです。

なので期待して待っていてください!


ここまで読んでいただき、恐縮ながらありがとうございました!


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― 新着の感想 ―
[良い点] 海さんの純粋さや空さんの愛がよくわかりました。 短編なのにここまで書けるのはすごいです!尊敬します! [一言] 突然の感想すみませんでした。 読んでてキュンとするところが多々あってとてもい…
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