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玄獣創成期 プロローグ2

隼人達を襲った男は蒸発した。周りはやじ馬が囲みホテルマンが対応に追われていた。




「奴等は?」「部屋に戻りましたよ。まったくもー!」「そうか」謎の男は部屋に入る。「チッ……消えたか。大和の連中め!こしゃくな真似を。ボス。取り逃がしました。引き続き捜索します」謎の男は電話で誰かに話し、部屋を後にした。




「アノ〜ナビィーだっけ?奴等は何者なんだ?何でこの携帯電話を狙った?コレに一体………」「詳しい話しは後よ。もうすぐ海底基地に着くわ。ホラ、その車に乗って。飛ばすわよ」




エスカレーターを抜けると車庫のようなスペースがあり、三人は車に乗り込んだ。「なあ、美香。俺達を何処へ連れていくんだ?夏休み終わっちゃうよ。宿題もまだなのに」「困ったわね。ネーちょっと!ナビィーさん!私達、高校生なのよ!誘拐してるの解らない?」「手荒な歓迎なら謝るわ。こうするしかなかったの。もうすぐ着くわ」




虹色のドーム型のチューブを車は走る。




「コレ、高速道路?綺麗だな。海の中なんだろ?魚が上を泳いでる」「深海8千ね。生身では助からない深さだわ」ナビィーが解説する。「ハッセン?って………誰も来れないじゃない!電話も繋がらないし。貴女ねー!いい加減にしなさいよ!」「なかなか行けないぜ。こんな場所。ラッキーじゃないか?美香」「ラッキーね。…………まったく、どうかしてるわ。アッそうそう!着いたら、ご飯ね!色々とあるんでしょうねー。ナビィーさん!キャビアとかフォアグラとかステーキとか………」「期待して黙っててくれないかしらね。貴女!嫉妬深いのね!隼人君の恋人?」「幼馴染みさ。こうゆう性格だから美香は。気にしないで下さいね。ナビィーさん。誰も来れない以上、おとなしく従った方が良いんだろ?」「よくおわかりで。…………着いたわ。降りなさい」





「海底にこんな基地が。………城みたいだ。竜宮城。そうだ竜宮城だ!」「誰が作ったの?こんなの?税金でこんな無駄な組織」「いい加減機嫌直せって!怪しまれたらマズイじゃないか!」「だって………隼人君は何とも無いの?貴方の問題なのよ!いきなり出てきて着いてこいなんて………」「なかなか良い気分だよ。だってスッゲー冒険だもん。普通、こんな場所来ないもんな。何かあるんだよ!ウン!違いない!」




「ここで待ちなさい」大きな扉をノックするナビィー。

「コンコン!艦長。お連れしました」「ウム。ご苦労。君は下がって良い。二人とも。中に入りたまえ」




「失礼します」重い扉を開け中に入る二人。中は白一面の殺風景な部屋と真ん中に黒い大きなテーブルがあった。テーブルの奥には、立派な椅子と男が座っていた。「まあ、かけたまえ。ジュースは?」「アッ………僕はコーラを」「私はアイスミルクティー。甘めで。それと、フルーツの特盛と高級食材!」「直ぐに用意しよう。私は有賀。有賀幸作だ」「聞いた事あります!戦艦大和、最期の艦長ですよね!世界史で読みました!会えて光栄です!艦長!」隼人の瞳は輝いていた。「隼人君だったね?私はその世界史を知らないんだ。ここは次元が違うからな。遠慮は要らん。かけたまえ」





「お待たせしました。コーラとアイスミルクティー甘めです」




「早速ですが艦長。僕らを襲った男は?」「アンデットか。彼らも君達の世界とは違う次元の生き物。他次元世界の。我々の敵だ。その前にここについて話しておこう。1945年4月、我々はアメリカ軍の空爆の前に沈んだ。時、同じくして他次元から、隕石が落ちた。隕石は墜落後に城に変化した。我々はその隕石と契約し、ドックに大和を入れ、他次元の住民となった。いつか再浮上する為に。それが大日本帝国 最期の希望だと聞かされた」「他次元?アンデット?大和?希望?…………艦長。いきなりは覚えきれません。まずは何故、僕らを招聘したのか?それにあの、アンデットの狙いを」「フム。そうだな。簡単に話そう。君達には日本に散らばる9つの玄獣を集めて欲しい。君は日本を救った勇者、ヤマトタケルの末裔なのだ。かつてご先祖がそうしたように。玄獣を集めて欲しい。それから…………」「宝探しか?日本の!冒険か!」「………意外だな。断ると聞いていたが。現代人は。安定した生活の為に挑戦を捨てたと聞いていたが…………」「まあ、大方はね。多数決なら負けますがいますよ。僕みたいな好奇心の塊は」「で、君はこの組織に興味があると。彼女は?君の恋人は?どうするかね?」「モグモグ…………ハー美味しいわ!このキャビア………ン?どうしたの?」ふたりの視線を感じる美香。「エットー………ウン。なんだっけ?」「僕と一緒に玄獣を集めるのかって事!聞いてないのかよー!」「玄獣?貴方正気?ちょっと有賀さん!帰れるんでしょうね!元の世界に」「アア。無事ならな。我々も…………まだ全てを把握している訳では無いのだよ。ある程度、玄獣がいるポイントまでは掴めた。だが………」「艦長!やりましょうよ!僕だって来た以上、黙って帰る事なんか出来ない!知った以上」「………そうか。ありがとう」「………行くわよ。その代わり、コレ、毎日だからね!高級食材」「………隼人君。また解らない話がある。女性は高級食材が好きなのか?」「イヤ。ただこいつはミーハーなだけで。昔から。流行りものとかに興味があるだけで。気にしないで下さい。それより、アレ!見せて下さいよ!戦艦大和!あるんでしょ?ここに!修理したヤツが!見せて下さいよ!ネッ艦長さん!お願いしますヨーッ!」「ウム。現代では誇りらしいな。日本の。宜しい。ついてきなさい。改造も修復も終わっている」「ヤッター!大和だ!ヤ・マ・ト!嬉しいなー!やっぱ正装で来るべきだったかなー!軍服とかさ!」「何?隼人君。好きだったの?戦艦大和」「アア!もちろんさ!男のロマンだろー!コレは!」「ロマンよりキャビアよ。まったくもー。少しは黙れない?鼓膜痛いんだけど!」「グゥオーッ!来た!コレ!ヤッベー!ウワーオ!」「ウルサイッて!変なのに付き合わされちゃったなー。隼人の恋人みたいな目で見られてるし。絶対詐欺だわー。コレ!ワケわからないもん」






続く

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