玄獣創成期
前回の話しはまたいつか再開します。
今回は少し違う観点から見た世界の話です。現実には起こりそうなパラレルワールドの日本。二次元的解釈の日本。それが今回の舞台です。古き良き日本をサイバー世界で再現したらおそらくこんな世界だろうと言う観点の世界です。
実際の世界とは無関係なのでご了承下さい。
玄獣創成期 プロローグ。
時は1945年4月。大日本帝国の戦艦大和は静かにその役目を終えた。時同じくして1つの隕石が日本海沖に墜落した。大和と隕石は寄り添うようにその時を待っていた。最後の艦長は有賀幸作。彼もまた復刻の時を待っていた。彼らは大日本帝国の誇りとして海底にその身を隠した。
時は流れ、誰もがそんな事実を知らない21世紀。二人の高校生が就職活動で東京に来ていた。隼人と美香。彼らは幼馴染みだった。就職活動なら東京でと、夏休みを使って田舎町から上京したのだった。
「フーン………さすがに一流は難いな。そうだろ?美香。三流で良いよな」「私はね綺麗な制服とエレガントな受付嬢のお姉様方のいる所ね。勉強になるじゃない?ホラ。メイクとかさ」「なら一流だな。ハードル高くないか?そんな簡単に女子力なんか上がらないだろ?徐々にで良いんだよ。ホラ。俺みたいに素人らしさが好きな奴もいるだろ?」「そうね。こうして見ると目移りするわね。コンクリートジャングルなんて初めてだもん。空は見えないの?」「空………か?」二人はビルの谷間を見上げた。
………灰色の空だ。いつもと変わらない。でもいつもより低い空。摩天楼に隠れて見えない空。これが世界なのか?俺が目指した天の果てがこんな低いなんて………
「何かあったの?隼人」「………イヤ。何でも無いさ。ただ…………虚しくて、悲しくて………空が鳴いてる」「雨……降るかな?予報は…………」美香は携帯電話を見た。「曇りね。早めに切り上げれば大丈夫だわ」「………便利だな。それ。魔法使いみたいで」「隼人は持たないの?」「ウチは厳しいから。働くまで持たせないだって。古いよな。ウチのオヤジは」
二人は電化製品の量販店の前を通った。
「アノ〜携帯電話いかがですか?試供品使ってみて下さい」キャンペーンガールに呼び止められる隼人。「試供品?タダ?通話料とか無いの?」「ありませんよー。サッサッどうぞ。アー一応、お名前だけ。エー………ココとココにサインお願いします」「そうか。フーン。まあタダなら良いか。ハイ。サインね」「アッリガトウゴザイマース。ニカッ」隼人は携帯電話をながめた。「こんな軽いのか。ドレドレ。機能は………まあ後で美香に聞こう。とりあえず番号だけでもトウロク?だっけ。しとこ」キャンペーンガールは隼人の書類を見た。「南波 隼人。ヤマトタケルの末裔ね。やっと見つけたわ」
「何ソレ?携帯電話?見せて!見せて!」「アア。構わないよ」隼人は美香に携帯を渡した。「(ONMIYOUJI)聞いた事無いメーカーね。外国製かな?」「オンミョウジか?まあ。良いや。アノ〜…………番号教えてよ。かけてみるから」「良いわよ。赤外線ね。これをこうしてこうよ。ネッ。登録できたでしょ?」「アア。今、かけるわ」
「プップップップッ………ツーッ………アラ?イケメン!さすが東京ね。ハイレベルだわ。ナンパしようかしら?…………もしもし?聞こえる?隼人君」「アア。聞こえる。クリアーだな。それより逆ナンするのか?やめとけよ。変なのに巻き込まれんぞ!」「逆ナン?貴方ナゼ私の考えが読めたの?顔に出てた?」「イヤ。電話から聞こえたんだ」「マーサーカー!そんな機能無いわよ!気のせいよ。それより………お腹すかない?何か食べようよ」
おかしい。確かさっき聞こえた。でも…………こいつって……………隼人は電話を見た。
「どうした?隼人?ラーメン冷めちゃうよ」「アア。ウン…………旨いな!このチャーシュー」
二人はチープなビジネスホテルに泊まった。
「シャワー。先良いわよね。レディーファーストよ」「アア構わないよ」
隼人は電話を放り投げた。「結局、番号を知らないと使えないんだな。電話って。マニュアルでも貰っとけば良かったかな。まあ良いや。明日使い方聞きに行こう」その時携帯が激しく鳴る。恐る恐る電話を取る隼人。「モッ…………もしもし。こちらは電話でして私はアノ〜…………南波 隼人であるからして…………エー…………ソノー…………なんすか?」「南波 隼人君かね?君は狙われている。今すぐ外に出るんだ!すぐだ!」「ハーッ?出ろって…………何だよ!ソレ!それより………アッ………貴方は?」「申し遅れた。有賀幸作。戦艦大和の艦長だった男だ」「センカン ヤマト?アノ〜…………間違いですがね。私は 南波 隼人です。高校生ですんで。切りますよ」
続く




