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星夢ノ戦  作者: SCⅫ
変化
16/35

16:動き出した非日常

そんな女子会も終わり、午後の授業を終えて放課後。


「蝎奈さん?」


下駄箱で靴を取り換え、いつもの三人で帰ろうとしていたその時のこと。蝎奈が自分たちと同じ方向に帰ろうとしていることが分かる。


「あっちって天桜公園方面だよな?」

「私たちと同じ方向なのかしら?」

「そうよ。」

「「「!?」」」


三人で話をしていたら前にいたはずの蝎奈は消えており、いつの間にかに修矢たちの後ろに移動している蝎奈。


「あら、びっくりした?」

「びっくりしたわ……なに、あなた忍者の末裔か何か?」

「いや、もしかしたら前世がチーターだったのかもしれないぞ。」

「女の子相手にそれはないんじゃないかな、優……」


修矢は蝎奈の方を見ると、少しキョドる。


「あ、修矢君、あまり昼休みの告白は気にしなくていい……けど、そんなの無理よね。まぁ、できる限りでいいから気にしないでほしいわ。私自身、どうかしていたと思うし……」

「……そうなの?」

「ええ、流石に焦り過ぎた節があったと思ったのよ。」

「?何を焦っていたんだ?」

「それは……」

「はいはい、ストップ。」


浅木が少し頬を膨らませてそんなことを言った。


「蝎奈、何があるのかは知らないけど、私とこのバカを蔑ろにするのは流石にやめてほしいわ。」

「おい待て、バカってなんだ。バカって。」

「あら、血縁の心情一つ読み取れない馬以下のバカとは貴方のことよ神坂 優。」

「おい、そのバカって馬以下って意味なのかよ。」

「あら失礼。それじゃあ貴方と比べられる馬がかわいそうね。」

「そっちじゃねぇだろ!」

「なに路上で兄妹喧嘩してるんだか……」


浅木と優の喧嘩に呆れる修矢。そして天桜公園の前を通る四人。すると蝎奈は公園の方を指す。


「それじゃあ私、こっちだから。」

「え、そっちは公園だけど……」


修矢がそう言うと同時に優は修矢と同じような疑問の顔を、浅木は胡乱な目をしている。


「それに、そっちの公園の森にはサソリが出たのよ。今のところ捕獲の話も聞かないし、ほんとになんで行くのよ。」

「公園抜けた方が早いのよ。だから私はこの道を通るの。」

「ああ、なるほど。でもほんとにサソリは出るのよ、私たちも会ったし。」


「………知ってるよ。」


ボソッと蝎奈が呟く。


「どうかした?」

「ううん、なんでもない!大丈夫だから。絶対に。」

「そこまで言うのなら……」


修矢が反応し、確認をとる。


「それじゃあまた明日な、蝎奈!」

「じゃあね蝎奈さん。」

「また明日。」

「それじゃあね。」


そうして蝎奈は森の奥に向かっていった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「ふふっ!やっと見つけた!今日こそは、話せるよね!」


蝎奈は森の中でそう叫ぶ。


「ん~、多少はこちらの好意を受け取ってくれたはず!話すのが楽になるといいな…」


そんな訳の分からないことを(まく)し立てる蝎奈。


「ごめんね、修矢君。利用することになっちゃうけど、許してね?」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


そしてその日の夜。


修矢は眠りにつくと、いつも通りあの誰かに呼ばれる夢を見る。


「もしも……もし……も~しも~し」


でも今日は違った。少しずつ鮮明になっていく声。消えていく霞。


「も~しも~し、修矢君?聞こえてる?」


そこにいたのは間違いなく、今日会ったばかりの、けれども自分を確かに助けてくれた……天道 蝎奈がそこにいた。


「なん……で……」

「あ、聞こえてた!それじゃあ、まず最初に単刀直入に要件を言おうか!」


蝎奈は口を開く。


「天遊 修矢君。君には、神様になってほしい。」


その日、確かに修矢の今までの日常は壊れた。

誤字脱字報告、批評(批判じゃないよ)コメント、よろしくお願いします。

単純な学園モノに見えてきた頃にファンタジーパンチ!

次回は6月12日 18:00を予定しています。


カクヨムでも小説投稿を始めました!更に新作の投稿も始めています!

吹雪の奥の最強夫婦、近隣国家の学園に通う (カクヨムオリジナル。URLはノートより)

転移したら記憶が無くなったので自重せずに生きていく ~自重?なんでしてたんだっけ?~(なろうの新作。不定期投稿。)

不意に新作を出すかもしれないので、温かい目で見ていてください!

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