暗殺者幻想入記録 第四話〜異常事態…始編〜
始編とはなんぞや。
今回は遂に、主人公の容姿が判明します。どんな感じなのでしょう?
そして遂にあの方が…!
それではどうぞ。
暗殺者幻想入記録 第4話〜異常事態…始編〜
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索夜side
よし。飛べた。
今俺は空を飛んでいる。
うん。気持ちいい。
…というか魔理沙さん?そんな意外なものを見るような目で見ないでください…
それと霊夢さん。あなたは何で微笑んでいるのでしょう?
そろそろ降りるか…
「索夜、すごいんだぜ!」
着地してからの第一声…それかよ。
「まぁ…それほどでも…」
…ん?そういえば今日ルーミアが、挨拶したときに顔を赤らめてたな…
何でなんだろう?
容姿かな?
…俺の能力で鏡って作れないかな?
やってみるか。
まずは頭の中で鏡を思い浮かべる。
「ちょ…ちょっとあなた、何をやっているのよ。」
ごめん霊夢、今は答えられない…
ってか話せん…
具体的に、物質、形、質量などを浮かべる。
そしたら、目の前に身長程もある鏡がでてきた。
…俺は、鏡の中に写っているものを見て、絶句した…
髪は黒。これは前と同じなのだが、艶やかな髪が腰まである。
目が…オッドアイなんだが…右目が青緑、左目がきれいな赤。
ってか何で皆言ってくれなかったの?
服は…そのままだな。白いパーカーに黒のズボン。その上から黒の上着を着ている。
そして、前髪にピンをつけているようだ。
うん。これは俗に言う美少女ですね。
…ルーミアが顔を赤らめてたのも無理は無い…てか分かる。
この顔で微笑まれたらひとたまりもないな…
「ふぅ〜ん。こんな感じなんだ。」
と、声を漏らすと、
「え!?お前自分の姿見たことなかったのか!?」
と、魔理沙が意外そうな声を上げている。
「まぁ、幻想入りした時点で、性転換。そこからルーミアと鬼ごっこ(という名の逃走劇)したりしたから、鏡見る暇なかったんだよなぁ。…へぇ。そうかそうか。」
「何も無い空間から鏡を創る技術もすごいけど…。あなた…今、『性転換』って言わなかった?」
と、霊夢が質問を投げかけて来る。
「あ、あぁ、ここに来る前は男だったからな。」
本当の事を言うと、
「えぇ!?そうだったのか!?」
魔理沙、そんなに驚くことかよ…
「ってか、俺の口調で分からなかったのか?」
普通に分かると思うが…
「いや、普通に魔理沙が隣にいるから分からなかったわ。」
「あー。それは分かる。」
「何でだよ!」
おー。ナイスツッコミ。
「それより索夜!私と弾幕ごっこしようぜ!」
どうやってすんの?
「それは良いけど…どうやるんだ?」
「基本的には能力と一緒よ。」
ふむふむ。
つまり、イメージするんだな。
「よし。やるk…「ちょっと待って」ん?」
霊夢が俺の言葉を遮った。
「魔理沙、弾幕ごっこをするときには、『スペルカード』を何枚使うかを指定しなきゃいけないでしょ?でも、索夜は、まだ『スペルカード』を作っていないのよ?」
へぇ、そうなのか。
「霊夢、なら作ればいいんじゃないか?」
「そんな簡単に…「いいよ。」…え?」
「要はその『スペルカード』っていうやつを作れば良いんだろ?…ってかまず、『スペルカード』ってなんだ?」
「…はぁ、いい?『スペルカード』っていうのは、言ってしまえばただの紙なの。ただ、『スペルカード』を発動しますよって宣言するためだけのものなのよ。」
「おぉ!やってくれるのか索夜!ありがとうな!」
ふむ…しかしどうやって作るかが問題だな。
「スペルカードって、どうやって作るんだ?」
そんなときは聞くのが一番だな。
「ここでは『スペカ』って呼ぶけど、これもイメージね。」
そうかそうか。
「なら、作ってくるよ。待ってろよ魔理沙。」
「おう!」
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魔理沙side
外来人、索夜は、私と弾幕ごっこをしてくれると言ってくれた。
今はスペカを作っている。
「早く来るんだぜ…♪索夜。私は楽しみすぎてもう待てないんだぜ…♪」
私はまだかまだかと索夜を待っている。
「よし。魔理沙。準備できたぞ。」
やっときた。索夜は霊夢から三枚、スペカをもらっていたので三枚できているはずだ。
「索夜と弾幕ごっこするの、楽しみなんだぜ!」
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索夜side
「索夜と弾幕ごっこするの、楽しみなんだぜ!」
魔理沙はそう言うと、空へと飛び立った。
それに合わせて、俺も飛んだ。
(「弾幕ごっこは、攻撃性というよりも、芸術性を重視するものなの。だから、確実に倒そうというのはルール違反なの。そのことは頭に入れておいてね。」)
「スペルカードは3枚。被弾数も3だな。行くぜ索夜!」
と、魔理沙が言ったとき、魔理沙の周りに弾幕が山程出てきた。
これ避けれるか?
避けられねぇ
と、判断した俺は、能力をつかい、目の前に2振りの剣を出した。
ちなみにこれは、俺が使っていた暗殺道具…暗器だ。
それで魔理沙の弾幕を次々と斬り伏せていく。
「なっ…そんなんありかよ!?」
魔理沙が驚いている。…しかし、
「これぐらいで驚いていたら弾幕ごっこについてこれないぞ。魔理沙。」
と、いうと、
魔理沙が
「スペルカード発動! 『魔符【スターダストレヴァリエ】!』」
スペカを発動させた。
おぉ、スペカか。
「へぇ。使うんだ。なら俺も。スペルカード発動。『暗器【懐剣】』」
スペルを使うと、手の中に短い2本の日本刀が出てきた。
無論、これを刺しても、気絶するだけだ。
俺が能力・スペカ等々で出したものは、『耐久力』というものがあるっぽい。
能力で出したものは、耐久力が低いのだが、スペカで出したものは、能力のものより、耐久力が高いのだ。
先程出した『懐剣』で、星型の弾幕を…これも斬り伏せていく。
「なっ…またかよ!」
そうなんだよ。またなんだよ。
と、思っているうちに、俺は、魔理沙の前まで来ていた。
取り敢えず懐剣から弾幕を出す。
『ピチュッ』
よし。1回被弾。
その時、懐剣の耐久力が切れ、砕け散った。
「今だ!」
それと同時に、魔理沙が弾幕を放ってきた。
『ピチュン!』
1回…被弾か。
俺はすぐさま距離を取った。
「よし。次だ。スペルカード発動『鉱符【クリスタルサイクロン】』」
魔理沙の周りに、弾幕が出て、それが回転しながら放たれていく。
…しかしそれも、時間稼ぎでしか無いのだ。
「くそっ邪魔だ!スペルカード発動!『恋符【マスタースパーク】』!」
魔理沙が弾幕を破壊し、逃げ場を作る。しかし、もう遅い。
「スペルカード発動。…『殺符【ヘカートⅣ】』」
そう唱えると、手の中に、1丁のスナイパーライフルが出てきた。何故かこれは、耐久力という概念は無いようだ。
しかもこれは、弾幕と実弾を打ち分ける事ができる。そして、10発までなら打てる。優秀だな。
「さて、これで終わりにしようか。」
俺はそう言うと、引き金を引いた。
『ズガァァァァァン!』
『ピチューン!』
よし、あと一発!
すると、
「もう怒ったんだぜ!覚悟しろ!『魔砲【ファイナルマスタースパーク】』!」
避けられねぇ!
『ピチューン!!!!!』
被弾…したか。
「まぁいい。これから、「そこまでよ。」…あ…これどうしよ。」
「知らないわよ。というか早く魔理沙のところに行ってあげなさい。」
あー。魔理沙が…魔理沙がなんか泣きそうになってる…
「だ…だぜぇぇぇぇぇ(泣)」
「いや、泣くなよ。」
「索夜が弱いと思って侮っていたら、なんか刃物持って切りかかりに来るし、攻略したと思ったら、いつの間にか馬鹿でかい銃持ってるしで、勝てる気しないんだぜぇ。しかも銃持ってるときの索夜の顔がちょっと怖かったんだぜ。」
あー。暗殺者の頃の癖かな?ボスにも『お前がライフルを持つと性格が変わる。』って言われたしな。
ほんとのことを言うか。
「おーい、霊夢、ちょっとこっち来てくれ。」
というと、霊夢がこっちに来てくれた。
「なによ。」
「これから俺の幻想入りする前の話をする。俺は幻想入りする前、暗殺者だった。「なぁ。暗殺者ってことは、人を殺したりするのか?」あぁ。…したさ。…殺したさ。悪人も、そうじゃないやつも。だから多分、さっき魔理沙が俺の顔が怖くなっているって言ったとき、多分暗殺者の頃の癖が残っていたんだろうな。」
「そうだったのね…」
「それって、他のやつに話したことは「無い。」そうか。」
やっぱり、過去のことを話すと胸が苦しくなる。
「とりま、こんな暗い雰囲気はやめようぜ。」
「えぇ、そうね。」
「そうだな。」
…こんな会話をしながら、俺は、密かにこんなことを思っていた。
いつまでも、この空間が続いていればいいのに。と。
そして、
もう誰も、失いたくない。とも。
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???side
「もうそろそろね。咲夜。」
「はい。そうですね。お嬢様。」
目がいたむ程の赤い館のテラスで、二人の少女が会話をしていた。
「この幻想郷は、この私、『レミリア・スカーレット』がもらうわ。」
次回は、中編とします。
次回も戦闘シーンが入ると思います。
それではばいなら!