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村二日目後

25


「旦那…エレナとリリィの葬儀に出てくれねぇか?」


「いや、俺は…」


「あんたが、エレナとリリィが迎えた最後の客なんだ。どうか…」


…。


何だかバツが悪いな。


『出るんですか』


「悪いか」


『別に。人間らしい処があるんですね』


「お前は俺をなんだと思っているのか」



26


直ぐに葬儀の準備が整えられ、粛々と行われる。


元の世界なら準備に数日は掛かるんだが。


あぁそうか。それ位、魔物に襲われ突然死することが常態化しているのか。


教会の僧侶の言うよく分からない言葉を聞きながらそんなことを考えていた。


「はぁ。終わった」


『これがこの世界の日常です』


「眠くならないようにするのが辛かった」


『さいですか』


「さて。村長に挨拶に行くか」


『どうのつるぎは買わないんですか?』


「そういう気分じゃない」



27


「冒険者のヘンタイさんか」


「はい」


「エレナとリリィはいい子でのう…」


葬儀の続きは結構なのだが。


「何か情報を」


「神殿の更に南に城があるぞい」


概略すると斯様な会話を以って終わった。


「天使」


『はいはーい』


「冒険者とは」


『この世界でいう魔王を倒すことを志向している者のことですね』


「魔王を倒せば魔物は全滅するのか?」


『秘密です』


「そも魔王とは何だ?」


『ノーコメントです』



28


「やはり、教えてくれないか。さて、聞きたいことがある」


『はい、何でしょう』


「今日一日を見て思ったが、この世界の人間は死ぬと消滅するのだな」


『あ、気づいちゃいました?その通りです。死体が残りません』


「そして、だがしかし、チキンの香草焼きという料理を作ることが可能なように、人間を除く動植物は死んでも死体が残る。だな?」


『いいところに気がつきますね。正解です』


「そして、魔物が出現する場所は決まっていないのか?」


『魔物というのはポップする位置が決まっているだけなので、その魔物が一方向に大きく移動したなら、今回みたいなケースも起こります』


「ほう」

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