レベルアップ
8
『取り敢えず、神殿に行きましょう』
「神殿とは」
『転職ができる場所です』
ふぅん。転職ねぇ。
「どっちだ」
『あっちの方角に500mです』
歩く。
「疲れないな」
『ゲーム世界ですからね』
また草むらが揺れた。
スライムが飛び出してきた。
「この草原は青色生命体の巣か?」
9
【ヘンタイのこうげき!
会心の一撃!
スライムに4ダメージ
スライムを倒した】
『お、めずらしい』
「会心の一撃とは」
『確率でダメージ値2倍になります。初期値256分の1なのに』
「へぇ」
【ヘンタイはレベル2になった
ちからが+1
まりょく+1
すばやさ+1
うん+1】
「レベルとは」
『上がると強くなります。元の世界でいう年齢に近いですかね』
「ふぅん」
年齢が上がっても強くなるとは限らんがな。
『処でこれはポイントですが、この世界の場合レベルに上限はありません』
「死んでも元世界に還れないからか」
『それも理由の一つですね。年齢みたいなものといったのはそういう訳でもあります』
10
【ヘンタイはホノオをおぼえた】
「ホノオとは」
『魔法です。手から火が出ます』
「何の得があるのだろう。魔法っぽくない名前だな」
『私の先輩のネーミングセンスが死んでいるので仕方ありません』
【スキルを振ってください】
『レベルアップごとに1スキル振れます』
「ほう…」
どれにするかな。運は結局確率なのだろう。確率に恵まれなければ意味がない。
「すばやさだろうな」
『初めはちからか、まりょくをオススメしますよ』
「効率で生きるのは飽きたんだよ。俊敏性は優先だ」
『元世界で何があったんすか。まぁ止めはしませんけど』
【すばやさが1上がった】