メニューを開く
5
『えーと、そいじゃ、メニューの開き方ですね。えーと、このトリセツによると…まずXボタンを押してください』
「そんなものはないのだが」
『あーあの先輩、こんなところに既に設定の瑕疵が』
「ところで瑕疵って言葉知っているのか天使」
『これでも人間年齢でいうところの300歳ですよ』
「へぇー」
どうでもいい。
『まぁメニューの開き方ですよ。それじゃ私の力でXボタンに代わるものをあてますね』
「さすが天使」
『それじゃ左乳首にします』
「やめてくれ」
『人体で一番ボタンっぽいじゃないですか、乳首』
「拒否する」
『ダメです、決めました。はい、左乳首を指で押してください。服の上からでも可』
この天使、殴りてぇ。
6
「ん」
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どうぐ
そうび
コンフィグ
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「これがメニューか」
『必要ができ次第追加されるとのこと』
「で、取り敢えず名前は」
『はい。コンフィグを選択』
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なまえへんこう
ウィンドウカラー
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「じゃ変えるぞ」
『はい。ひらがなorカタカナ4字以内です』
「きついな」
「何にすっかな。元世界の名前はやだし」
【ゴミクズ】
「これでいいか」
『頭おかしいんですか?この後に登場する人間全員からそうよばれるんですよ?』
「面倒くさい。いいよこれで」
『よくないでしょう。放送コード(?)に引っ掛かりますよ。変えてください』
【ヘンタイ】
『人の話きいてました?』
「お前は天使だろ」
『いやそうだけども。もう、ほんとそんな、バカ』
「うるせぇこれでいく。いちいち変えてられっか。」
『はぁ。それじゃよろしく。ヘンタイさん』
「これからもよろしく全裸小児」
7
「で、どうやって閉じるの」
『それはBボタンで…って、あぁぁ』
あーまたそれか。
『じゃあ今回も左乳首にします』
「そのうち左乳首だけ異様に発達したおっさんになってしまうがな」
『じゃあ右乳首にします』
おいおい。マジかよ。
「で、魔物は一定ダメージを与えると倒せる、と」
『はい。HPといいます。人間にもあなたにも固有です』
「俺のHPがゼロになると」
『あなたはプレイヤーなので全滅ペナルティを払って生還します』
「この世界の人間は違うのか」
『はい。死にます』