牧場
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『で?どうするんです?これから』
「そうさな…」
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神殿に行って味方を100Gで購入。
味方が魔物使いでない場合は魔物使いに転職させる。
なるべく魔物を捕まえる様に指示を出してリリース。
神殿は、ピラミッド構造。
頂上まで何階あるのか知れないが、100階くらいはありそうだ。
1階平均100人が格納されているとする。
となれば1万人。100万Gをこれで買える。
1人魔物を1日三匹捕まえたとして、一万人なら1日三万の魔物を味方に。
百日なら三百万。
それらは全て魔物牧場で無害に生活する。
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『…ハァ。こんなことしてどうするんです?魔物がいなくなる訳ではないんですよ』
「…いいのだ、これで」
『牧場管理人は不在なのに』
「俺がなるさ」
『牧場管理人なんて、そんなのになった冒険者なんて、聞いたことない。この世界の人間の中でもさして上の方の職でない』
「他人の評価が役に立ったことなんてないね」
『はぁ。牧場を一人で管理するんですか?』
「やれるだけらやるさ。容量がオーバーしたらその時考える」
『国王の資金の援助だって無限じゃないですよ』
「援助してもらえるだけ援助してもらうさ。いずれにせよ俺はやるのだ」
『何が貴方をそんなにさせるのです』
「…いいのだ、これで。もう、俺は、悲しみが悲しみを生む処を、見たくないんだ」
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『…はぁ。永遠に帰れないんてすよ?』
「永遠に暮らすさ、此処で」
『…うーん…』
随分考え込んでいる。
「どうした?」
『…はぁ。ま、いいでしょう。釈然とはしませんが、ゲームクリアとしましょう』
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「どういうことだ?魔物は滅ぼしていないのにか?」
『…解説しましょう。まず、私の先輩がこんなバカみたいな世界を創りました。それが上長にバレた。私たちの上長は大層怒りました。そしてその不始末を私たち全員にとらされた』
「ふむ」
『上長が言った台詞はこうです。「この世界のコピー元である世界から人を拾って、お前たちはそのナビゲートをせよ。世界の秘密は言ってはいけない。何らかのハッピーエンドを迎えるまで」とのこと。これは元世界でいうところのサービス残業のようなものですよ全く』
「ほう」
『それで先輩方が挑戦するも悉く敗北。まずもって大概が早めに全滅ペナルティを受ける。残った人にしても。世界の秘密に気づいたのは貴方が初めてじゃないですよ?それでも、その先がない。魔物全滅のために人類を滅ぼそうとした者もいましたが、世界各地でぽこぽこ量産される人類の量に追いつけず。その内攻めたプレイスタイルをして全滅ペナルティを受けました。そしてナビ役が私にまで回ってきた』
空洞の魔王の席は、その人が座っていた席だったか。
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『何らかのハッピーエンド…魔物全滅のことだと認識していましたが、これでも、容量や時間の都合はあれど、その内解決しそうですね。瞬間的には』
「それでいいのか」
『瞬間的には解決するなら、嘘でもないでしょう。それに、人類を滅ぼすよりかはハッピーエンド的だ。許します』
「何だか面白くなさそうだな」
『もう少し人間らしく苦しむ姿を見ていたかったんですが。ともあれそういうことなら、この世界は「浄化」され、冒険者及び元冒険者は全て元世界に還ります』
白い光に包まれる。
『お疲れ様でした』




