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城下町1

34


門兵が居て。


石造りの門。


んー、城ですな。


『漸くですか。王さまに会って話をききましょう。ホントはここがスタートラインですよ』


「おっ酒場。入ってみよう」


『王さまは』


「待たせておけ」


『王さまに憐れみを覚えるわ。まぁいいでしょう。酒場は基本的に情報のホットライン。有意義に使いましょう』


「取り敢えず生で」


『天使の話きいてる?』


「久々に呑んだわ」


スライムは隣でお冷やをのんでいる。


「よっスライム連れてる変な兄ちゃん」


赤ら顔のオヤジが現れた。


「そいでよ、今日はめっちゃ勝っちまって」


「さいですか」


地下にカジノがあるらしい。

まぁまるで興味が湧かない。


「それでバードの奴がイタズラ者で」


「へぇ」



35


酔いがさめちまったな。

酒場を出た。


宿でも探すか?


と、後ろから衝突が起こった。


「おっと兄ちゃん、ごめんよ」


金髪のベレー帽を被っている、イモ臭い少年が言い、そのまま走って去っていった。


「天使ー、処でよ、人間に衝突されてもHPは減らんのか」


『減りませんねぇ。冒険者とこの世界の人間の関係でいうなら。ま、ステータスをメニューで見られるようにしとくんで確認してくださいな』


「はい」


乳首タップ


「んん」


メニュー→ステータス。

うん。HPとMP。取得Gも。って、ゼロG?ホワイ?

あ、あのガキか



36


「てめー待てくそガキ。殺す」


「げっマジかよ」


路地裏で追い詰めて捕まえた。


「ここなら誰も見てないな」


「おいおい兄ちゃん目がマジだよこえぇよ」


「言い残すことはあるか?」


「全額返すんで見逃してください」


「んーそうだな。理由次第では」


「オイラはバード」


あぁ。あの酒場のおっさんが言ってたガキか。


「はがねのつるぎが欲しいんだよ」


「なぜ」


「今はこんなだけど、オイラが魔王を倒すんだ。オイラが世界を救うんだ」



37


あぁ、英雄崇拝ってやつか。

救えない。掬われるだろうな。


「今は東のほこらに行って鍛えてるんだ。まだ魔物は倒せないがその内に」


無理だろう。


「なぁ兄ちゃん、オイラは、なれるかな?世界の勇者に。諦めなければ、いつかきっと」


叶わないだろうな。そういう甘さを許されるほど、この世界は甘くない。元の世界だってそうだろう。多分だが、どの世界でもそんな夢は叶わないだろうな。


「叶うさ。きっと」


そう言っていた。


「ホント!?」


きらびやかに顔を輝かせる。


あぁそういやこんぼうをまだ売り払っていなかったな。


「はがねのつるぎに見劣りはするが、こいつならくれてやる」


「わー!ありがとう、兄ちゃん。いつか、強くなって世界を救うよ」


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