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脚の王子様

作者: ミソ3

 僕の名前は短田脚希たんだあしき上京してきて二年目の高校男子だ。

 将来の夢はヒーローになること。小さい頃に抱いた理想を捨てられず、東京にあるレスキューの専門学校に通うべく、夢を追いかけこうして東京までやってきた。

 一年通って分かったこと。いや、通う前から分かっていたことがあった。


 ――僕の脚では救助活動は厳しい――


 決してできないわけではない。しかし、例えば瓦礫の山を越えて救助をしなければならない時、例えば足場の悪い道を負傷した人を背負って進まなければならない時、僕の脚はそう言った場面に適していなかった。

 そう。僕の脚は短すぎるのだ。短いから瓦礫の山を越えられない。短いから人を背負って歩けない。

 生まれてからずっと抱えているコンプレックス。それでも僕はヒーローになりたかった。

 だからこれまでたくさんの努力をしてきた。自分の何倍もある重さを持っても倒れない体づくり、臨機応変に対応するための知識を磨くための勉強。

 上京してきてからも欠かすことなくやっているのはスクワットなどのトレーニング。努力なら誰にだって負けないのに……。


 そんな中起きたのは東京湾を震源とする大地震だった。震度は6を超え、ひどい場所では7、8を超えるところも出てきている。交通は混乱し、立ち並ぶビルは崩壊。あたりは地獄エイズとかしていた。

 恐怖に泣き叫ぶ声が聞こえてくる。血を流し悲鳴を上げているものがいる。僕だって瓦礫に埋もれている。ヒーローを目指した僕は自然災害の前ではただの人間だった。絶望が僕を押しつぶして行く。

 諦めかけた時、僕は手のひらの傷を見て大切なことを思い出した。その傷は、怪我をした僕を助けてくれた町のお兄さんとの思い出。あの時僕は誓ったんだ。誰かを助けられる人になると。


「今が……その時じゃないか」


 言い聞かせるように吐いたその言葉は僕に力をくれた。鍛え上げた脚で瓦礫を持ち上げると、助けを求める人々の元へと走った。

 走っては助け、走っては助け、僕は人々を絶望から救い出した。あのとき僕を助けてくれたお兄さんのように。そうして救った人の数など覚えてはいない。それほどに必死だった。


 後日僕は東京内で小さな噂の的となっていた。

 今も東京では復興作業が行われている。当然僕も手伝っているのだが、そんな時小さな子供にこう呼ばれた。


「あ、脚の王子様だ!」


 ――東京都心部を襲った大災害。誰もが絶望する中、人々を救い出したヒーローがいた。その短くもたくましい脚を讃えて、人々は彼を『脚の王子様』と呼んだ。――

これは先輩と互いにタイトルを提示し合い、そのタイトルにあったシナリオを考えるというゲームをした時のものです。

20分で考えて書いた割にはいい感じにまとめられた気がします。

取り敢えず思ったことは、やはりまがりなりにも一年半小説を書いてきた者と初めて書いた者では違いすぎる者だなと言う事です。

先輩の物語は起承転結がなかったw

まだまだ大変作家ですが続けていけばいつか良い作品を生み出せる。かも知れませんね。

頑張ります。

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