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 小学校の四年生の時に両親が離婚し、寺島くんは母親に引き取られたものの、その一年後に再婚し新たに築かれた家庭の中で、異分子として微妙な扱いをされていたらしい。

 辛く当たられる訳ではないし、食事も必要なものも与えられるし、小遣いだってもらっていた。手を出された事も一度もない。

 だけど母親も新しく出来た父親も寺島くんには無関心で、再婚した時には既に母親の腹に宿っていた新しい命に二人の愛情の全てが向けられていた。寺島くんには欠片すらも向けられはしなかった。別れた実の父親の方にも既に新しい家庭が出来ていて、何度か試したコンタクトはけんもほろろにあしらわれ撥ね付けられてしまった。

 周囲の無関心に晒された寺島くんはどうにか母親と新しい父親の気を惹きたくて、小さな悪戯をいくつもしてみたけれどけして叱られることはない。ろくな言葉もかけられる事無く面倒くさそうに一つため息をつかれて、淡々と処理されるだけで終わってしまう。その度、寺島くんは泣きたい気持ちになったという。けれど泣いたって両親が寺島くんを見てくれることはないと思い知っていたから、ぐっと飲み込んで堪えることを覚えていった。


 賭けに出たのは、中学一年の冬休み。

 髪を金色に染め、分かりやすくグレてみようとした。可愛らしい子供の悪戯じゃなく、誰の目にも分かりやすい、本格的な非行の前触れ。

 さすがにここまでしたら、何か言われるだろうと寺島くんは期待していた。叱ってくれると信じていた。軽蔑でもいい、何かしらの感情を向けてもらえる事を望んでいた。

 けれど結果は、今までと同じ無関心。母親も父親もちらりと寺島くんを見ただけで、何も言わなかった。まるで寺島くんの髪の色が変わっている事に気づいていないかのように、徹底して何の関心も向けてはくれなかった。

 たまらなくなって寺島くんは衝動的に家を飛び出したけれど、その背にすら何か言葉をかけられる事はないままで。

 いっそこのまま家を出て本当にグレてやろうかと、たどり着いた先の公園で鬱々と考えている時、一人の女の子が寺島くんに声をかけた、らしい。


「あのね、自販機で、当たりが出ちゃったの」


 公園のベンチに座りぼんやりとしていた寺島くんの前に立った、寺島くんの通う中学の制服を着た女の子は、にこやかに笑いながら近くの自動販売機を指さして肩を竦め、ホットココアを差し出した。


「二本も飲めないから。良かったら飲んで」


 何の反応もしなかった寺島くんの手に、強引にホットココアの缶を捩じ込むと、女の子は満足したようにうんうんと頷いてあっさりとその場を去っていった。

 突如手の中に生まれた温もりは、体が芯まで凍えきっていた事に気づかせ、プルトップを開けて流しこんだココアの熱は、じわじわと腹の中から体を温めてくれたから、それだけで寺島くんは、じんと目の奥が熱くなった。甘い甘いココアの味が、やさぐれてた寺島くんの心を、少しだけ慰めてくれた。たとえいらないものを押し付けられたのだとしたって、知らない誰かの気まぐれの好意が、愛情に飢えきった心にはひどく沁みた。

 そうしてすっかりココアを飲み干して、缶を捨てにさっきの女の子が指差した自販機の横のゴミ箱に近づいて、ふと。目をやった自動販売機は、その子の言ったような当たりつきのものではない。慌てて公園の近くにある自動販売機、すべてを見て回ったけれど、少女の言ったような当たりつきの自動販売機は一台も存在していなかった。

 初めの自動販売機の場所まで引き返した寺島くんは、ゴミ箱の中から捨てたばかりのココアの缶を拾い上げる。

 だってそれはただのホットココアの缶ではなくて、たまたま当たって処理に困り偶然そこにいた寺島くんに押し付けたものでもなくって、きっと。

 名も知らぬ女の子が、わざわざ寺島くんのために買って差し出してくれたものだと分かったから。

 偶然でもたまたまでもなく、他ならぬ寺島くんのためだけに。

 ずっと誰かに貰いたかった優しさの形をはじめて、そこに見つけたような気がした。

 空っぽの缶を抱えて寺島くんは家に帰り、髪の毛を黒く染め直す。

 だってその女の子は、寺島くんと同じ中学に通ってる筈だから。グレて家を飛び出してしまえば、再び彼女に会える可能性は低くなってしまうから。

 髪の色が戻っても、相変わらず家族の無関心は変わらないまま。だけど寺島くんはもう、以前と同じように傷つくことはしなかった。

 自分に何の興味も抱いていない相手に、これ以上頑張って立ち回る事が馬鹿馬鹿しくなってしまったのだ。

 たとえ無関心に心が痛みそうになっても、空っぽのココアの缶を抱きしめれば、抱えていた筈の寂しさも孤独も埋まってゆくような気がした。


 冬休みが開けて、新学期。

 その女の子の姿は、比較的すぐに見つかったらしい。

 同じ学年の、女の子。寺島くんは五組でその子は一組。一組から四組までは同じ階にあるけれど、五組と六組は一つ違う階にあるから、滅多な事ではすれ違わない。だけど寺島くんはしょっちゅう理由を見つけては、一組の近くをうろうろしてその子の姿を目で追った。

 それまでの寺島くんは両親の気を惹くことで頭がいっぱいで、他のことにちっとも気が回らず、ろくに友達も居なかったらしい。

 だけどその子の姿を見に行くようになったことがきっかけで、一組に顔見知りが出来て、いつの間にか友達と呼べる存在が増えていった。クラスでも前より話すようになって、明るくなったと人に言われるようになった。

 それも全てはその女の子のおかげなのだと寺島くんは言う。

 その子は友達も多くって、いつも楽しそうで誰にでも優しくって、嫌味を言われても笑って冗談に変えて場の空気を和ませるような子だったから。

 自分もあの子に釣り合うようにいいやつになって、友達もいっぱい作って、いつでも笑って人の悪意さえ受け止められるようになったら。両親の無関心さえ、笑って流すことが出来るようになったなら。そうしたら初めてその子に、胸を張って友達になってほしいと、言えるような気がしたから、何もかも頑張れたのだと。

 そう、最初は。非常に感謝はしていたし、崇拝の域に達するほどにその子を崇めてはいて、神様のように思ってはいたけれど。

 寺島くんがその子に望んでいたのは、友達の位置。ただそれだけだった。


 その気持ちが変化し始めたのは、中学二年の終わりごろ。

 またその子とは同じクラスになれなくって、相変わらず遠くから眺めているだけだったけれど、一つの事件が寺島くんのその子への認識を変えた。


「高田、まじうざい」

「あーはいはい。相変わらずいい子ぶりっこしてるよねー」

「あいつが島村庇うせいでさー、なんか微妙な空気なってうちらが悪いみたいになるし。まじうざい」

「島村がトロいのが悪いんじゃんね。男子の前だからいい子ちゃんのふりしてるだけでしょ」

「あいつのせいで島村ハブれないし。もー最悪」

「高田ハブれば?」

「えーでもそしたら絶対こっちの立場悪くなるし。あいつ外面いいからさー」

「うわーうっざー」


 放課後、寺島くんのクラスで。

 廊下側の後ろの席に陣取って、始まったのはその女の子の悪口大会。高田ゆり、それが寺島くんの好きな女の子の名前。

 たまに開催されるそれの真ん中にいるのは、その子と仲良くしてる筈の女の子。

 その女の子はその子の親友面してるくせして、寺島くんのクラスにやってくるとその子の悪口で盛り上がる事がある。

 寺島くんは何度か止めに入ろうと思ったけれど、女同士の悪口に関係のない男が割って入っても更に嫉妬が悪化して悪口のバリエーションが増えるだけだと知っている。未だ知り合いにすらなれていないのに、変に首を突っ込んで事態を悪くする訳にもいかないと、ぐっと堪えて思いとどまっていた。


 所詮、嫉妬だ。

 あの子がいい子で優しくて、みんなに好かれてるのが許せないだけだ。悪く言えば言うほど、あいつらが嫌われるだけだ。


 現に悪口のせいで若干、その集団は男子からも敬遠されている。それくらいであの子が傷つくことなんてないし、自分で自分の首を絞めているだけだ、と。自分たちはその島村とやらを虐めてる性格の悪いやつらで、あの子はそれを庇ういい子だとみんなに宣伝してるだけだ、と。

 そう思うことで寺島くんはどうにか自分を落ち着かせ、悪口大会が始まるとすぐ、教室を出てその子への悪意が聞こえない場所に移動することにしていた。

 その日もいつものように、さっさと教室を出ることにしたのだけれど、教室の前の扉から廊下に出た寺島くんはぎくりと身体を強ばらせて立ち止まってしまう。

 なぜなら、後ろの扉のすぐ近く。壁に背を預けてその子が立っているのを見つけてしまったのだ。急いで扉を閉めたものの、教室の中から聞こえてくる楽しげな陰口を綺麗に遮断してしまうことは出来なかった。

 あまりまじまじと見つめると不審に思われてしまう。分かっていたけど、寺島くんはその子から目を離す事が出来なかった。

 だっていつも柔らかな笑みを浮かべて、悪意すらもふんわり受け流してしまうその子が。

 きゅっと唇を噛んで、苦しげな表情で俯いていたから。

 それを見たのは、ほんの一瞬のこと。すぐに寺島くんの視線に気づいたその子は顔をあげて、何でもないと言うように小さく笑ってから、壁から背を離して悪意の渦巻く教室の扉に手をかける。そうして、明るい声で陰口の中心にいた彼女の友達の名を呼びながら、本当に何にもなかったように輪に混じってゆく。途端に静かになったお喋りに、何の疑問も抱いてないようなふりをして。


 ――かなちゃん、せっちゃん先生が探してたよ、宿題のことで。

 ――やっば、宿題あたし出してなかった。ってかやってないし。ゆりちゃん助けてー!

 ――もーほんとかなは仕方ないなー高田さんこの子の面倒みんの大変でしょー。

 ――なにそれひどーい! ゆりちゃんとあたしは親友だもん、ね!

 ――やんそんな風に言われると私、照れちゃうー。


 教室の中から響く声は、さっきまでの悪意の塊も苦しげな横顔もなかったかのように、空々しいほど明るい。

 呆然とそれを聞いていた寺島くんはその時になって初めて、神様のように崇拝している女の子が、けして神様では無いことを理解した。

 いつもにこにこ笑ってて、悪意を向けられても笑顔で簡単に受け流してしまえてたのは、その子が神様みたいに心が広くって幼稚な悪意なんて気にも留めていないものだと寺島くんは、思っていた。

 だから寺島くんもその子みたいになりたくって、神様に近づきたくって、傷つかない心を持ちたくて。その子みたいになれば、両親の無関心に傷つくことも悔しさに腹を立てることも無くなって、そういう人達なのだと受け入れる事が出来る気がしたから。

 だけどその子は、笑ってても傷ついてない訳じゃなかった。少し考えれば分かりそうな事に、その子を崇めすぎていた寺島くんはちっとも気づいていなかった。


 その子が神様でないと気づいても、失望することは無かったけれど、その子を見る目は少しだけ変わった。無理をしてるんじゃないか、辛いんじゃないかと心配するようになった。また唇を噛んで俯いていやしないかと、気にしてしまうようになった。

 そうすると、今まで気づかなかった事に気づく。

 誰かといる時はにこにこ笑ってて、けして誰かを責め立てたりなんてしないけれど、一人きり、周りに誰もいない時。その子はふっと小さなため息をつく。

 優しい嘘で誰かを庇って、燻る不満をうまく散らしてうやむやにしてしまったあとは、人気の無い場所に行ってぼんやりと空を眺めている。

 寺島くんはずっと、その子のことを神様みたいに思っていた。息をするように当たり前に、何の意識もせず気負うこともなく、自然に優しさを振りまいてるのだと思っていた。

 だけど、そうじゃなかった。

 変わらずその子はにこにこ笑ってて、誰にでも優しいひとだったけれど、それは当たり前のものなんかじゃなくて。

 その下に苦いものや割り切れないものを隠しつつ、それでも優しくあろうとしているから、優しいのだと知った。

 さらによくよく観察すれば、大きな声がするとびくりと肩を震わせるし、怪談や七不思議の話で盛り上がってる時は、話を合わせてるけど少しだけ視線が落ち着かなく揺れる。分かりやすく表に出しはしてなかったものの、案外怖がりである事が伺えた。みんなに優しいけれど、何にでも首を突っ込む訳ではなく、押し付けがましくならないよう慎重に立ち回って、全体的に見れば直接関わることなく間接的に働きかけてる事の方が多い。


 じゃあ、もしかして。

 あの時の女の子は、本当はすごく怖かったんじゃないだろうか。

 分厚い神様フィルターを外して、改めて見えてきたその子の姿に、寺島くんはココアを貰った時のことを思い返す。

 誰にでも優しい子だったから、ごくごく当たり前のこととして寺島くんにも優しさをくれたのだと思っていたけど。

 あの時の寺島くんは、髪の毛を金に染めてただけでなく、とても荒んだ空気を身にまとっていた自覚があった。

 神様だったその子なら、そんな寺島くんの雰囲気なんて物ともしなくて当然に思えたけど、神様なんかじゃない少し怖がりのその子はもしかして、寺島くんに声をかけるのにすごく勇気を振り絞ったんじゃないだろうか。

 だってその子の気遣いはいつもさり気なく振る舞われて、優しくされた事にすら気づかない人間も少なくないほど、齟齬のない言い訳を盾に、まるでそれが相手のためでなく自分のためであるかのように、動いている。

 なのにあの時、寺島くんが簡単に気づいたように、少し辺りを見ればそれが建前だと分かってしまうような、当たりが出ただなんて稚拙な言い訳を選んだのは。うまい言い訳を考えるだけの余裕が、無かったからじゃないか、だなんて。


 未だその子との交流はないままで、急に話しかけるだけの自信もなかったけれど、その子を見つめていた時間が、静かにその考えを肯定してくれた気がした。

 見え透いた言い訳しか用意出来ないくらい、余裕がなくって、緊張していて、きっと、怖がっていて。

 なのにそれでもあの子は、寺島くんに優しさを差し出してくれた。怯む心と天秤にかけて、寺島くんに優しくすることを選んでくれた。

 それはなんて、いじらしくて、難しくて、神様とはかけ離れた、ひどく人間らしいぎこちない優しさだったんだろう、と。

 一度思ってしまってからは、今までみたいに彼女の友達になりたいと望むことは出来なかった。

 憧れるだけでは足りない。大事にするだけでも足りない。隣に並ぶだけでも足りない。

 誰にも知られることなく、ひっそりと俯いてため息をつくその子を、背中に庇えるようになりたい。それを知っているのも、守るのも、自分だけでありたい。柔らかな笑みを浮かべて全てに対峙するその子の背中にそっと手を添えて、支えたい。誰も知らない所で傷ついて泣くことのないように、ずっとずっと寄り添っていたい。

 その気持ちを、一つの言葉に集約すれば、誰よりも好きだって事に、辿りついたから。


 自覚した恋心を胸に寺島くんは、それまで以上に、その子にふさわしい自分になるべく邁進し始めた。

 その子が進学するのが県内で一番の進学校だと知って、自分もそこに行けるように勉強に励み、友達の輪を他のクラスにまで広げて些細な噂話にも耳を傾ける。不穏なものが届けばさりげなく誘導して大事に発展しないよう気を配る。

 その中でたまたま、いつもその子の悪口を言っていたグループの好きな相手を知ったから、その相手と親しくなってわざとそのグループの近くで好みのタイプの子の話で盛り上がったりもした。やっぱ顔がよくても性格が悪いやつはやだよな、陰口言わない子がいいよな、なんて周りに聞こえるような声でいって、その相手にも同意を求めて。

 それからもそのグループは相変わらずこそこそと隅に集まっている事はあったけれど、前みたいに誰にでも聞こえるくらいの大きな声で、あの子の悪口で盛り上がることはなくなった。さすがに根本から改善させるだけの知恵も力もなかったけれど、あの子の耳にそれが届く可能性が激減したことで、安い自己満足に浸る。たったそれだけの事でもかなり苦労したから、普段から常に周りに気を配っているあの子はやっぱりすごいのだと尊敬して、その献身に愛しさが増して、はやく彼女の隣に立てるようになりたいと、ますます自分を磨くことに執心するようになった。


 そうして、見事合格した、高校で。

 ようやく同じクラスになれたその子が、登校一日目にして寺島くんに気づいて、同じ中学だったよね、とはにかんだ笑顔を向けてくれた時は、嬉しさの余り叫びだしそうになるのを抑えるのに必死だった。

 本当ならもっと、彼女にふさわしくなってから話しかけるはずだったから、予想外の展開に慌てはしたけれど、一度言葉を交わして名前を呼ばれてしまったら、ふさわしくなるまでなんて悠長なことを言ってられなくなった。

 遠くから見ていた笑顔を自分に向けられれば、嬉しくてもっとこちらを見て欲しくなる。ちょっとした話で盛り上がって、寺島くんの言葉でその子がころころと楽しそうな笑い声をあげれば、もっと笑わせたくなってしまう。

 中学の時ずっと、まだその時じゃないと押さえつけて遠くから眺めるだけで満足していた恋心が、一気に膨れ上がってしまい、今更前のように言葉も交わさない関係じゃ到底満足できなくなる。


 いきなりじゃ、きっと驚かせてしまう。だけど、長くは我慢できそうにない。

 その子が他の誰かと言葉を交わして笑うたび、たとえその相手が異性じゃなくて同性だったとしても、きりきりと嫉妬で胸が締め付けられて息が苦しくなった。だけどその子の笑顔を損なうようなことだけはしたくなかったから、全てを胸の中に押し込めて、少しずつ少しずつ距離を詰めて、友達と呼べるだけの関係を築いて、少しずつ、自分のことを知ってもらってゆく。ほんの少しでもいいから、自分のことを好きになってもらえるように。


 そうして寺島くんが、とうとう決意したのは、あの冬の日の一週間前。

 その子のことを好きだという男の子がいるって噂で聞いて、真っ青になって、急いで告白をすることに決めた。

 まだその子の中で、自分の存在がそこまで大きなものになっていないとは分かっていたけれど。寺島くん以外の男の子も、住んでいないと知っていたから、予定を大幅に繰り上げて無理矢理その子に自分という存在を意識してもらうべく、寺島くんは動き出した。


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