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危険な警官  作者: 松田リキ
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第1話「単独捜査線」〜第1章 始まりの物語〜

早朝の商店街を歩いている1人の男。男は大きめの肩掛けバッグを背負ってキョロキョロと歩いていた


「よぉ〜、佐山」


バッグを背負っていた男を佐山と呼んだ男を見た男は逃げようとしたが、呆気なく捕まり裏路地に連れてこまれていった


男「おいおい、いきなり逃げようとしてんじゃねぇぞ」


佐山「あんた…一体何者だっ!」


そう言われた男は警視庁の文字がついた手帳を見せた


本城「城南署の本城幸一だ。覚えとけよ」


本城幸一。彼は警視庁 城南警察署 捜査課の刑事で、個人主義的で単独捜査を繰り返し、警察上層部に軽蔑されている男だ


本城「このバックなんだ?」


佐山「知らねぇよ…」


本城「知らねぇだぁ?。知らねぇ奴が大事に持つわけねぇだろ?。貸せ」


佐山「おい!この野郎っ!…うぉっ!」


バッグを貸さないようにした佐山に向かい、本城は一発殴り奪い取った。本城はバッグの中身からオートマチック拳銃を出した


本城「おっ?。こりゃなんだ?おもちゃか?。ちょっと試してみるか」


本城はしたり顔で佐山の額に拳銃の銃口を突きつけた


佐山「あぁぁ!やめてくれっ!馬鹿かっ!あんた!」


本城「その驚き方じゃ、どうやらモノホンのようだな。にしてもガバメントとはな…米兵と関係あんだろ?」


佐山「いや、そこまでは…」


本城「わかんねぇのか?」


佐山「…はい」


本城「デタラメもいい加減にしたらどうだ?。どうなんだ?」


また佐山に銃口を突きつける本城


佐山「本当ですよっ!。売買の関係で間に仲介役がいるんです…だから売った相手はわからないんですよ…」


本城「また、とぼけた口叩いてる訳じゃねぇよな?」


佐山「この状況でデタラメなんて言いませんよ!」


本城「…わかった。じゃあ署まで来てもらうぞ」


そう言った本城は佐山に手錠をかけ、自分の覆面パトカーへと連れて行った…


〈時和会系暴力団 原山組 組事務所〉


組長の原山吉郎は自分の席にある電話が鳴り響いたのに気づき、電話に出た


原山「私だ。あぁ、そうか。そうだな…明日にでも始末しとけ。余計なことを話されては困るからな。あぁ、頼むぞ」


そう言い原山は電話を切った


原山「ふぅ〜…奴も運のねぇ野郎だな」


呆れ顔で原山は言った…


〈城南警察署 捜査課 刑事部屋〉


時刻は午前8時になろうとしていた時に捜査課長の後藤一郎が姿を見せた。警部の彼は警察のメンツの為なら手段を選ばない男で、単独捜査をする本城を嫌っている


後藤「本城くん、私の席に来たまえ」


佐山を連行し終えた本城を呼んだ後藤は軽蔑するような目で本城を見た


後藤「全くもって、君は訳の分からない男だ。それでも刑事かね?」


本城「大捕物をした警官にかける言葉ではありませんね」


後藤「…我々は今、銀行強盗の捜査をしてる。それなのに君は時和会を洗っているとはな…。単独捜査もいい加減にしてもらいたいな」


本城「必要のない捜査をしてるなら、俺は止めてますよ。だが、ガバメントを20丁押収したんですよ?。これをほっておいて、銀行強盗を捜査しろなんて、警察の行動としておかしいと思いませんか?」


須藤「そんなことより、これからは注意されないように努力したまえ」


本城「…そうですか、課長さんがそこまでメンツ好きな方とは思いませんでしたよ」


須藤「勝手に言いたまえ。これからはチームワークを発揮するように…」


本城「…失礼します」


そう言い、本城は刑事部屋を去っていった


〈城南警察署 正面口〉


警察署を出た本城はレイバンのサングラスをかけ、近くに止めておいたブラックの910ブルーバードセダンに乗り込み、帰路へと向かった…


〈代官山コーポ 駐車場〉


帰路に着いた本城はブルーバードを駐車させ、自分の部屋へと向かった


〈代官山コーポ 302号室〉


自分の部屋を開けた本城は、一緒に暮らしている妹の千恵が居るのが見えた。彼女は昔本城家が養子に引き取った子供で血の繋がりはないが、仲が良く兄妹のようには見えないことはなかった。現在は両親共に他界した為、大学に通いながら、本城と一緒に暮らしている


千恵「あ、兄さん。おかえり」


本城「あれ?学校じゃないのか?」


本城の質問に千恵は笑顔で答えた


千恵「うん、昨日は寝ずに学校で予習してたから、もう疲労困憊で休んじゃったの」


本城「疲労困憊ね…」


千恵「あれ?兄さんも仕事は?」


本城「あぁ、夜勤でね。大捕物したのに、課長に説教されて疲労困憊」


本城の返しにクスリと笑った千恵は本城着ていたジャケットを脱がして、タンスの中に立て掛けた


千恵「私の真似しないでよね。朝風呂入る?」


本城「あぁ」


千恵は風呂場に行き、お湯を沸かした後。冷蔵庫にしまっておいた冷めた白米とキュウリの漬物を置き、白米に緑茶を淹れた


千恵「風呂が沸くまで、お茶漬けでも食べてて」


本城「おぉ、ありがとう…。千恵もこんな兄と夫婦みたいな生活して…そろそろ男でも作ったらどうだ?。口は出さないよ」


千恵「居たら、とっくに出ていってます。兄さんは私居なくなってもいいの?」


本城「…どっちでもいいかな。千恵が幸せになるなら、どっちでも」


千恵「何それ」


千恵は笑いながら言った


本城「千恵はどうなんだ?」


千恵「私は…兄さんと同じかな?」


本城「本当か?」


千恵「本当よ、じゃあ私買い物して行くから、ご自由に…」


本城「はいよ」


千恵は買い物カゴを持ち、部屋からスーパーへと向かってった


本城「逃げ足の速い奴だこと…」


そう言い、本城は茶漬けの白米を食べ始めた…

次回予告

拳銃密売ルートを押さえようとする本城だが、重要参考人を銃撃された上、情報屋にも止められるが…次回第2章 闘いご期待下さい

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