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さあ、楽しもう!  作者: B.B
6/8

女子用?ランチ

「おー、美味しそうですね!」


「ああ、沢山食べろよ」


目の前を見ると、鳥っぽいお肉のソテー、茹でた根菜、生野菜と豆のサラダ、そしてキノコのキッシュがワンプレートに盛られている。


素敵な女子用ランチって感じですね!

スープとパンの籠もあって完璧です。


でも、んー?


「隊長さん達のお皿とかなり違いますね?」


私以外の人のお皿にははみ出さんばかりに豪快に肉がどん!!っと載り、サラダも大きなボールに入れられて山盛りに盛られている。


さあ、食え!!って感じだ。


「ああ、店主が気を使ってくれたんだろう。an仕様だな」


「そうなんですね!嬉しいです!」


チラッと厨房の方を見ると、大柄なエプロン姿のおじさんがにこやかにこちらを見ていた。

目が合うと、優しく頷かれる。


有り難い。ホントに有り難い。


が、なぜだかあの笑顔に釈然としないものを感じるのは気のせいだろうか?


「店主には娘がいるからな」


「あ、そうなんですね。だから女の子の気持ちが分かるんですね」


そっか、なるほどなるほど。ふむ…


「娘さんっていくつなんですか?」


……


「隊長さん?」


「え?ああ、おーいつもここの飯は美味いな!anも冷めないうちに食べろよ」


改めてお皿を見る。食べてみると、うん、確かに美味しい。


お肉は小さくカットされ食べ易い。味付けも香辛料が控えめで、サラダも野菜が苦手な人にも食べ易いように細く切られ、チーズ風味のドレッシングがかけられている。

スープには薄くスライスされた野菜が……


「花と鳥?」


「ん?」


隊長さんが食事の手を止めて、こちらを見る。


「いえ、スープの具が花と鳥の形だな、と思って」


ゲホッゲホッ


「大丈夫ですか?」


隊長さんが盛大にむせ、他の二人の隊員さんからはそっと目を逸らされた。


つまりこれは女子用ランチじゃなく、お子様ラン……いや、止めよう。

美味しいランチ。それでいいだろう!食べ易くてヨカッタネデスネー


グスン。泣いてないよ!


泣いてないから、優しく肩に手を置かないで下さいね!

あと、絶対にこの人達は最早AIじゃないと思う!

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