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プロローグ

白咲悠は学校から帰ってすぐに自室にこもりパソコンをつけた。

悲しみから目を背けるために。

先日飼っていた猫の〈ゆき〉が死んでしまったのだ。

現実から逃げるかの様に俺は今日もパソコンに意識を向ける。

(いつまでも引きずってても仕方いのはわかってるんだけどな・・・)


バチッ・・・

「ん?」

謎の音源はパソコンからのようだった。

バチバチバチバチッ


「なっなんだあ・・・?!」

俺は驚きのあまり声をあげてしまった。

(足元下からも同じ音が・・?)

いやな予感がして俺は足元に視線をもっていく。

バチバチと音を立てるパソコンに気を取られて気が付かなかったが床一面に魔法陣が描かれていた。

「なんじゃこりゃあああ!」

(魔法とか実在するのかっ!?)

顎に手を当て、思考を巡らせている間にも着々と魔法陣は完成形に向かっていく。

魔法陣から何かが這うようにでてくる。

(とりあえず逃げないとまずい!)

パソコンに背をむけて俺はドアノブに手をかけ――

 ――られなかった。

足が締め付けられる感触。その何かに足をつかまれてしまっていた。

俺は恐る恐る振り向いた。

(バケモノだったら泣いちゃうぞ・・・?)

だが予想を裏切るかのように、魔法陣の中心から俺の足を掴んでいたのは

生まれたままの姿をした女の子だった。

(裸の・・女の子・・・?)

「かわいい・・・じゃなくてっ!」

(よく考えたらそんな事あり得るわけがない!なんで俺の部屋に・・!?)

さっきの出来事の後だからそこから女の子が出てくるくらいおかしなことじゃないか、なんて一瞬

思ってしまったがどう考えてもおかしいだろ!

(・・・とりあえず正体を探るためにも声をかけてみないと)

「な、なあ、君は何者なんだ?」

「私は・・ご主人様のペットです」

彼女はそう笑いかけてきた

それに対して俺は頭を押さえ困惑するばかり

「・・・俺のペットはこの前死んでしまったよ・・だからそんな冗談はよしてくれ」

すこしイラつきながらもそう返す

だが彼女はこう答えた

「私はその〈ゆき〉ですご主人様。」―――と。



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