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似たもの同士のエクソシストと混血悪魔の馴れ初めです。
〜番外編〜
世界のど真ん中でアホなくらい楽しそうに
笑って暮らしてる人たちを、僕は隅っこに
突っ立って眺めてた。
生まれつき綺麗に死んだ碧眼は、
今日も天国を睨みつけてる。
これで満足かい神様、どうでもいいけどさ。
でかい溜息を地面に叩きつけて、僕は血を流しに歩き出した。
晴天の日はなんだか憂鬱で、
ローブのフードを目深に被って
伏し目がちに行きたくもない目的地を目指す。
段々と街の喧騒が小さくなっていき、
ボリューム0になった所で始まる決闘。
相手はガタイのいい赤目、でも何かおかしい、
何かが違う。
まぁいいや、適当に口上吐いてとっとと
終わらせよう、今日を食いつなぐための
仕事と君の命。
戦闘開始、やっぱり変だ。
どうしてこいつはこんなに弱い?魔力、邪気、
そして血。
ダガー二本で終了、血を流すまでもなかった。
君は虫の息付きながら、手負いの獣の目で
僕を睨みつけた。その目を僕は知っている、
似てる死んだ目の奥、不遇を呪い
小さく燃える炎が見えた気がした。
だからこう言ったんだ。
「奇遇だね。」