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37日目・勇者

ここからは勇者の過去編となります。

「、、、アー、、、サー様、、、?」


あちらの世界でも長年語り継がれる伝説であり始まりの冒険者と呼ばれるアーサー・ディオルドはそこに立っていた。


それに加えて、マリアと一緒に今や日本全体を恐れさせている組織の仲間として。


「で、でもあのアーサー様は何百年も前にいなくなってるし、、、他のメンバーも亡くなったはずじゃ、、、」


エリスは幽霊を見ているかのようにアーサーを見ていた。


「確かにな。だが俺は死んだんじゃなく()()()()()()という事になっているはずだろ?」


そんなエリスを小馬鹿にするように笑いながらアーサーは言う。


「それに他のメンバーは俺が殺したからな。」


その言葉が発せられた瞬間にエリスとマリアは硬直した。逆に異世界のことについてくわしく知らない他の組織の仲間と梶原は何を話しているのかが分からなかった。


(始まりの、、、冒険者?人殺しが、、、?)


梶原の頭の中にそんな考えばかりがよぎる中で口を開いたのはエリスだった。


「なんで、、、そんな事をわざわざ、、、」

「あいつらが俺の考えを踏み躙ったからだよ」


エリスの問いかけに少し食い気味で答えた。


「そんな、、、ことで?」


エリスは信じられないという顔でアーサーを睨んだ。するとアーサーは急に顔を歪ませ、怒りが顔から滲み出ていた。


「そんなことってなんだよ!!俺はぁ!大切な人を、、、助けたいだけなのに、、、」


始めの威勢は良かったものの、少しずつ力が抜けていった。


「大切な、人?」

「そぉだよ、俺は!大切な家族にまた会いたいから、、、この世界を、終わらせなきゃいけねぇんだよ。」


世界を終わらせる。それはこちらの世界を意味していて、聞き捨てならない言葉だった。


なのに何故かアーサーの目からはキラリと反射しながら垂れる涙があった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


何百年も前、勇者アーサー・ディオルドは民のために戦っていた。


そんな彼も毎日のトレーニングはかかさずに今日も走り込みをしていた。


「アーサー今日もトレーニングしてるのー?」


ため息をついて呆れながらそんな事を言うのは勇者パーティーの大魔法使い、リズ・マーガレットだった。


「あぁ明日も魔王に挑まなければだからな」


額から汗を流しながら動かしていた足を止めてリズへと言った。


「もぉー今日だって死ぬギリギリで逃げてきたじゃない!命は一度きりしかないのよ!」

「相変わらずリズは面倒見がいいな。

大丈夫だよ。」


リズは頬をぷくっと膨らませてそっぽを向いた。


2人は幼馴染で戦い方もよく2人で教わっていた。

だがアーサーはすでに結婚しており子供もいる。


リズにもアーサーにも恋愛感情などはなかった。

そのためリズは亡くなったアーサーの母親がわりのようだった。


「本当に、、、いつになったら魔王が倒せるんだろうな、、、」


勇者パーティーは当時、戦闘力の高いものたちが王家の人間たちにより選ばれる。


そのため選ばれた時点で拒否権はなく、魔王を倒すか死ぬまで挑み続けなければいけない運命なのだ。


「まぁあんたは可愛い奥さんと娘ちゃんのために頑張りなさいな」

「あぁありがとう、リズ」


ふっと笑ってリズはくるりと後ろを向いて街へと出かけていった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「ふぅ今日もひと段落ですね〜」

「そろそろ帰ろう、アーサー」


そうアーサーを読んだのは賢者のレイナ・ブラインと盾使い(タンク)のウィル・ガーディ。


「そうだな、おーいリズ!」

「はいはーいちょっと待ってて〜ゴブリンの血を落としてるからぁ〜!」


勇者パーティーはこの4人で結成しており、今日は魔王城の周辺に引き寄せられたモンスターたちを討伐するために来ていた。


「オッケー帰ろ」


ゴブリンの血がリズのローブについてしまったようで、薄く広がっていることから拭き取ろうとした跡が見える。


「明日は魔王城の中に入ろう。側近が増えてるかもしれないしな」


魔王の側近は魔人であり4体いるが、全員過去に倒した。だが、いなくなった事で位が繰り上げられ側近が増えてるかもしれないという考えがあったのだ。


「そうだね〜明日は私を後衛にしてよね!」


不満を垂らすのは賢者のレイナ。

賢者は魔法が詰め込まれた本の一文を読む事によって発動する。


この頃の魔法は全ての魔法を無詠唱で使っていたため、賢者の魔法はそれ以上に協力にはなるが時間がいるのだ。


「もうーさっきは時間なくて詠唱が短い雑魚魔法しか使えなかったの!」

「それはすまない、また明日立ち位置を組み直そう。」


アーサーは笑いながらいうが、レイナはとても怒っているようだった。


「じゃまた明日、俺は愛する妻と娘に癒されてくるから〜」


街中に出たというところで解散となったが、皆を煽るようにアーサーは言った。

アーサー以外にもレイナが結婚してはいるもの、子供はまだ授かっていなかった。


「うっわうっざ〜雑魚勇者め」

「好きに言ってろ!」


解散する際には必ずこれを言うため、いつもリズとアーサーの口喧嘩をやっており、レイナとウィルはこれに呆れながら見ている事しかしていなかった。


明けましておめでとうございます。

しばらくの間休載してしまい申し訳ありません。

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