22日目・使い魔
お出かけの途中に突如として降って来たドラゴン。
それはエリスの使い魔らしく、、、
「エリス、ミラちゃんというのはこれのことなのか、、、?」
信じられないという顔でドラゴンを指差しながら梶原は言った。
「はい!ドラゴンのミラちゃんです、この子は私の使い魔なんです」
「なんでエリスの使い魔もこっちの世界に来てるんだ、、、というか今来たのか」
「私の匂いをたどって来てしまったのかもしれませんね、、、」
(また厄介ごとが増えてしまった、、、)
ただでさえ魔法使いという存在が現れたばかりなのに、使い魔だなんて、、、と頭を悩ませていた。
「すみません、、、梶原さんこの子を飼ってもいいでしょうか?」
心配そうな顔で言うものだから、とても断りづらい雰囲気だった。
「あぁ全然大丈夫だ、大丈夫、、、」
わかりやすくため息をついたが、エリスはそんなことを気にもせずにドラゴンを抱きしめていた。
「なら、見つからないうちに早く家に帰らないとな」
「お出かけが一瞬で終わってしまいました、、、」
「大丈夫だ、次の休日にでもまた出かけよう。」
あまりにも悲しそうな顔で言ってきたので、ついそう言ってしまったが、できるだけエリスの存在は知られたくないのだ。
「はい!」
(まぁこの笑顔を見れただけ良しとしよう。)
頭の中で自分を納得させる梶原だった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
とぼとぼと帰りの道を歩いていた、エリスのお腹あたりがぽこっと出ている。
するともぞもぞと動き、エリスが注意した。
「こらミラちゃん動かないで!」
「キュイ」
エリスはミラの存在がバレぬように服の中へと入れたが、逆に目立っているというのに気がついていない。
天然なのだろうか?
微笑ましい光景を見ながら2人と1匹で歩いていると、何やら背後から叫び声が聞こえてきた。
「誰か、私のカバンを取り返して!ひったくりよ」
その声と同時に近くから男の声が聞こえる。
「おらおらどいたどいた〜」
捕まらないと思っているのだろう。
余裕を見せながら、女性物のカバンを持って走っている男が近づいてくる。
ついに男が梶原たちの横を通った。
すると、エリスの服の中から何か飛び出してきた。
それはなんとミラだった。
ミラは口から火を吹いて男の顔のちょうど中心に当てた。
「アチ、アチチチチ」
男はそういいながら顔を何度も拭っている。
さすが、エリスの使い魔というだけはある。
エリスと出会って間もないが、魔法は一通り見せてもらった。高度な魔術操作で繰り出される火球は見事な物だった。
「すごい!ミラちゃん上手!」
エリスがミラを褒めちぎっているが、周囲の反応とは違う。
街中での発生ということもあり、周りには人がかなり集まってきている。
その中にはスマホで動画を撮っている人も見ることができた。
この世にあってはならないもの、、、魔法は、決して目立ってはいけないのだ。
面白い展開ってなんなんだろう、、、




