21日目・出会い
過去を話したエリス、、、
次の日になりお出かけをすることになった。
「ふわぁ」
今朝目覚めの良かった。きっといつもより早く寝たからだろう。
すると、玄関が開いた。
「ただいまー」
今となっては習慣となっている梶原のランニング。
帰ってきたら梶原と一緒に朝食をとった。
今日はパンと卵焼き、スープとソーセージもついている。
最近となって気づいた事だが、梶原が朝に食べるものはご飯が多いらしい。まだ食文化に慣れていないエリスのために合わせてくれているのだ。
「今日はお休みをもらったんですよね?何をするんでふか?」
パンを口にほうばったエリスがそう聞いた。
今日は2人が怪我をしていたので、休みをもらったのだ。だが、2人の回復力は恐ろしく、走っても大丈夫なほどに元気だった。
「そうだな、、、エリスはまだ慣れていないようだしこの辺を見て回ろうか」
「お出かけですね!準備してきます」
あっという間に食べ終わってしまったエリスがはしゃぎながら自分の部屋へと向かった。
この前までは物置きにしていた部屋を片付けて、エリスの部屋にしたのだ。
エリスはそそくさとパジャマから洋服に着替えた。
その服はローブだけではこの世界で浮いてしまうということで梶原が買い与えたフリルのついたワンピース。
寒くなってくる時期ということでカーディガンを羽織っているが、当の本人はおしゃれというものをあまり理解していない。
「準備できました!」
走ってやってきたエリスは梶原に声をかけたが、まだ食べている途中だったよう。
「もう少し、待っててくれ」
「えー早く早くぅ」
そんなことをいう梶原を見て頬を膨らまして言った
敬語はまだ取れていないが、初対面の時に比べてフレンドリーに接するようになった。
食べ終わった梶原が席を立ち、着替えに行った。
足をブンブンと振りながら、エリスはソファに座って待っていた。
「準備できたぞ」
梶原が自室から出てきてそう言った。
エリスの顔はぱあっと明るくなって言った。
「行こっ」
足を弾ませながら歩くエリスを見て、笑う梶原であった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ここは初めて入ったコンビニですね!」
2人で並んで歩いているとエリスが万引きをして強盗犯を捕まえたコンビニを通り、指をさした。
(最初はコンビニなんて言葉知らなかったのに、、、)
思い出にふけながら歩いていたら、ある電柱の前で止まった。
なんの変哲もない電柱だ。特殊な柄なども全くない、、、
「なんだ?これは」
「これは私が転移して来た時にぶら下がっていた電柱です!」
「は?」
あまりにもエリスが自信に満ちた顔で言うもんだからつい声が出てしまった。
エリスと会ったのは公園であり、その前のことは全く知らない、、、
どこに転移して来たのか、どこを通って来たのか、、、
(だが、まさか電柱にぶら下がっていたなんて、、、)
「ははっ」
声に出して笑い始めた。
「な、何がおかしいんですか!?」
本当に何が面白いのか分からないという顔で言うのでさらに笑えてくる。
「ははっふははっふグヘッ」
しばらく笑っていると上から何が物体が降って来た。
その場で尻もちをついた梶原はやっと笑いを止めて周りを見た。
すると、何か丸いものが落ちている。
(ボールか、、、?それにしてはギザギザしているが、、、?)
そんなことを考えていると最初に話し出したのはエリスだった。
「ミラちゃん!?」
「なんだそれは!?」
何か言ったかと思えば知らない名前、、、
このボールに名前なんかあるのか、、、
(というか異世界人のエリスが知っているということは、、、)
丸まっていたボール、いやミラちゃんとやらはエリスの声に反応して少しずつ丸かった体が変化していった。
すると最終的になったのはドラゴン、丸くて黒い目をこちらに向けて来ている。
そのドラゴンはトゲトゲとした黒色の鱗が光を反射してとても美しく見えた。
ドラゴンの背中に乗って飛びたい。




