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いつまでも

作者: ゆい

前回同様改善点は受け付けますが、文句は受け付けません。

文句あるなら読まないで下さい。

今回の話も意味分からなかったら後書きをお読み下さい。

では物語のはじまりはじまり。

こんにちははじめまして。僕は優太といいます。

突然ですが僕の妻の菜々香の話をします。


菜々香は同級生で、高校3年生のときに付き合い始めました。

デートには色んなところに行きました。

ベタだけど水族館や遊園地、レストランにも行きました。

図書館で勉強会、フードコートでご飯を食べさせ合ったりもしました。こんな日常が続いて数ヶ月、受験の時期が近づきました。

しかし僕は菜々香より頭が良くないので同じ大学に行くことは諦めたけど、進学後もずっとこの関係が続いていました。


そしてそれから4年が経って僕らは同じ会社に就職しました。

また、幸いなことに、僕らが入社したところは社内恋愛OKだったので、心置きなく付き合っていました。

僕らは、入社してから5年後に、婚姻を結び、結婚しました。


しかし悲劇はここで訪れました。

結婚した年の健康診断の日、菜々香はそれに引っかかってしまいました。

僕は菜々香が重い病気なんじゃないかと心配になりました。不安でした。

結果は黒。不安が当たり、菜々香は「膵臓癌」になりました。


僕は呆然とし暫く動けませんでした。

そんな気力などありませんでした。

なのに菜々香は「大丈夫だよ!元気になるって!」と、震えた声で、言いました。

しかもステージⅲでした。5年生存率8%でした。

これほど苦しくて苦くて辛くて。

そんな日はありませんでした。


菜々香は即入院しました。

僕は当然ながら毎日毎日毎日菜々香に会いに行きました。

他愛もない話。

「今日会社でこんな事があったよ!」

「見て!会社から表彰されちゃった!」

沢山話しました。ああもっと話したかったな。

菜々香は日に日に起きている時間が短く、辛そうでした。

しかも転移していて、手術しても意味がない状態でした。


そして3年後、ステージⅳ。5年後生存率2%。

泣きたいような日々でも泣かずに作り笑顔で、引き攣りながらも菜々香には涙を見せず、にっこり笑顔で菜々香と話しました。

そして4年。菜々香は亡くなりました。しかも菜々香の誕生日の前日。33歳で亡くなりました。

僕のほうが年上になってしまいました。

亡くなる前日。

遺言なのかな?菜々香は僕に言いました。

「もしも私が死んじゃっても安心してね?

私じゃなくて違う人を探してくれてもいいけど優太を拾ってくれる人は私以外いないかww

まあ優太なら一人でも大丈夫。死んだら速攻優太の事見に行くからねww

そうだ!明後日私の誕生日だよね?プレゼントとして私と一緒に寝てよw

あ。明日仕事かな?無理しなくてもいいけど一緒に居たいなぁ。」

僕は早めのプレゼントとして仕事を休んで、彼女と一緒に寝ました。

そして亡くなる2時間前に容態が急変。

治療の甲斐なく亡くなりました。

せめて明日まで保ってくれたらな。本気で心から悔やみ続けました。

僕は何度も何度も神に願いました。

(僕の代わりに菜々香を。菜々香を返して下さい。菜々香に、会わせて下さい。)

子供みたいに泣きじゃくりながらもそんな願いが叶うことなく、6年が経ち、僕は40歳。アラフォー。

もう心を切り替えて前に進むことにしました。


そう決めたその日の夜。菜々香が目の前に現れました。そして笑顔で

「優太。先に逝っちゃってごめんね。でももう切り替えたんだよね!前に進んでくれるんだね!嬉しいよ!私が優太の前に来たのは、お願いがあるからなんだ。私ね、新婚旅行に行けなかったからさ、ずっと行きたいと思ってたんだ。だから優太がさ、私の写真持ってさ、色んなところに旅行に行ってよ!そしてまだ見ぬ素晴らしい世界を見せて!これが最期のお願い。図々しいよね。だけど一生のお願いだからさ。じゃあよろしくね!」と。

もちろん幽霊なんて居るわけがなく、それは夢でした。

しかし僕は切り替えたのと同時に夢までGETできました。


あれから3年。僕は世界中を旅しました。休める日数は少ないからちょっとずつだけど色んなところに行って、時に驚き時にがっかり。

幸せに暮らしています。

菜々香。幸せな夢をありがとう。


というのが5年前の話。僕は現在48歳。

妻どころが彼女すら居ません。

菜々香より良い女性なんて一生現れません。

菜々香が居なくなってからずっと寂しい思いで一杯です。

お墓参りにも毎年欠かさず行っています。

菜々香にまた会えるといいなって思いながら毎年菜々香の好きなカーネーションを添えて。

菜々香の好きな苺を添えて。

時には夢でもういいから出てきてくれたらな。


ちなみに仕事では部長となって頑張っています。

菜々香のデスクには会社側の考慮があって、誰も座らず、そのままになっています。

休憩時間。時々菜々香のデスクに行っては、菜々香が居るような気分で少しずつ菜々香のデスクを片付けています。

これが片付け終わったら完全に切り替えられるのかな?

そして菜々香のデスクを見ながらつぶやいた。

「いつまでも愛してる。」


いつか出会える日を願って。

菜々香を忘れることはありません。

病める時も健やかなるときも愛すことを誓ったので、一生菜々香を想っています。

大好きだよ。

それに応えるように、宇宙(そら)の星はキラリと光った。

では前回同様エピローグ的なのを載せましょうか。


優太のその後を載せましょう。


優太は80歳位になって夢にだんだんと菜々香が出てくるようになったそうです。

そこで事故とかを注意してくれて、110歳まで生きる事が出来たとか。

優太は亡くなる1日前に菜々香がよってきて「今度は一緒に旅行行きたいね」って言われたそうです。

私は優太達が何処かで幸せになっている事を願います。

もちろんフィクションだから存在はしないけど、似た境遇な人達にも向けて、幸せになって欲しいと願います。

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