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魔の森の活性化

よろしくお願いします


 魔の森の活性化は、大体5、6年周期で起きる。

 前に、活性化したのは3歳の時だ。

 いつ活性化が起こっても、不思議ではない。

 この前の、魔の森での実戦は活性化の予兆を探す為でもあった。


 2時間で十数回ゴブリンと戦うのは、幾ら魔の森でも多い事らしい。

 これを、予兆をと考えて両親達は動き出していた。

 俺とシルヴィアも活性化した魔の森に行く事が決まった。


 前線で戦うのではなく、曾祖母様の隣で魔の森の活性化がどうゆう物か見て、自分達の代になったらどのようにすればいいかを、学んで、考えて、未来の為に努力しなさい。って事だ。


 「魔の森の活性化の最後には、私達が大魔法を放つわ。貴方達も一緒に、魔法を放って貰うから、今日から大魔法の練習をするわよ。」


 「大魔法は魔力を大量に込めて、圧縮すればいいんじゃないんですか?」


 「確かに、シルバーの言うとおり魔力を大量に込めて圧縮すれば、大魔法の様な物にはなるわ。」


 大魔法の様な物?

 大魔法はそれだけではなく、何か特別な事をしなきゃならないのか?


 「シルバー、大魔法はしっかりと範囲、威力、動作、を考えながら撃たないと自分も、仲間も危険よ。」


 「自分の持てる最大の威力の魔法が、自分や仲間に向かって来たら大変な事になりますわ。」


 「それに魔術師は基本、魔法を全力で撃つことはないわ。地形が変わるし、魔力溜まりが出来てしまって魔物を集めてしまうのよ。」


 なるほど、魔法をドーンじゃだめなのか。

 それに魔力溜まりか、今回は魔の森を破壊するのが目的だし、元々魔の森は一種の魔力溜まりだから魔術師が総出で大魔法を撃つのか。


 「動作は、どうゆう意味ですか?中心から円状に広げれば問題ない気がしますが?」


 「皆そう思うけど、実際は大問題よ。着弾地から円状に広げると、地面も範囲に入ってしまうから巨大な穴が空いてしまうのよ。」


 ああ、魔法でクレーターが出来ちゃうのか。

 荒野とか、その後利用する気がない場所なら、問題ないけど公爵家は利用する気満々だから、クレーターが出来たら困るな。

 いや!例えば人工的に穴が欲しいため池みたいな物が欲しい時は、凄く便利だな。


 全部人力でやろうとすれば、

 穴を掘る。土を運ぶ。

 岩を破壊する。砕いた石を運ぶ。

 穴を固めて水が地面に染みて無くならないようにする。


 もっとあるかもしれないけど、パッと考えただけでこれだけの工程がある。

 でも、大魔法を使えば、


 大魔法を撃つ。どの程度深くなったか確認する。

 邪魔な岩も石も大魔法で吹き飛ばす。もうないか確認する。

 人力で固める。


 この工程で、済んでしまうんじゃないか?

 問題は魔力消費量が大きいって事と魔力溜まりだな。

 魔力溜まりさえどうにか出来れば、突貫工事が出来るじゃないか!素晴らしいな!


 戦争になったら、敵の部隊と敵の首都の間にある人のいない場所に大魔法を撃てば、相手の後ろに魔物を呼べて魔物と挟撃出来るな。

 その後で魔力溜まりを散らせば魔物も普通に戻るし、付近の魔物を集めて倒しているから安全性も格段に高まるな。

 いい事尽くしだな!


 曾祖母様にその事を言ったら、絶句した後に


 「中々いい考えだけど、その事は後でアルフレッド達と一緒に考えましょう。今は大魔法の鍛練の事です。」


 「穴が空かない様に、円状にではなく半円状にするんですよ、シルバー様。」


 シルヴィアが結構強引に話を戻した。


 「それに、空に敵がいないのにドーム型にしても魔力の無駄使いで意味がありませんわ。」


 確かに。空に敵がいないなら、半円状ではなく円柱状にした方がいいな。

 いや、蚊取り線香みたいに渦巻き状にすれば一番効率的な気がするな。

 蛇が中心から外に廻りながら移動すれば広範囲を殲滅出来るな。


 問題は、中心が見えない事とどこまで渦巻きで動かせるかだな。

 中心を間違えたら、渦巻きが遠すぎるし、逆に近すぎて自分も仲間も危ないな。

 正確に渦巻きが出来る距離を調べないといけないか。


 「でも、どうやって鍛練するんですか?大魔法を実際に使ったら魔力溜まりが出来ますよね?」


 「そうよ。だから、逆に小さく魔法を使うのよ。」


 「小さく、ですか?」


 「小さく魔法を使って、使った量を覚えて、魔力量を少しづつ大きくしていくのよ。」


 「魔力溜まりが出来ない範囲で大きくしますの。何度も撃って、全力の時の規模を想像するんですのよ。」


 「シルヴィアは詳しいわね。そうよ、規模を想像したら次は動作を確実にするの。動作の鍛練だけなら、魔法は大きくても小さくても同じだからね。」


 渦巻きの動きだけなら小さくてもいいのか。

 例えば魔力量が十で手の平サイズになるなら二十で上半身位のサイズになる。

 これを繰り返して、魔力溜まりが出来ないギリギリの数値を割り出してから、残りの魔力量を考えて全力時の魔法の規模を割り出す訳か。


 言うのは簡単だけど、これは難しいな。

 爆発系なら魔法ドーンでいいけど、渦巻きに動かし続けるのは神経を使うな。

 ちょっと選択を間違えたかもしれないな。


 シルヴィアは広範囲氷の槍を雨のみたいに降らす魔法を使うようだ。

 妙に手慣れるな。


 「前の人生で、魔物の群れとは嫌と言う程戦いましたから。一度、魔術師になった瞬間王城にこの魔法を使った事がありますわ。王族を中心にしたのに、誰も傷一つ付けられませんでしたわ!この規模の倍位でしたのに!」


 うん。触れちゃいけなかったなこれは。

 シルヴィアが手慣れてるのはわかったけど、見た感じやっぱり点の攻撃より面の攻撃の方が倒せる可能性が高いのか。

 曾祖母様は爆発系の大魔法なのは知ってるけど、見た事は無いからちょっと楽しみだな。


 鍛練を続けて、漸く渦巻きの動きが滑らかになったな。

 次は属性を決めないとな。


 俺の得意な属性は、まずは土だろうな。

 シルヴィアの為に花畑を耕しまくったから、一番使った属性だしな。


 次は、水だな。

 これも花畑に水を蒔くのに使ったよ。

 花畑の近くに川も、井戸も無かったし、水筒の魔道具はまだ出来て無かった。

 水魔法で蒔くのが一番効率的だったんだよな。


 花畑で思ったけど、ジョウロの魔道具を作れば庭師にも農家にも趣味でガーデニングしてる人にも、売れるんじゃないか?

 後で、研究所に依頼しておこうっと。


 えーと、次は光だな。うん。

 夜に読書するのにロウソクは見えづらいし、紙である本を火に近付けるのは正直怖かったから、光魔法が使える様に成ってからは夜の読書は光魔法で読んでいる。

 でも、夜更かしがバレやすくなったよ。

 部屋の外に光が漏れるからすぐ乳母が来て怒られる。


 他はどっこいどっこいだな。

 でも、一回しか使って無いのに何故か雷魔法は一番得意だと、確信が持てる。

 他の魔法より使うのが楽なんだよな。


 曾祖母様に聞いたら、


 「人には、産まれた瞬間から得意属性がある人がいるのよ。才能なんでしょうけど、殆どいないのよ。他の属性より遥かに楽に魔法を発動出来るから、調子に乗って魔物に殺される人が多いから、シルバーも気を付けなさいね。」


 と、言われたな。

 曾祖母様は得意属性が無いそうだ。

 「全部得意にしたのよ。ふふふっ。」

 だ、そうだ。

 生まれ持った得意属性も無いそうだ。


 「生まれ持った得意属性が無かったから、私は最強の魔術師になれたのかもしれないわね。」


 と、楽しげに言っていたよ。

 シルヴィアは水魔法が生まれ持った得意属性だ。

 だから、大魔法も水魔法の氷の槍にしている。


 俺は、雷の蛇にしようかな?

 一番楽に魔法が使えるし、シルヴィアの氷の槍とも相性がいいもんな。

 シルヴィアの氷のの槍に刺さっても、死ななかった魔物も氷で濡れていれば、俺の雷魔法の威力を上げながらダメージを与えられて、殺し切れるだろう。


 う〜ん。蛇ってなんか嫌だな。

 ドラクル公爵家の一員として、雷の竜。

 いや!『雷の龍』だな。

 西洋竜じゃ無くて東方龍にしよう。

 ドラゴンじゃ無くて、青龍の方が俺は好きなんだよ!


 活性化対策も整った頃に、何故か冒険者が公爵家の指示を無視して、大量に魔の森に入って行った。


 「父上。いいのですか?勝手に魔の森に入って行きましたけど?」


 「仕方ないさ。冒険者は自己責任なんだよ。」


 「それにじゃ、儂らは魔の森から民を護らねばならんのじゃ。いざとなったら、冒険者ごと魔の森を吹き飛ばすのじゃ!」


 「多分だけれど、殱魔騎士団の事がこの間の実戦でバレてしまったのではないかしら。」


 「ええ、それで冒険者が躍起になっているんでしょうね。冒険者ギルド長の命令な可能性もあるわ。長としては最低ね。」


 「エステリーゼ、貴女の夫の一応親友なのだけどいいのかしら?」


 「フォフォフォ、母上一応外では親友のままじゃが

、もう踏ん切りは付いておりますよ。お心遣いありがとうございますじゃ。」


 「ていうか、彼奴等は馬鹿なのか?最初に大魔法を一発撃たないと木が邪魔で、大規模にはとても戦えないだろうに。」


 「ヴァンクロード様、公爵家の騎士団でも無理なのでしょうか?」


 「無理だな!活性化はただ多くの魔物が突っ込んで来るスタンピードとは違う。活性化するんだ、身体的にも頭脳的にもな。」


 「つまり、木の幹を足場にしてこちらに攻撃したりしてくるんだよ。木が邪魔で攻撃し難いのに、更にそれを利用もしてくるから先に木を吹き飛ばして魔物の武器を少しでも、減らしておくんだよ。」


 それなのに、冒険者達は突っ込んで行ったのか?

 死にたがりかよ!

 しかも俺達に迷惑がかかってるじゃないか!

 流石に人がいると分かってる場所に大魔法は撃ちたくないぞ!

 たとえ領民を守る為でもな!

 

 父上が風魔法を使って声を大きくする


 「これより、約半刻後に大魔法を使う!死にたく無ければ魔の森から出て来い!我ら公爵家は領民を守る為に非情な行動も辞さないから出て来ないのであれば「自己責任」だ!」


 おぉ!上手いな!「冒険者は自己責任」これは冒険者ギルドがいつも使う常套手段だ。

 それを利用して「我ら公爵家は悪く無い」と宣言したのか!

 これなら冒険者ギルドも文句を言えないだろうな。


 半刻が経ち、魔の森に入った冒険者の殆どが帰って来ていた。

 こちらを睨んでいる冒険者には、公爵家全員とシルヴィアで魔圧を仕掛けてやったよ!

 すぐビビって目を逸らしていたなハッハッハ。


 母上が魔力を練っている。

 最初の大魔法は母上がやるのか。

 母上も魔術師だから、どんな大魔法を使うか楽しみだな。

 しかし、母上の大魔法は予想を遥かに超えていた!

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読んで下さりありがとうございました

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