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全ては彼女の幸せの為に

よろしくお願いします

 俺はゲームや小説が大好きだ。ゲームの中の歴史や人の感情が、どのイベントやクエストに関係しているか自分なりに考察してまとめると、まるで本当に別の世界を覗いているみたいでワクワクする。


 特に好きなのが中世をモデルにしている乙女ゲームだ、乙女ゲームはかなり作りこんでいる物が多いからだ。


 今までやってきたゲームで一番好きで一番作り込まれているのは「努力は地位を凌駕する」だ。


 攻略対象だけでなくその親や周りの人の過去がイベントやクエストにしっかりとえがかれているし、名前しか出てこない人もしっかりどこの領地で特産は何なのか、魔物の強さや騎士の強さ規模もえがかれている。


 何回も何回もクリアして自分なりの年記を作って遊んでいた。

 それが、まさかこんなことになるなんておもわなかったが。


 気付いたらピンク、緑、赤、白に区切られた広い場所にいた。

 周りを見ても何も無い広い場所、ただの夢にしては意識がしっかりしすぎているし直感が夢じゃないと言っている。


 「はじめまして、ようこそ私の世界に。」


 突然声が聞こえて振り返ると美しい女の人がいた。


 「はじめまして、私の世界?」

 

 「そうです。ここは私の世界です。貴方にお願いがあって私が貴方を召喚しました。ちなみに私は神です。」

 

 「はぁ、神様が俺みたいな一般人に何の用があって召喚?したんですか?」

 

 「私の世界のある人を助けてほしいのです。」

 

 「何で俺が選ばれたんですか?警察官や自衛隊に勤めてる人のほうが助けられるし神様なら自分で助ければいいのでは?」

 

 「私では助けられませんでした。何回も助けようとして失敗してきました。」

 

 「なぜ神様に助けられないのに俺に助けられるのですか?」

 

 「私は中の下位の神です。貴方の世界の神は上の下位の神で、神の力は管理している世界に影響を与えます。私では力が足りませんでした。だから、そちらの世界の人間に協力してもらう事にしました。」

 

 「なんとなくわかりましたが、なぜ俺なんです?」

 

 「それは、私の世界が『努力は地位を凌駕する』の世界だからです。」

 

 「ちょっと待って下さい!あれはゲームで人が作った物じゃないんですか?」

 

 「違います。あのゲームは夢なので見た私の世界をゲームにした言わば私の世界の模造品です。さらにゲームとして盛り上げる為に脚色もされています。」


 驚いた心底驚いた。

 でも納得もした別の世界をゲームにしたからあそこまで作り込まれていたのか。

 でも何で神様がワザワザ人を助ける必要があるんだ?別に放置しても問題はないだろうに。

 何か理由がある?そういえば脚色されてるって言っていたなまさか?


 「まさかとは思いますけど悪役令嬢を救えって言ってます?」

 

 「そのまさかです。そもそも彼女は悪役令嬢ではありません。最も脚色されたのが彼女です。何度彼女を助けようと美貌を与えたり知恵の加護与えたり天武の才を与えたりしました。それでも彼女を救えませんでした。やり直しの記憶を与えて知恵で乗り越えようとしても死に、武力で乗り越えようとしても死に、記憶を元に彼女の持てる力全てを使っても死にました。」


 壮絶の一言しかない記憶を持ち越しても死に、持てる力全てを使っても死ぬ、絶対に助からないし助けられない、それを助けろ?無理だろ!どうやっても助からないのにどうしろと?


 「なぜ助からないのかわかなくて貴方の世界の神に相談したら全力で謝られました。」


 「謝られた?俺の世界の神様が面白半分に悪役令嬢を殺してたのですか?」


 「いいえ違います。先程話した神の位と力の影響です」


 「力の影響?あのゲームはかなり人気があって漫画にもアニメにも映画にもなってたしゲームはやらなくても攻略サイトだけ見た人も多いと思いますけど、それが影響している?」


 「その通りです。数多の人がこのゲームはこうゆうゲームだ、と思いそれが集まりいくつかの未来が確定してしまいました。本来なら確定したとしても神の力でどうにかできます。しかし、力の影響がかなりの物になりました、想像を絶する程に」


 想像を絶する程?

 神の力の影響にブーストをかける事なんてできるのか?

 そりゃあ80億人が全員知ったら凄そうだけど無理がある。ならブーストは何だ?


 「神の力を上げたのは貴方の年記です。」


 「ちょっと待て!俺の年記?俺のサイトはそんなに人は見てないぞ!神の力にブーストなんて掛けられないだろ!」


 「人の多さは関係ありません。貴方の年記はほぼ正確に作られていました。だから少なくない人がまるでそれが正しいと、そのような国があるかのように感じてしまったのです。」


 俺の年記が何度も悪役令嬢を殺してきたのか?

 俺の趣味が人を殺した?冗談じゃない!それに何で俺が悪役令嬢を助けるのに必要なんだ?

 確かに年記を作る為に何度もクリアしたし細かい所まだ知ってるとは思うけど。


 「なぜ貴方にお願いするかというと、貴方は既に私の世界に影響力を持っているからです。そこで貴方の世界の神と私の力を貴方に与える事で彼女を助ける事ができます。協力して頂けませんか?」


 俺の年記が彼女を殺し、俺の介入で彼女は助かる。

 俺が介入しないと彼女は死に続けるか諦めて死ぬ、どっちにしても彼女は助からない、あのゲームは確かに好きだ、好きだけど今の生活を捨てて新しく人生を生きる?

 それに俺が介入しても助けられるか確証もない。それでも、俺は、覚悟を決める。


 「わかった、協力する!ただ助けられるかは分からないぞそれでもいいか?」


 「ありがとうございます!これで彼女の助かる可能性ができました。転生という方法を取ります。0歳から貴方の意識がしっかりあります。まずは魔力を上げて下さい、魔力は使い切れば上がります。そして魔力が回復するまで魔力操作を上げて下さい。これで貴方は魔力の化物になれます、知ってるとは思いますけど魔物もいます強くなければすぐ死んでしまいます。何とか神の力で5歳の時に彼女と出会えるようにします。」


 魔力と魔力操作を上げて同時に必要なスキルの取り方を検証しながらスキルを取る。

 タイトルにあるように努力すれば強く賢く魅力ある人間になれるのがこれから行く世界だ。

 5歳までにできるだけ強くなり賢くなり彼女に選んでもらわないといけない。


 「それでは転生させます。転生先は公爵家になります四大公爵家でゲームでは名前も出てこない為、影響受けない唯一の高位貴族です。私もここから出来得る限りサポートします。彼女をよろしくお願いします!」


 視界がぼやけていく、ここから新しい人生が始まる、前の人生とは違い過酷な人生が最初から決まっている辛い人生が、それでも俺は彼女を彼女の家族を俺の新しい家族を絶対に守って幸せになってやる!さぁ気合をいれて


 「おっぎぁぁぁぁぁぁぁーーーーー」







読んで下さりありがとうございます

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