トドカナイカラ
とくに君は私の中の 初恋 でした。
まだ恋も分からぬ小学2年生。親の再婚により苗字が変わることになる。谷口、タニグチ。すごく嫌な違和感。子どもながらに感じていたもどかしい気持ち。
「みんなに大事な話があります。今日からお家の事情で津村さんは谷口さんになります。今までと変わらんからね仲良くしてね。」
私は別に大丈夫と思っていた。その違和感を誰かに言うこともなければ何かを隠すように過ごしていた。
いつものように隣の男子がちょっかいをかけてくる。
「やーい!ツムラーへっへー!」
何を言われたかは思い出せない。
ムッとしていると、彼が言う。
「おい!津村じゃなくて谷口やろ!」
その言葉があの頃の違和感を抱いていた小学2年生の私にどれだけ刺さったか分かる?
小学4年生の頃、彼がいる何人かで鬼ごっこをした。
鬼になるのが2回目だったのが嫌だった私に気づいて、
「もう1回やろう。決めなおそう。」
彼はまた優しい言葉が私を染める。
小学5年生の頃、また男子からかわれた。でも彼だけはいつも言い返してくれた。
そんな彼にいつの間にか恋をした。
好きで仕方がなかったけれど、話しかける勇気もこれっぽっちもなくてただ見つめるだけの日々だった。
目が合う。そらす。また見つめる。
そんな日々が続いた。
彼が私の中のもやっとした感情をすぐに救ってくれることがその事実がいつまでも、私が君に恋をしていました。




