第三十五話 連携技 成功?
訓練を初めて早いもので一週間が経った。
『エンドオブワン』の挑戦まで、二週間をきった。
言われたとおりの訓練を続け、かなりうまくいきそうだ。
水きりでは、投げた石がシンクロしているように跳ね、全く同じ位置で落ちる。
丸太上げは、地面と平行に真っすぐと上がる。筋肉を気にしているけど。
跳躍は、同時に飛んで、同時に頂点に達する。オトギリほどではないが、かなり高い位置まで跳んでいる。ふたりの折衷案でまとまったようだ。
でもって俺達もかなりいい調子だ。この技だけで、敵を倒せそうなバランスの良さ。
「そろそろ、やってみるかの」
先生の言葉に、全員でうなずく。
アオイが姿勢を低くする。
べルビアナ、オトギリが顔を見合わせる。
駆ける。
「シールド・ジャンプ!」
同時だ。
ぴったりと横に揃ったまま空中に飛ぶ。
最高到達点に到達し、速度がなくなる。
「ガイア……」
べルビアナの構え。
「『蹴・蹴・蹴』!」
オトギリがべルビアナを上へと蹴り飛ばす。
べルビアナは更に上に辿り着き、そこから。
「テンペスト!!」
振り下ろす。
落下速度が加わり、威力は絶大。
爆風で全員が飛ばされ、地面にひびが入った。
「「「おおおお!!」」」
「成功のようじゃな。名付けて『超・ガイア・テンペスト!』」
「「「ダサいよ!!」」」
「じゃあ次」
俺達の番だ。
ふうっと深呼吸。
「いくぞ!」
ファラと手をつなぐ。
「『ディゼット・マゼット』!」
「『ファイア・ジュラ―ド』!」
俺の前に、炎と氷の塊が現れる。
もう慣れたものだ。
互いに消滅しない程度を保っている。
「『フィレ・オ・フレイム』!」
「『シャシャラ・コフィン』!」
そこにもう二人からが追加する。
MPを惜しまず使い、一層大きく、強くなったその塊を制御する。
俺はこれを、剣に閉じ込めなければならない。
「『魔法付与』!!」
剣に、それが吸われていく。
段々と、塊が小さくなっていく。
もう少しもう少し。
剣が変色していく。
赤と青の美しい模様。
だが、
パリンッ
音を立てて、剣が壊れた。
「成功じゃが、剣がもたなかったみたいじゃな。もっと良いものを使いなさい」
俺が落ち込んでいると、先生が言った。
「これで教えることはない。またいつでも来るといい。暇じゃからな」
「「「ありがとうございました」」」
こうして俺達は連携技を身につけた。
☆ ☆ ☆
俺達はすぐさま『ファードラギスの塔』へ向かった。
「超・ガイア・テンペストさえあれば、あんな奴余裕」
「結局そのダサい名前採用かよ」
俺の連携技は、剣がないといけないらしい。
一応、予備の剣を用意したが、絶対に耐えられない。
あの剣だって上物だ。あれより良い剣なんてなかなか見つからないだろう。
俺達は『ファードラギスの塔』の攻略を進めていく。
そうして例の竜騎士の元に戻って来た。
「よーし、決めてやれ。もう高さじゃ負けない。注意は俺達が引く」
「『魔法付与:陽獄炎弾』!」
「『シャシャラ・コフィン』!」
「『キュビック・ルック』!」
集中的にドラゴンを狙う。
だが全く効いていない。
鬱陶しそうに顔を揺らし、口に炎を貯める。
そうしてそれを、俺に向けて放つ。
しかしその隙に、
「『超・ガイア・テンペスト!』」
騎士とドラゴンを上から真っ二つに切り裂く。
敵は地面に落ち、そのまま消える。
残ったのは、マント、盾、そして剣であった。
俺はその剣を手に取った。
ずっしりと重い、黒い剣だ。
柄は竜の皮で出来ているようで掴みやすい。
「つっよいな、超ガテン」
「勝手に略すな」
「でも、俺も連携技が出来るかもな。この剣なら、耐えられるはずだ」
「試すとしたら」
「ああ。『アロング・デスタの塔』、再挑戦だ!」
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