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どどんぱ

えーー落語に、初天神なんて子供の出てくる話がございますが

しかしそこで出てくる子供って言うのが、言ってみれば落語ですから江戸時代の子供なわけで

しかし今現在その時代の子供がどの様な気質であれ

その子供と

今現在の子供と子供時代しか知らない我々では

いったいどういう子供だったのかが分かりそうにない

それならば現代風にその初天神って物を変換してみようじゃないかって物が、この結構今と昔あまり代わりなさそうなもので変えて話そうと今からするんですが


「ねぇえ、たかし君、ご飯だから出てらっしゃい、たかし君」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ねえなんかいったらどうなの・・・・あっそうだ、今日、何曜日か知ってる、たかし毎日が日曜日みたいなものだから忘れてるかも知れないけど

・・・フフッフ、なんかオジサンみたいなんて言ってないわよ」

「・・・・・・」

「今日は日曜日なの」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「ねえ、たかしが昔行きたがってた富士急ハイランド行きましょうよ

ね、だから出てきて」

「・・・・・・・・・・・・」

「なに富士山の方がよかった」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「そう言えばこの前ためしてガッテンでうどん特集してたんだけど

たかしうどん好きでしょ、何でも今回の特集は香川じゃないのよ

香川じゃないの、ねっお母さんびっくりしちゃった、うどんが香川以外に名産あるなんて知らなかったんだもの・・・・」

「・・・・・・・・」

「それでね、始めに輔の助さんが「ええええこんばんわ」なんて言って始まったんだけど・・・こんなことどうでも良いわよね・・・・・・・だから飛ばすけどね、そこでやってたのが吉田のうどんってやつなんだけど

どんなのだと思う」

「・・・・・・・・・・・・・」

「ねえ答えてよ・・・・・分からないんでしょ、実はね・・・・もう言っちゃうよ・・デューーーードロロロッロロロ・・ドン

ものすごく堅いの」


「ドン」

「間違ったからって怒らないの」

「ドンドン」

「何やってるの」

「・・・・・・・」

「あんた外でないからもう疲れちゃったんでしょ・・・あのころはもう部屋中の壁殴って壊してたのに・・・あれがなつかし・・」

「ドーーーン」

「あら出てきた」

「うっせんだよばばああ」

「そうよ私はもう疲れてぼろぼろ・・・こんなに髪も白くなり始めて

毎日染めて大変よ」

「出てけ」

「何言ってんのここは私とお父さんの家なの

出て行くならあなたが出て行きなさい」

「うぜええええ」

「なにがうぜええええなのよ何が、あんな可愛く私に付いてきたのは何時のことかしら懐かしいわ」

「・・・・・そんなこと言って・・・俺を縛ったせいで俺はこうなったんだ」

「・・・・・・・・ごめんなさい、」

「・・・・・・・・・・・・」

「ちょどこ行くの」

「コンビニ」

「あらお金あるの」

「無い」

「それならちょっと待ってて」

「早くしろ」

「ごめんなさい、そうよね、私が毎日毎日ぎっしりあなたにお稽古度とさせて、剣道柔道算盤ピアノ踊りの稽古歌の稽古はそれぞれ一日ずつ

それから算数英語社会に国語その他美術に理科を毎日学校が終わったら塾に三歳から通わせて、その後帰ってきたら私とそのおさらい

ほんとごめんなさいね」

「すまないと思ってんなら話かけんなババああ」

「ちょ、ちょっと待ちなさい」

「何だよ」

「富士山見に行かない」

「・・・・・・・なんでだよ」

「ドドンパ乗りたがってたでしょ」

「何時の話だよ」

「何時ってそれは確かあなたが小3の頃だったかしら

あなたが全ての教科でオール5をとったから

それ以上に進む前祝いにって連れて行ってほしいところはって聞いたら

あなた「ドドンパ」ってそう言ったじゃない」

「そんな昔のこと忘れたよ」

「何言ってんのほんの13年前のことじゃない

でも私はあなたが次のステップにさらに倍のお稽古をさせようと思って

あなたがそんな身だな時間をそんな遠いところに連れて行くより持って思って、結局近くに温泉に」

「・・・・・・・」

「あなたそれで大泣きして、こんな物じゃないって言って」

「そりゃそうだろ、どんな豪勢な鯛の塩焼きが出てきたって、ジェットコースターやお化け屋敷には適わないよ、一時間のお化け屋敷だぜ」

「何言ってんの、そんな遠くに行くよりも近くでその十倍くらいの料理食ベタ方が大人になってから役に立つでしょって・・・私言ったけど

今なら分かる・・・あなたは行きたかったのよね・・・こんな未来のことじゃなくて」

「うっせえ」

「ねえ、行きましょ」

「行く分けねえだろ、おっせええーーえんだよ」

「遅くないわよ」

「いや遅い俺の心は死んだんだ、だからほっといてくれ」

「私は行くわよ」

「それじゃあいけばいいだろババああ」

「行ってもいいのね」

「ああ・」

「私だけで全長一キロのお化け屋敷や、もの凄いGを体験できるジェットコースターで気絶体験してもいいって言うのね」

「してこいそして気絶したまま死ね」

「するわけ無いでしょ、そしたらあんたのことが心配じゃない」

「うぜえーーー」

「それにそんなことして死んだらそのジェットコースターあなた乗れなくなるでしょ、取り壊されて・・・・いやでもそのおかげで慰謝料はいるかもね・・・うん私行く」

「っえ」

「私あなたの今後を償うために富士急のドドンパ乗る」

「っちょ、おい」

「あなたが一生生にの人間に付き合わずにパソコンの中の恋人だけを愛していけるように」

「何で知ってんだよ」

「あなたが一生一人で苦労せずにいきられるように」

「うっせえええーえーええええ」

「気にしないで私もう行くから」

「ちょっと待てよ・・・・・おい・・・・おいって・・・どうやっていくんだよ・・・・・何がバスのチケットだ・・・・二枚あるなら勿体ない・・・・・何が使えよだ・・・・・・・・おい待て・・・・・おい・

あぁああああああ、分かった俺も一緒に行く」

「良いのよ私一人で5Gを体験しながらあの世の大気圏突破するから」

「・・・うぜええ」

「あなたの持ち物用意しといたわよほら」

「・・・・・・・・・・」

「寂しくないように51分の一サイズ魔女っこサディーちゃんのフィギア

いれて置いたから」

「なっおれの部屋からか」

「うんん、通販で買って置いたの」

「ちょ、これ限定モデルじゃんかよ何で・・・っておれすらしらなかった

ってそれいぜんに何で知っている」

「・・・・・・アマゾンの荷物にそう書いてあったから・・・」

「勝手に見えるな」

「勝手に見るなって部屋にこもりきって毎日パソコンの女の子たちばかり見て一人でニヤニヤしたり怒ったり、そんなことしかしていない人の情報が知りたいじゃない・・・それに荷物はたまたま受け取ったときに見えただけだけだから」

「・・・・何でニヤニヤなんてのを知ってるんだ・・・と言うかそんな顔を俺はしていない」

「してるじゃない、こんなかおして」

「・・・・してねーーーってんだよばばああ」

「あっもうすぐバス停にバス来るから、ほら急いで」

「行くわけねーだろ」

「行きなさい」

「・・・・何で行かなきゃ行けねーーんだよ」

「等身大リリス・利理科のフィギアいらないんだ」

「今なんと」

「等身大リリカ・利理科のフィギヤ、たまたまヤクオフで落としたんだけど・・・・いらないよね」

「早くよこせ」

「・・・・いらないんだ」

「わかったよ、行けばいいんだろ行けば」

「そう行けばいいの行けば・・それでは富士山めがけてレッツダゴーー」

「楽しみねー」

「・・・・」

「何聞いてるの・・もう高速は入ったわよ」

「・・・・・・・うるさい」

「私夜行バスって初めてなの・・・たかしがすぐさまチケットだしてくれて私安心しちゃった」

「・・・・迷惑だから静かにして」

「・・はああーーい」

「・・・・・・・・・・・」

「すごいねライト付く」

「・・・・・・・」

「何聞いてんの・・あっもしかして初音ミクの首切り斬頭台・・あれって」

「何マニアックな名前言ってんの・・・それかなりマニアでも聞くのが難しいって言うくらい怖い奴だから」

「そう可愛らしいけど」

「怖いから」

「・・・・・聞かせてよ」

「止めろクソババあ」

「もう、・・・でも夜の道って綺麗ね、なんかワクワク」

「子供の時は俺から全て奪ったのにな」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」

「蜜柑食べます」

「あらすいません・・・あ、冷凍蜜柑なんですね」

「ええ、実は初めての夜行バスなんですけど、何持ってきていいか分からなくてつい凍らせてお蜜柑持って来ちゃって」

「あらそうなんですか、私はこれまで何度か乗ったことがありますけど

どうです飴ちゃんなんて」

「あーーーらすいません」


「ちょ、ちょっと起きてよ母さん・・ねえ」

「うううーーうう、何」

「付いたんだよ」

「あらごめんなさい・・・それでどこから富士急には」

「何寝ぼけてんだ読まずにもつもってこなきゃ」

「荷物って、上の荷物台に」

「そうじゃなくてバスのしたに収納した」

「ああ」

「ほらはやく行くよ」

かくしてお昼前につきまして

それじゃあせっかくだからお昼後にはほとんど閉まってしまう堅いうどん

吉田のうどんでも食べようと言って二人して食べ

いざ天下の日本遊園地富士の山麓望んですぐ下

富士急ハイランドに二人は足を踏み入れた

「ちょっおかあさん・・・・もう少し休んで・・・アッそうだ観覧車にでも」

「なにいってんの、私をジェットコースターが呼んでいる

あああっちで別の催し物が・・・ああ悩ましい富士急が私を悩ませる」

「・・・・はああ、はあ、はあ、全くだから来たくなかったんだ

こんなことなら付いてくるんじゃなかった」

そお言いながらもその日母の顔に久し振りに笑顔が戻ったことに

憎からずほんの少し安らぎを覚えるたかしであった


新作落語ドドンパ

つたない一席で

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