最終話 無駄なことなんてナイ
8年後……
「オジサンッ!」
「おー、歩美またデカくなったな」
「そう?オッパイおっきくなった?」
「バーカ、女はもっともっとおっきくなんの。お前のはまな板だろー。母ちゃん、見ろ、母ちゃん。俺が言ったのは背だよ、背」
ミチルさんから生まれた女の子はミチルさんそっくりの可愛い女の子で年頃の女の子になったらミチルさんみたくなんのかな、とか、イケナイことを想像してしまいそうな俺だけど今のところ、立派なオジサンとして彼女に接している。
あれからサッカーをすることを諦め、バンドにハマってしまった俺だけどそのバンドのドラムをやっていたおかげで今の俺がある。
怪我をしてミチルさんに会ってしまったのはよかったのか悪かったのかかわからない。でも、今の人生、悪くないそう思えるのはきっとあの短い入院生活の中でお互いに少しだけ想いを感じることができたような気がしたから。
それを確かめる術はないけれど、どんなことも無駄じゃないってそう思えるんだ。
「オジサンッ!アユがもっともっとおっきくなったら結婚してくれる?」
「おお、Hカップ目指せ」
「Hカップ? 何それ、ワールドカップと関係ある? サッカーとか」
「…………」
俺の苦悩は一生続くのかもしれない。
{end}
私の拙い作品をここまで読んでいただきありがとうございます。
長編小説『Remain your usual』もお暇があればどうぞ。




