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時空の狭間で刻を抱く街

誰かを待つように、風が流れる無人街。


蝉の声が残暑を奏でる中、さざ波のせせらぎが地面を撫でる。


都会の鼓動と自然の息吹が溶け合い、奇妙で美しい風景が広がっている。


姿形は2024年の品川駅にそっくりだが、コンクリートの隙間を縫うように清らかな川が流れ、駅舎の脇には小さな滝が息を潜めている。


誰一人として人はいない。


手入れされているわけでもないのに、整然とした静けさと清潔感が漂う空間。


この場が誰かの手によるものではなく、東京が見せる一瞬の幻影であるかのようだ。


遠くにはビル群が影絵のようにそびえ立つ。


だが、そこでも自然がささやき、都会の背中をそっと押している。


ここは東京の“裏側”―― シナガワレイル。


都会の鼓動と自然のリズムが同時に響く、不思議な境界線。


2058年の今も、来る人を待ち続けて、街はただ、存在する。

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