プロローグ
思いつきで書いてみました。
2024年某日 日本某所
俺はいつものように仕事をしていた。
最近の俺は、その日を生きるだけで満足してしまう。
おそらくだが生きることへの執着など希薄なのだろう。
仕事をして、帰宅してソシャゲして、アニメを見る。
そんな毎日だ。
だがそんなある日、俺は突然倒れた。
最後に聞こえたのは、サイレンの音だった...
次に目が覚めたとき、俺は布団の上にいた。
ああ、いわゆる知らない天井と言うやつだろう。
だが何かおかしい。何かが違う。
横に目をやればすぐ下に畳が見える。
そして茶色のタンスの上にはレトロなラジオ。
しかも形は昭和初期と思われるようなデザインだ。
むくりと、おもむろに起きあがろうとすると一人の男が襖を開けて入ってくる。
「大丈夫か⁈暑さで倒れたか⁈」
入ってくるなり男はそう言う。身なりからして、軍人、しかもかなり階級が高いと思われる。
「ああ!無理はしないでくれ杉内!」
杉内...?これが俺の名前らしい。
「とりあえずラジオを流しておくぞ!どうせ暇だろうから」男はそう言ってラジオをつけた。
俺は驚いた。なぜならラジオから聞こえてきたアナウンサーから信じられない年月日が聞こえてきたからだ。
「昭和8年2月2日のニュースをお伝えします!」
なんてことだと思った!にわかに信じがたいが、言われてみれば、エアコンなるものなんてなかった。
カレンダーにだって1933年と書いてある。そして俺はとあることを、そこにいる男に聞いた。
「ヒトラーを知っているか?」
「ああ、ドイツ国の首相のか...あいつはあんまり信用できんと思う...」
なるほど、これで今俺がいる時代がわかったし、状況が飲み込めた。
そして俺は思案する。満洲国ができる前なら、権力を掌握し、関東軍を粛清して、満州事変を防ぎ、これから起こる第二次世界大戦に巻き込まれないよう立ち回れた。
だが満洲国ができた以上、日中戦争からの対米戦は避けられない。
そう考えていると...
「杉内!陸軍の皇道派が怪しい動きをしている!油断するなよ!」
のちに分かったことだが、俺に助言した男は水野岳というらしい。
さて、僕も動くとするか。