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ルゼンテーベ・ストルト  作者: 仁崎 真昼
五章 星を求めて
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079 教室・宣言・反抗

「よっしゃあ!」

 天高く拳を突き上げるメア。それに拍手をするレオゥとエオミ。苦笑いでほっとしている様子なのはジョン。そして、怒った顔でメアにげしげしと蹴りを入れるテュヒカ。

 他の生徒の視線は生暖かい。祝福と呆れが入り混じったものが大半だが、本気でやってないのか、本気でやってその程度なのか、といった軽蔑も少量混じっている。

 しかし、メアはそんな視線を一切気にせず、懐から契約書を取り出し、エナシの方へ得意げな笑みを浮かべる。

「俺の勝ち! 俺の勝ちだからなエナシ! わかってるか? 文字読めてるか?」

「見たらわかる。騒ぐな阿呆が」

「ええー? 阿呆なのはどっちかなあ? エナシ星いくつ取れたんだっけ? え、一八個? 俺より二個も少ない!」

 エナシは射殺すような視線をメアに向けるが、反論はしなかった。

 代わりにアウェアがメアの頭を軽くはたく。

「メア、勝ててうれしいのは分かるが、敗者をそう踏みつけにするのは良くない。それに、星の数が単純に優劣を表しているというわけじゃないだろう。調子に乗りすぎるなよ」

「う……それは分かってるよ、ただエナシが阿呆だなんでって言ってくるからさ」

 メアはアウェアに非難され我に返った。メアより席次が下の生徒はエナシの他にもおり、メアより席次が上の生徒はその倍はいる。席次で比較していては無限に争いが勃発するし、その中でもメアは弱者側なのだ。調子に乗るのは良くない、と反省した。

 しかし、そんなメアの態度が腹に据えかねたのか、ギョウラがずいっと出てくる。

「エ、エナシにはこの勝負、負けても大して意味はないからな、ほ、本気出してないんだよ。メアは全力で頑張ってそれか? だとしたら大したことないなぁ」

 そう言ってギョウラは自身の席次を示した。席次は一五席。取得した星の数はメアより多い。

 メアが言い返そうとする口をレオゥが塞ぎ、前に出る。

「本気出してないだけ、なんて最高にしょっぱい言い訳だぞ、ギョウラ。それに、今、星の数に大した意味はないって話してただろうが。その耳は飾りか?」

「うううるさい、それでもメアの席次は僕以下だ。雑魚だ雑魚」

「お前の席次も俺以下だろ。その理論なら俺に平伏しろ雑魚」

 そう言って示すレオゥの席次は五席。その眩しさに思わずメアは目を瞑り顔を背ける。

 怯むギョウラにレオゥは追い打ちをかける。

「それに、お前、遠回しにエナシを馬鹿にしてるが大丈夫か?」

「うえっ、ち、ちがっ、違う! エナシは強いから! お前と違って、勉強しかできない! お前とは違うっ!」

「それ言うならギョウラはメアに勝てないだろ。もう諦めろ。今回はメアの勝ちなんだから」

 そう言ってレオゥは腕を組んでふっと短く息を吐いた。ギョウラはそれに反論できず、顔を赤くしてエナシの後ろに隠れた。

 それを決着と見たのか、いつの間にか自身の机で読書を始めているエフェズズをよそに、教室内はざわめきで満たされる。各々が今回の試験の結果や席次に対する感想を漏らし、メアとエナシの勝負に関して話している。

 メアは大きく背伸びをしながらレオゥといつもの席に座った。ジョンとエオミも続いて横に座る。

「というわけで、勝ちでございます。誠に感謝以外ありえない。お三方にはこのお礼、いつか返させていただきたく」

「いいよお。僕もメアには色々してもらってるしねえ」

「そう言ってもらえると助かります」

「じゃあ睡牛の毛梳き、来週ね! あと、憂虞亀の解凍もじきにあるけえ手伝ってほしいな!」

「うっ、はい。謹んでお受けします」

「俺はとくに思いつかないから貸しで」

「了解。あの、レオゥさん、毛梳きは」

「俺がしばく方なら手伝うけど?」

「じゃあいいです」

 メアはしょんぼりと肩を落とし、エオミは嬉しそうにメアの手を握って振り回した。

「それにしても、色々と、予想外な結果だったねえ。僕、メアはもうちょっと良い席次を取ると思ってたよ」

 ジョンに何気なく刺されたことにより、メアは動きを止める。そんなメアの背中をさすりながらレオゥは言った。

「まあ、だいぶ筆記試験に重きを置いて評価してたな。そのせいで一部の人は被害を受けてると思う」

「実技が得意な生徒……ボワとか?」

「いや、ボワはどっちにしろ駄目だろ。あいつ闘技学以外やる気なさすぎる」

 花組で唯一、武器格闘の星を三つ取った男、ボワ゠ゲンヂ。しかしその席次は下から五番目。フッサとともに留年を免れたことを喜び合っている姿に、レオゥは首を横に振った。

「極端なんだよ、実技系は。創作、生命学の実技は誰にでも星を配ってるし、魔術学、闘技学の実技系は星を全然配らない。そのせいで、中間層の生徒が割を食ってる感じがある。まあ、そういうもんなんだと言われればそれ以上批判のしようがないが、俺みたいなのが五席取れてる時点でな」

「そんなに卑下しないでよ。レオゥがしっかり筆記試験頑張った結果じゃん。俺、寮の同室のやつに自慢するよ?」

「やめてくれ。次席とかならともかく、五席は微妙だ」

「えー、凄いよねー?」

「凄いと思うよお」

「うんうん」

 三人に褒められ、レオゥは無表情のまま頭を掻いた。メアはそれが照れているのではないかと思ったが、表情が動かないので真偽のほどは不明だった。

 話を逸らすようにレオゥは再び教板の紙へと視線を向ける。

「アウェアが良い成績、三席取ったのはまあ想定通りだが、予想外なのは主席だな」

「あ、それね。主席はフレンだったね」

 フレン゠ビゼ。金髪の背の高い少年で、魔術学が得意で、生命学に興味を持っている様子。メアはそれ以外の情報をもたなかった。何せ、フレンは他人と全く会話をしない。話しかけられたら返事はするが、自ら話を振ることはなく、雑談を持ちかけられても興味ないとばっさり断わる。テュヒカとはまた別方向の、会話をしない生徒の一人だったからだ。

 ジョンとレオゥも肯定の意を込めて頷いた。

「頭良かったんだねえ。そういえば、先生から問題当てられて詰まってるところ見たことないかも」

「現代魔術が得意なのは知ってたが、きちんと他の学問も勉強していたんだな。要するに俺の上位互換か」

「謎めいた男だよね、フレン」

 しかし、エオミはそれに反論を示した。

「そう? フレンは景観委員じゃけ、たまに話するけど」

「そうなの?」

「うん。あとね、育舎にもよう顔出しとるみたいで、たまにパーたちの糞尿回収しにきたりするんよ。雑談もしてくれるよ、テュヒカちゃんと違って」

「そうなんだあ。まだまだ花組の生徒も把握できてない人多いや。もう一年終わるっていうのにね。ちょっともったいない気がするねえ」

 ジョンは少し寂しそうに言った。それはメアも同感だった。

 正直な話、メアはもう少し色々な生徒とも話をしてみたかった。モーウィンはなぜそんな鎧を着込んでいるのか。ゼオはなぜそんなに人に魔術を掛けたがるのか。ニョロはなぜ本をそこまで愛しているのか。エナシはなぜ――そんなに人を嫌うのか。

 だが、それらをわざわざ聞きに行くような気力はなく、機会もなく、なんとなく気が合うレオゥたちと一緒に行動してしまう。それが嫌いなわけではないが、少しもったいない、という気持ちはいつもどこかに感じていた。

 そんなメアの気持ちを読んだのか、レオゥは慰めるように言った。

「まあ、まだ三年もある。三年生までは組活動は相変わらずあるんだから、全く取った授業が合わない相手でも週に一度は顔を合わせることになる。校外演習や組対抗戦とかもある。気になるなら、そのときに話しかければいい」

「そう、だね。あっ、そうだ」

 メアは立ち上がり、握り締めたままだった契約書を広げながらエナシの方へと向かう。

「忘れないうちに。エナシ、契約書に従い、俺からお前への命令を下すよ」

 瞬間、エナシの剣が閃いた。狙いはメアではなく、その手に持った契約書。それを分かっていたメアはすっと体を引き、その剣閃を躱す。

 その様子に、エナシは冷たい目で吐き捨てた。

「やっぱりそうか。それを斬れば、契約は無効化されるんだな」

「そうだよ。そして、そう来ると思ってたから避けられた」

「はん。で、それを知ってたってことは、てめえが負けたら斬るつもりだったんだろ? 卑怯者が」

 メアは視線を逸らしてにやりと笑った。それはエナシの言葉の肯定だ。テツとギョウラは普段の薄ら笑いを消して立ち上がった。

「さてね。どちらにせよ、命令は一つ。花組の和を乱すな。これが命令だ、エナシ。敗者なら黙って従え」

 エナシはそれ以上何も言わず、メアから視線を逸らした。テツとギョウラは今にも手が出そうだったが、遠目にアウェアが斧へ手を掛けたのを見て引き下がった。

 大事に契約書を懐にしまうメアにレオゥは耳打ちする。

「本当か?」

「契約術って色々と形式があるんだって。で、今回やったのはその中でも一番手軽で破棄が簡単なやつ。負けたら破いちまえってアーパイブン先輩がね」

「あの先輩は、本当に、もう」

 レオゥはメアの肩に手を置いたまま疲れ果てたように首を曲げた。

「余裕があり過ぎるから何が裏があるとは思っていたが……まさか契約ごと破棄するつもりだったとは……。で、俺に言わなかった理由は?」

「負けたとして、やるかどうか迷ってたのが半分。どっちにしろ勝てば問題ないかなというのが半分。勝ちたかったのは本当だし」

 何食わぬ顔でそう言うメアの肩にレオゥは手刀を入れた。



 今日はもうまとめるのは無理だと諦めたシヌタが組活動の終了を宣言し、少し渋い顔をしているエフェズズを尻目に、解散となった。メアとレオゥは早めに食堂に言ってどうでもいい話をしながら食事を待つことにした。

 しかし、教室を出るとまたザイカがエナシたちに絡まれていた。メアにしてやられたのがよほど気に食わなかったのか、今日はいつもより荒い。何度も殴られたのか、ザイカは鼻血を出している。

 いつもならすぐに飛び出すメアだったが、今日は少し様子を見ることにした。レオゥもそれに反対はせず、二人して物陰から見守る。

 少し反論しては殴られ、愛想笑いをして殴られる。そんなザイカの姿は痛々しいが、メアは我慢して応援する。

(いまだ、やれ! ほら、好機! 顎ががら空き! 殴れ!)

 日々の訓練で、エナシが最高に油断しているとき、密着状態であれば、ザイカの一撃でも当てられる程度には当身の基礎は身についたとメアは思っている。そのため、あと必要なのは勇気だけだとメアは考えている。そのため、手は出さず、じっと見守る。ザイカが自分の力でレオゥを吹っ飛ばすことを期待して。

 最も必要なのは油断。絶対に手を出してこないと思っている状況で、やる。それが大事だとメアは何度も教え込んできた。

「ああもう、今いけたのに」

「そうか? そんなに隙があったのか。よくわからないが」

「ほら、ここ、鳩尾! 今絶対払えたよ。エナシの目線からして見えなかったもん」

「うーん、やっぱりザイカには難しいと思うが」

 レオゥのぼやきを聞きながらも、メアの中では期待が膨らんでいった。ザイカの様子がいつもと違う気がしたからだ。表情は相変わらず愛想笑いだが、目には闘志が宿っている。懐に呑んだ短剣のような輝きが、ある。ような気がしたからだ。

 しかし、そんなメアの期待に反し、ザイカは一向に殴り返さず、その顔に痣は増えていく。

「まあ、あとは本人のやる気次第か。あれだけやられればアウェアも黙っていないようだし」

「……ひょっとして、そういう作戦? わざと殴られてる?」

「かもしれん。いや、違うかもしれん。なんか地面に這って謝罪し始めた」

「ああああ」

 どこか西方の最高位の謝罪に似た姿で必死に何度も頭を下げるザイカを見て、自分の中の期待が急激にしぼんでいくのをメアは感じた。

(いや、でも、そういう道もありか。結局、本人がそれでいいって言うなら、嵐が過ぎ去るのを待つのもまた選択)

 メアがそう自分に言い聞かせていると、メアの肩に乗せられたレオゥの手に力がこもった。

「いや、行く気だ。三人が満足して立ち去ろうとして、ほら、立ちあがって、ああ!」

「襲い掛かった!? ギョウラに!?」

 メアの見間違いでなければ、三人の中ではギョウラは一番大人しかった。エナシたちが殴っているのを見てにやにやと笑っているだけだった。反撃や恨みを恐れてかもしれないが、とにかく、一番無害だったはずだ。

 だが、そんなギョウラは見事に背後から不意打ちを食らい、食堂横の湖に吹き飛んでいった。

「おー、やっぱあれ飛ぶよなぁ」

「いやいや、呑気な事言ってる場合じゃないって。ほら、他の二人に気づかれた!」

 振り向き、反抗されたと知り、驚きつつもザイカに襲い掛かるエナシとテツ。そして、殴る蹴るの暴行を受けるザイカ。抵抗しようとするが、見え見えの殴打は躱されて効果はない。

 流石に止めに行こうとするメアだが、そのメアをレオゥは引き留めた。その目は、戦う男の姿を最後まで見届けろ、と雄弁に語っていた。

「大丈夫だ、ザイカはまだやる気だ」

「ほ、本当かな。なんか既に降参してるような気がするけど。あ、ほらまた謝罪の姿勢に入った」

 膝を折って頭を何度も地面に叩きつけるザイカ。その態度の変わり様にエナシたちもどこか困惑している様子が伺える。しかし、先ほどギョウラを吹きとばした技の正体が掴めず、不気味さを感じているのか、ザイカに唾を吐きかけて背を向けた。このくらいで許してやる、といった様子だ。

 ぶるぶると震えながら頭を下げていたザイカは、その後ろ姿をちらりと見上げる。

「いや、また行ったぞ! 背後からだ! 卑怯な!」

「いけー! ってなんでテツに!?」

 背後からザイカに飛び掛かられ、湖へ吹きとばされるテツ。確かにテツも殴っていたが、割合で言うならばエナシ八にテツ二といったもの。なぜ主犯を後回しにするのか、とメアは訝しんだ。

「ザイカは取り巻きから倒すべきと判断したんじゃないか?」

「でも二回もみせちゃったら流石にエナシも対応してきそうな気がするけど」

 メアの懸念通り、再び組み伏せられて殴られるザイカ。今度は謝罪の体勢に移ることすら許してもらえない、馬乗りの乱打だ。

「止めた方が良いよね」

「待て。ザイカがなんか叫んでる」

「んー、たぶん、僕は十席だぞ、って言ってる」

「おおう、ここで席次煽りとは。あ、落ちた」

 そこでザイカは気絶したのか、エナシは立ち上がり、服の土埃を払って去っていった。後に残されたザイカは一息ほど経ってからよろよろと立ち上がる。

 メアとレオゥは顔を見合わせる。

「どう思う?」

「まあ、本人が良いなら良いんじゃないか。背後から襲うだけの根性があるなら、次からはアウェアに頼むだろ」

「そう、かなあ?」

 メアは首を傾げた。

 エナシの姿が完全に見えなくなったところでメアとレオゥはザイカに駆け寄る。そして、汚れた体に【洗顔】をかけ、ゆっくりと抱えて起こす。

 ザイカは晴れ上がった痛々しい瞼を開け、眼の前の人物がメアだと確認すると、か細い声で呟いた。

「メア、ちょっとだけいい?」

「いいよ。俺もザイカに話があったし」

 ザイカは切れた唇の端から流れる血を舐め、痛みに顔を歪めた後、小さく笑った。

「色々あったけど、僕も少し頑張ろうと思う」

「何を?」

「色々全部。そりゃ、いきなり全部は無理かもしれないけど、エナシとかにやられてもやられっぱなしにはされないようにしようと思う」

「そっか。レオゥとかも喜ぶと思うよ」

 いや、別に俺はどうでもいい。そう口に仕掛けたレオゥの腹を肘でついて黙らせるメア。レオゥは腹を抑えて怯み、それを見たザイカは鼻血を啜った。

「でも自分だけじゃ無理だから頼らせて、ほしい。アウェアとかにも話通しておいて。お願い」

「俺を頼るのは良いけどアウェアには自分で話しなさい」

 メアがきっぱりと断ると、ザイカは悲壮な表情で肩を落とした。そして、ちらりとレオゥの方を見る。その目には恐怖が宿っている。そこでメアは初めてザイカがレオゥやアウェアを怖がっていることを知った。

(まあ、レオゥもアウェアも苛烈なところあるしな)

 メアが色々なことに納得していると、ザイカはそのまま立ち上がり、去ろうとした。そのため、メアは慌ててザイカを呼び止める。

「待って待って。それはそれとして、ザイカ。俺の七味草盗んだよね?」

 途端にザイカは動きを止めた。凍り付いた、という表現がぴったりな固まりっぷりだ。

 目の前で手を振っても反応がない。大丈夫か、と心配するメアに向かい、しかし、ザイカは掌を振るった。払いの聖痕。メアは予想していなかったが、何度もみた攻撃のため簡単に対応する。

 上体を逸らして大振りな一撃を躱し、返しの裏拳をザイカの頬に叩きこむ。

 一回転して床に倒れ込むザイカ。

「あ、ごめん、つい」

 反射的に謝り、メアは首を傾げた。謝罪の必要はあるのかと。

「え? 何今の。逆切れ? ねえ、人の物を盗んだら駄目なのは分かってるよね? じゃあやることは謝罪だよね? 不意打ちじゃなくてさ」

「ひっ、ひぃっ、ひぃぃっ」

「ねえ、ザイカ。俺は別に暴力で全部解決しろって言ってるわけじゃないんだよ。理不尽には暴力で対応するしかないこともあるってだけ。だから違うよね。今のはおかしいよね」

「ご、ごめんなさいっ! ごめんなさいいい!! ころさないでえ゙!」

 ザイカのからは涙が、鼻からは鼻水がだらだらと溢れ、膝を折り、地面に何度も額を叩きつける。あまりの必死さに、メアもそれ以上追求はできなかった。

 やり過ぎたか、とメアは少しだけ反省したが、次回の組活動開始直後にザイカがアウェアに殴られたことを告げ口し、その気持ちは氷が溶けるように消えた。もちろん、メアが窃盗含めて事情を話したので、アウェアに強く咎められることはなかった。

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