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消えたツノジカ―ヒロユキとツノジカ団―  作者: みどりりゅう


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47. 公園のたたかい(2)

≪くそっ!オレさまの言うことも満足に聞きとることのできないやつを名付け親にしないといけなかったとは、くちおしい!あのヒロユキというこどもを名付け親にできていれば、いまごろ、どんな展示物たちでも意のままに動かせられていただろうに!

 ツノジカ団に攻めこまれてあぶない状態になったからやむをえなかったこととはいえ、かえすがえすも残念だ!≫


 とはいえ名持ちの精霊になったメリットは大きい。一部とはいえ、博物館の展示物に指示をあたえ、動かすことができるのだから。


 ヒジカタが『身近な生き物コーナー』のドブネズミやイタチの標本たちをつれてきた。


≪よし!いいか、おまえたち!オレの言うとおり戦うんだ!勝利のあかつきには博物館の正面に展示してやるからな!ツノジカ団でおそろしいのは、コトノハ術をつかう団長とそのむすめだけだ。むすめがいない今、気をつけるのは団長だけだ。

 あいつさえおさえれば、あとはなんとでもなる。団長を重点に攻めろ!≫


 ネズミの指示にしたがったイタチやムササビの標本たちがいっせいにツノジカ団におそいかかる。


「うへっ!ちっちゃいケモノまで来たぞ!かまれないように気をつけろ!」

「くそっ!ころがるアンモナイトや、とびまわる虫の標本だけでも、うっとおしいのに!」

 手をふって打ち落とそうとする団員のうしろから


「あまつかぜ!」


 突風をおこしてチョウやセミ、それに貝類標本らを吹きとばしたのはツノジカ団の団長・ヨウイチロウだ。

「だめだ!標本に傷をつけてはならない!それらもすべて、かむの市民の貴重な財産だぞ!」


「そんなこと言っても団長!やっつけないと、こちらがやられちゃいますよ!」


 いくら吹きとばしたりはらったりしても、それこそ雲霞(うんか)のごとくまとわりついてくるムシやケモノの標本に団員たちもうんざりだ。

挿絵(By みてみん)

 前面に出てくる博物館展示物を手荒くあつかうこともできず、ツノジカ団は後退をよぎなくされた。とはいえ

(このままわれわれが撤退して、万が一、博物館の展示物が市民を傷つけるなどということがあっては大問題だ。最終的には展示物を破壊することも覚悟しなければならないかもしれない……)


 ヨウイチロウがツノジカ団団長として、そして(いち)かむの市民としてむずかしい選択をせまられていた、そのとき


≪ピィ――――――ヨォォォォ――――――――――!!≫



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