↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
☀ 亡骸は帰りたがっている。  作者: 雪*苺
【 聖女の交信 】全◯話
5/7

⭕ 聖女の交信 1


──*──*──*── 聖礼輝会・支部


信者:A

「 ──じゃあ、8日に德(とく)寛(ひろ)駅に10時集合ね! 」


信者:B

「 は~い 」


信者:C

「 気合い入れて、リーフレット配布しましょうね! 」


信者:B

「 我(われ)等(ら)が聖(せ)美(み)鵺(や)様の為にね! 」


信者:C

「 皇(きみ)拉(ら)さん、貴女も参加するのよ! 」


信者:皇拉

「 えっ……私もですか?

  その日は家族行事があるので参加出来ませんけど… 」


信者:C

「 皇(きみ)拉(ら)さん!

  貴女、何(なに)を言ってるの!

  聖(せ)美(み)鵺(や)様と家族、どっちが大事なの!! 」


信者:皇拉

「 家族に決まってますけど? 」


信者:C

「 まぁ~~~!

  なんて罰当たりな事を言うのかしら!!

  聖(せ)美(み)鵺(や)様の方が大事に決まってるでしょ!

  聖(せ)美(み)鵺(や)様を優先しなさい! 」


信者:皇拉

「 聖(せ)美(み)鵺(や)様は他人なんで、家族より優先する事はないです 」


信者:B

「 一寸(ちょっと)、皇(きみ)拉(ら)さん…。

  言い過ぎよ? 」


信者:皇拉

「 何(ど)処(こ)がですか?

  他人より家族を優先するのは世間では当たり前じゃないですか?

  聖(せ)美(み)鵺(や)様に御執心されるのは、そっちの勝手ですけど……聖(せ)美(み)鵺(や)様LOVEを押し付けないでください。

  リーフレット配布でも布教活動でも参加したい方達だけでされたらいいじゃないですか。

  時代が時代ですし、強制するのは良(よ)くないと思います 」


信者:A

「 皇(きみ)拉(ら)さん。

  貴女、入団して何(なん)年(ねん)も経つのに相変わらず生意気な事を言うのね。

  いい加減、周りに合わせる事を学んだらどうなの? 」


信者:皇拉

「 先約を優先するのは世間の常識じゃないですか。

  皆(みな)さんは違うかも知れませんけど、私は先約を優先する派なので8日のリーフレット配布には参加しません 」


信者:B

「 皇(きみ)拉(ら)さん、貴女には信心が足りないわ!

  聖(せ)美(み)鵺(や)様への忠誠心もね! 」


信者:皇拉

「 忠誠心って……。

  私は別に聖(せ)美(み)鵺(や)様に忠誠を誓う為に通(かよ)ってるわけじゃないです。

  導き親に対する御義理で来(き)てるだけです。

  それに凄いのは聖(せ)美(み)鵺(や)様じゃなくて、聖(せ)美(み)鵺(や)様が見せられる不思議な力の方じゃないですか?

  聖(せ)美(み)鵺(や)様だって『 自分は崇められたり、拝まれたり、崇拝されるような立場じゃない。エネルギーの根源たる〈 S(サムシング)・G(グレート) 〉に手を合わせてください 』って、何(い)時(つ)も言われているじゃないですか 」


信者:A

「 あのねぇ、聖(せ)美(み)鵺(や)様は謙虚な方なのよ!

  〈 S(サムシング)・G(グレート) 〉と交信の出来る聖(せ)美(み)鵺(や)様は凄い方なのよ!! 」


信者:皇拉

「 兎に角……8日のリーフレット配布には行けませんから!

  お先に失礼します! 」


 未(ま)だ何(なに)かを言いたそうな先輩信者達へ向かって、ガバッと頭を下げた私は急いで玄関へ走った。


 履いていたスリッパを脱いで返却したら、下駄箱に置いてある靴を出して素早く履く。


 急いで玄関から支部を出た私は、自転車置き場に停めてあるチャリ(自転車)の元へ走った。






 家族行事があるなんて、実は嘘だったりする。


 折角の貴重な祝日をリーフレット配布なんかで潰すわけないじゃん!


 その日は久し振りに小学校時代に仲の良(よ)かった友達と会う約束をしてるんだから!


 ふふふ~~~♥️


 実は6年間ずっと片想いしていた初恋の人だったりす・る・のぉ~~~~♥️


 デートだよ、デートぉ♥️


 気合い入れて、お洒落しないとね!


 チャリ(自転車)の鍵を解除して、サドルに跨がろうとした時に声を掛けられた。


 「 誰よ… 」って思ったら、まさかの聖(せ)美(み)鵺(や)様だった!


 噂をすれば何(なん)とやらね。


聖美鵺

「 皇(きみ)拉(ら)さん、少し…話を出来ないかな? 」


信者:皇拉

「 は……はい… 」


 嘘みたい!!


 あの、聖(せ)美(み)鵺(や)様から直(じき)々(じき)に声を掛けられるだなんて!


 雲の上の人だとばかり思っていたから吃驚!


 私はコクリ…と頷いて、聖(せ)美(み)鵺(や)様と話をする事にした。


 こんなチャンス、滅多にないもんね!


 それにしても、聖(せ)美(み)鵺(や)様って美形だわぁ~~~♥️


 目の保養には最適ね!


 眼福だわぁ~~~、イケボだしぃ♥️






聖美鵺

「 帰り際(ぎわ)に御免ね 」


信者:皇拉

「 い、いえ!

  とんでもないですぅ♥️

  それで話って何(なん)でしょうか? 」


聖美鵺

「 うん……。

  10月8日の事なんだけどね… 」


信者:皇拉

「 リーフレット配布の事ですか?

  その日は家族行事で参加は── 」


聖美鵺

「 リーフレット配布??

  何(なん)の事かな?

  聞いてない…… 」


信者:皇拉

「 えぇっ?!

  知らないんですか?

  先輩達が聖(せ)美(み)鵺(や)様の為に『 リーフレット配布をするわよぉ! 』って張り切って話してましたよ 」


聖美鵺

「 ………………はぁ~~~…… またか…。

  止(や)めさせないと……。

  教えてくれて有(あ)り難(がと)う、皇(きみ)拉(ら)さん 」


信者:皇拉

「 いえ……。

  聖(せ)美(み)鵺(や)様にも知らない事ってあるんですね? 」


聖美鵺

「 ははは……。

  御夫人達はパワフルで困るよ…。

  慕って頂けるのは有(あ)り難(がた)い事だけれど……暴走されるとね… 」


信者:皇拉

「 聖(せ)美(み)鵺(や)様も大変なんですね…… 」


聖美鵺

「 あぁ…御免ね。

  皇(きみ)拉(ら)さんは10月8日に誰かと会う予定だよね?

  出来る事なら予定をキャンセルして会わない方が良(い)いんだけど……、難(むずか)しいなら出来るだけ人目の多い場所で会うようにした方が良(い)いよ。

  明るい内に別れて、寄り道せずに帰宅した方が良(い)い。

  間違っても彼とは2人きりにならないように心掛けてほしいかな。

  決めるのは皇(きみ)拉(ら)さんだから強要は出来ないけど……。

  僕は…伝えたからね 」


 聖(せ)美(び)鵺(や)様は言いたい事だけ言うと、自転車置き場から離れて行った。


 何(なん)だったの??


 何(なん)で私が “ 誰かと会う約束をしている ” って事を聖(せ)美(み)鵺(や)様は知っていたの??


 私は誰にも教えてないのに……。


 それに聖(せ)美(み)鵺(や)様は “ 彼 ” って言ったわよね?


 どうして私が男性と会うって思ったのかしら??


 「 会わない方が良(い)い 」とか「 キャンセルした方が良(い)い 」とか「 人目の多い場所が良(い)い 」とか「 2人きりにならない方が良(い)い 」とか「 明るい内に切り上げろ 」とか……。


 本(ほん)当(とう)に何(なん)なの??


 気味が悪いわ……。


 今後は聖(せ)美(み)鵺(や)様とは関わらないように気を付けなくちゃね!!


 私はチャリ(自転車)に跨がってペダルを踏むと、チャリ(自転車)を走らせて転車置き場を去った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。