1年と6ヶ月目(10月)の話その2
「倉庫、大きく作りすぎたかな…?」
あちこちのホームセンターやスーパーで使えそうなものや米や醤油、砂糖や塩などの備蓄食料を集めていたが、まだまだ入りそうな大きな倉庫を前にみんな、少しげんなりとしていた。
「まあまあ、大は小を兼ねるって言うし」
というが、もう近辺のめぼしいところは集め終わり、けれども、倉庫に空きがあるのはもったいない。
いつかはなくなってしまうものだからせっかくなら、少し足を延ばして品物を集めてみようか、という話になった。
「ドワーフさんたちのいる村と、僕たちのいるところの間を大きな道沿いに探してみよう」
ここは関東といっても少し武蔵野平野よりの高台。ドワーフさんたちの村は昔は東海地方と言われた漁業の盛んな街に近いエリア。
高速道路にのっちゃえばあっという間につくけれども、今回は下道でスーパーやホームセンター、モールなどを探しながらのドライブだ。
「3泊4日くらいで、みんなで野宿しながらっていうのはどうかな?」
前回お留守番だったたまやメイやカイも今回は一緒に行きたい、という。
畑や牛や豚や鶏の世話をどうしようと話をしているとマルコたちが全部面倒をみてくれるという。
「夏ほど大変じゃないし、あとは収穫を待つだけのやつもあるから、僕たちだけで平気だよ」
と言ってくれる。
マルガレットさんとビッテンバウワーさんも彼らのご飯などのために残ってくれるというので、リンとランとルー。トラ、ジョリ、マル、ミル。リカン、ローア、シン、メイ、カイ、そしてたまと僕の総勢14人、4台のトラックに分乗して3泊4日の旅に出ることにした。
当たり前だけどホテルもなければ民宿すらもない。
しかも今回はちっちゃい子も一緒なので3日野営するためにそれなりに準備が必要だ。
4台のトラックのうちの1つを夜寝れるように改造する。
床にクッションを敷き、毛布を人数分用意する。
「寒くなってきたからね。風邪ひかないようにしないと」
その他に、簡単に調理ができるように、ホームセンターでみつけてきたカセットコンロにガスボンベ、発電機にIHヒーターも念のため積み込んでおく。
食料は常温保存できるものの他に、クーラーバッグを2つもち、ひとつには氷だけ、もうひとつにはお肉やチーズ、野菜などを入れる。
「あとはペットボトルにいれた水とタオルと着替えかな」
地図を確認しながら、飲料も着替えも多めに準備をする。
「これだけあれば大丈夫かな?もし何かあって数日帰れなくなっても大丈夫なくらい食べ物も飲み物も準備したし。地図もチェックしたし」
大通り沿いに走っていくのでよっぽどのことがない限り、迷うことはないはずだ。
「トラックいっぱいに荷物積んで帰るぞー!」
「おー!」
ルーたちが元気よく気合を入れている。
大通り沿いのモールやスーパーには近くにないものもあるかもしれない。
ちょっとした期待を胸にみんな翌日の出発に向けてその日は早めに寝ることにしたのだった。




