表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/83

帰途

自転車を走らせると、風が心地よく感じた。

建物の中で寒いと思っていたが、外の方が暖かく感じる。


(春か初夏かな…)


葉と風からなんとなくそう感じる。

30分ほど走らせたとき、コンビニ跡をみつけた。


中に入って見回すと、棚にはモノが置かれたまま

営業していたまま、廃墟になったことが見てとれた。


奥に進み、ドリンクの冷蔵庫のドアを開ける。

ペットボトルは蓋があいていないままだ。

どれもまだ飲めそうにみえたので、2リットルの水を数本、自転車のかごに入れる。


あとは食べれるものがあればいいんだけれども…

とみると缶詰をみつけた。

レトルトとカップラーメンはどうだろう。

なるべくパッケージが綺麗そうなものを選んで

幾つかもっていくことにする。


その他にマスクとばんそうこう、電池とライトもあったので

それももっていくことにした。

何があるかわからないからだ。


とはいえ、此処のコンビニがこんな感じで無事に残っているなら

飲料水と食べ物は少しはなんとかなるかもしれない。


そう思いながらまた自転車にまたがり走り始めた。



都心の一等地と言ってもいい所に自宅はあった。


病院から電車とバスを乗り継いで30分ほどだが

自転車の直線距離でも1時間ほどの自宅は、そんなに迷うこともなく無事たどり着けた。

何故かというと大きな道路には木が生い茂っていても、信号機と道路交通標識はまだなんとか立っていて、交差点や道路はなんとか確認できたからだ。


途中大きな道路沿いの建物が蔦や雑草に飲み込まれているのを見て

自分の家もある程度覚悟していたのだが、

たどり着いた自宅はかろうじて木々に飲み込まれず、

記憶のままの姿で残っていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ